北朝鮮の事務所爆破について

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     今日は「北朝鮮の事務所爆破について」と題して論説します。

     

     下記は時事通信の記事です。

    『時事通信 2020/06/16 19:38 北朝鮮、連絡事務所を爆破 韓国「裏切り」と批判、対応警告―南北融和後退

     【ソウル時事】北朝鮮は16日午後2時50分(日本時間同)ごろ、南西部・開城工業団地内の南所を爆破した。連絡事務所は、韓国の文在寅大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が2018年4月の初会談で設置に合意した南北交流の象徴的事業。爆破により北朝鮮の対決姿勢が鮮明になり、文氏が進める南北融和は大きく後退した。

     朝鮮中央通信が「完全破壊された」と報じた。韓国政府も発表し、国防省は連絡事務所の庁舎が爆破で崩れる様子を映した映像を公開した。
     今月4日以降、北朝鮮は韓国の脱北者団体が正恩氏を批判するビラを散布したことに強く反発している。連絡事務所爆破は南北間の通信線遮断に続く対抗措置で、朝鮮中央通信は「ゴミどもとこれを黙認した者たちが罪の代価を受け取るべきだという激怒した民心に応えた」と伝えた。
     韓国大統領府は16日、国家安全保障会議(NSC)常任委員会を緊急に開催。金有根・国家安保室第1次長はNSC後の記者会見で、爆破は「南北関係の発展と韓(朝鮮)半島の平和定着を望む人々の期待を裏切る行為だ」と述べ、北朝鮮を強く批判し、状況をさらに悪化させた場合、「強力に対応する」と警告した。
     北朝鮮の非核化をめぐる米朝対話が暗礁に乗り上げ、国際社会の制裁は長期化する見通し。新型コロナウイルスの影響もあり、北朝鮮経済は苦境に陥りつつあるとみられている。北朝鮮は韓国を「敵」と表現して対決色を再び強め、緊張を高めることで体制引き締めを図る狙いもありそうだ。 』

     

     北朝鮮のトップは言うまでもなく金正恩であり、今でも金正恩は生きていることになっていますが、ここ数カ月の間は、北朝鮮の主人公として、金与正の名前で北朝鮮の動きがずっと発信されていました。

     

     ここ数日の北朝鮮の動きについて振り返ってみたいと思います。

     

     まず今月に入って2020/06/09、北朝鮮は韓国との全ての通信を絶つという声明を出しました。

     

     その前2020/03/03、金与正の名前で韓国に対しての批判声明、具体的には文在寅政権に対する批判声明が出ました。

     

     この前日の2020/03/02に、北朝鮮が軍事訓練・軍事実験を行い、韓国の軍隊がこれに対して批判し、その批判に応報したのが、金与正の声明でした。北朝鮮が韓国に対して金与正の名前で声明文を出したのは初めてです。

     

     南北の国境線上では、韓国にいる脱北者団体が北朝鮮を非難するビラを入れた風船を散布していますが、2020/06/04、この活動に対して非難する声明を金与正の名前で出しました。北朝鮮と韓国は南北統一に向けた動きとして北朝鮮の開城に合同事務連絡所を設置していましたが、北朝鮮はこの事務所を閉鎖すると警告しました。

     

     脱北者の団体がビラを散布する風船は、普通の風船よりも、かなり大きい風船で、北朝鮮の人権侵害や核開発について非難するビラや、フロッピーディスクなどが風船に入っているようです。

     

     韓国の保守系の団体が脱北者を囲い、脱北者を通して、こうした活動をやっていますが、この活動の目的は、北朝鮮に住んでいる一般市民に真実を伝えることと、韓国の文在寅政権に対して北朝鮮政策が間違っているという圧力をかけることが目的です。

     

     この活動をやればやるほど、文在寅政権と北朝鮮の関係が悪くなることをわかって活動を実施しているのです。

     

