航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本

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     今日は「航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本」と題して論説します。

     

     下記は共同通信の記事です。

    『共同通信 2020/06/21 12:25 日航、全社員に特別手当15万円 社長は夏賞与ゼロ

     日本航空がグループのほぼ全社員に対し、1人につき最大15万円の特別手当を7月上旬に支給する方針を固めたことが21日、分かった。新型コロナウイルス流行に伴う減便で夏の賞与(ボーナス)は前年比半減とする方針で、社員の士気を維持するために別途、手当を支払う。一方、植木義晴会長や赤坂祐二社長には夏賞与を支給せず、他の役員は7割減額する。

     日航グループの社員は約3万6千人で、特別手当の総額は約50億円に上る。感染が広がる中で公共交通を支えた現場の働きに報いる。また3月以降は在宅勤務を推進しており、通信代など自宅で働くためにかかった費用を補う目的もある。』

     

     上記は日本航空が全社員に特別手当15万円を払うことを決めたと報じているニュースです。社員の士気を維持するために、夏のボーナスが前年比半減となる中、15万円を払うということで、これは経営が苦しいことを如実に示しているといえるでしょう。

     

     安倍政権は自粛要請で経営が厳しくなった業者に対して、不十分な支援で企業に対して我慢を強いています。我慢しきれず資金繰りが倒産してしまったが、埼玉県のバス路線会社の丸建自動車でした。

     

     航空業界も経営は非常に厳しい状況です。

     

     もしこれが他国と同様に粗利益補償が実施されれば、特別手当などしなくても、日本航空の従業員の賃金は守られ、雇用も守られたのは明白です。なぜならば、粗利益を補償するということは、販管費と営業利益の両方を補償することになるからです。

     

    <イメージ図>

     

     上記の★を参照していただきたいのですが、「粗利益(売上総利益)=販管費+営業利益」となることが理解できるかと思います。

     

     毎月の給料や賞与は、販管費に含まれますので、粗利益を補償するということは所得を補償することと同じです。雇用調整金による補償というのは、過去の平均給与の6割に対して国が補償するものであり、上限が2/3→4/5に引き上げられたとはいえ、6割×80%=48%となって補償額としては不十分。内部留保の取り崩しなどしない限り賃金を守ることはできません。

     

     売上原価は仕入先になりますので、仕入先が売上減少するようなことがあれば、仕入先は別に粗利益を補償すればいいだけの話。こうして粗利益補償を通じて、全業種、全事業者の賃金と雇用が守られることが実現できます。

     

     財源はどこから捻出するか?MMT理論や税金の役割を理解しているなら、答えはわかるでしょう。

     

     財務省証券の発行(財政法第7条)で何ら問題ありません。財政赤字が拡大されれば、国民は黒字になります。

     

     このことを理解していない政治家、エコノミスト、アナリスト、経済学者が多いので、日本は間違った言説が蔓延り、亡国へと突き進む政策が打たれるのです。

     

     海外の例ではフランスの場合、自国の航空関連企業に対して、総額150億ユーロ(≒1兆8000億円)の資金支援を表明しています。

     

     この資金支援はフランスなどの欧州を拠点とするエアバス社や、そのサプライヤーである部品供給の会社、航空大手エールフランスを含めた航空業界全般を対象にしています。

     

     フランス政府は、航空業界に従事する10万人もの雇用が脅かされているとの声明を出し、国民に公的支援への理解を求めているのです。

     

     米国でも航空大手のボーイング社に対して、政府による救済観測が浮上しています。

     

     しかしながら日本政府による日本の航空業界の支援策といえば、「カネは出さず、自己責任」とばかりに、政府系金融機関を通じた融資、空港使用料の猶予などに留まっています。

     

     ご紹介した記事は日本航空に関する記事でしたが、ANAホールディングスにしても、5月下旬に3500億円の借入を発表しており、航空業界の経営の苦境が鮮明になっています。

     

     こうした状況を見て私が思うこと、それは「日本政府よ!早く航空業界の救済を決断せよ!」です。

     

     よく航空産業のことを、ナショナルフラッグという言い方をします。フランスでいえば国家の威信をかけてエールフランス社があり、島国の日本でいえば日本航空、全日空があります。

     

     そのナショナルフラッグに対して、金をケチって出さないで貸付金にしたり、自己責任などと蔑ろにして経営が弱っているのを何もせずただ放置しているというのは、自分の玄関を汚すようなものであるということを、日本政府は気付くべきです。

     

     世界各国が各国の威信をかけて、航空業界を守ろうとしていて、他国では国有化する国もあります。

     

     ところが日本ではそうした声が出ません。

     

     フランスは航空業界だけで1.8兆円ですが、日本モビリティマネジメント会議の試算では、日本の場合、航空業界のみならず、バス、タクシー、船など全部含めて最低3.5兆円の資金が必要とされています。

     

     居酒屋や飲食店や観光産業にも資金注入が必要ですが、交通の場合、ここにお金を注入しなければ交通網が崩壊し、代替が効きません。

     

     コロナウイルスによる自粛要請で、全ての会社が守られるべきで、決して倒産させてはいけませんが、特に交通関係産業は倒産してしまった場合の地域経済のダメージ、日本経済全体のダメージが途轍もなく破壊的に大きいです。

     

     だからこそ、優先順位を上位として日本政府はたくさんのお金を注入する姿勢を示すべきであると私は思います。

     

     

     というわけで今日は「航空業界へ資本注入する世界各国政府と、融資と空港使用料の猶予に留まる日本」と題して論説しました。

     2次補正予算では、31.9兆円の真水と呼ばれる予算のうち、予備費が10兆円計上されています。

     財務省は予備費は使わない気満々なのですが、この10兆円のうち3.5兆円を交通業界に資本注入することで、私たち祖先が半世紀もかけて築いてきた交通網を守り抜くことができます。

     将来世代への贈り物として脈々と引き継がれてきた交通網というインフラを無傷のまま引き継ぐことこそ、現代に生を受けて生きている人々の使命ではないかと、改めて私は思うのです。


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