     2020/06/04に出された金与正の声明文の中では、脱北者=「雑種犬」「人間のくず」と非難し、文在寅政権はこの活動を見て見ぬふりか、煽り立てている野郎として、同族への敵意が骨髄に満ちていると批判しました。

     

     このビラの散布に対して、阻止する法律を作成せよ!との北朝鮮の要求に対して、文在寅政権は応じる構えで、対北ビラ散布禁止法案を推進する姿勢を示しています。

     

     ところが脱北者団体は、この姿勢に対して、韓国の憲法で保障されている個人の表現の自由の侵害であると反発しています。

     

     この2日後の2020/06/06、北朝鮮の首都ピョンヤンで、脱北者を非難する集会が行われましたが、この集会の参加者は一般人ではなく、青年・学生に限定。青年の男女が白いシャツを着て参加しました。

     

     そして朝鮮労働新聞によれば、2020/06/09にシンチョン博物館前で、韓国と脱北者のゴミたちの反共和国敵対行為を糾弾する女盟の団体員らの抗議群衆集会が行われたことが報じられました。

     

     こうして北朝鮮国内で韓国を非難するイベントが開かれ、2020/06/09に韓国との全コミュニケーションを絶つと発表。同時に金正恩、文在寅政権のホットラインも絶つとしました。

     

     北朝鮮についての情報は憶測が多く、正しい情報は何なのか?非常に限られています。

     

     以前、中国共産党によるウイグル人弾圧の記事(◆中国ウイグル自治区の再教育キャンプで行われているウイグル人への拷問)で、米国の議会が運営しているラジオ局の"Radio Free Asia"というマスメディアの記事を紹介していますが、今回の件についても取り上げられています。

     

    <2020/06/06にピョンヤンで行われた青年男女による批判集会の様子>

    (出典:Free Radio Asia)

     

     記事の見出し「Pyongyang Attack on Anti-Kim Leaflets Makes North Koreans Notice Exiled Critics」は、「金正恩体制の批判のビラに対して、北朝鮮市民は脱北者団体など体制を批判する人らに対しては、結束して警告する」ということで、写真は白いシャツを着た青年が批判集会をやっている様子です。

     

     こうした若い青年は自ら批判集会に参加しているのではなく、北朝鮮当局が日当と引き換えに批判集会をやらせています。

     

     Free Radio Asiaによれば、トランプ政権の経済政策を解除させるため、北朝鮮当局が批判集会を行わせ、意図的に朝鮮半島を緊張化させているとの見方を報じていますが、おそらくこれは当たっていると私は思っています。

     

     なぜ北朝鮮が韓国にケンカを売るか?といえば、トランプ政権に対して経済制裁を解除してもらいたいということに尽きます。

     

     Free Radio Asiaは、2020/06/08、朝鮮労働新聞が初めて脱北者団体がビラを散布していることを報道。それも詳細にわたって報道しており、北朝鮮市民は、なぜ韓国のビラ散布に北朝鮮のトップがこだわるのか?不思議がっていると報じています。

     

     朝鮮労働新聞は、街中に壁新聞のように掲載され、北朝鮮市民は共有して読みます。この労働新聞に韓国の保守系団体がやっている活動が詳細に報じられるというのは、初めてのことだそうです。

     

     従来なら北朝鮮当局は、脱北者の活動を隠してきたため、北朝鮮の一般市民は脱北者が何をやっているか?知る余地もないのですが、それを全部明かしたという点が、新しい流れといえるでしょう。

     

     北朝鮮国内でも新型コロナウイルスの問題が起きていて、北朝鮮政府の対応に対して、北朝鮮市民はうんざりしていて、特に北朝鮮の若者は、韓国側が金正恩をどう批判しているのか?知りたくて仕方がないのですが、このタイミングで朝鮮労働新聞が報じてくれました。

     

     金与正による文在寅政権に対する批判も初めて労働新聞で報じられ、ビラ散布に対する金与正の批判声明も報じられました。

     

     北朝鮮市民は、脱北者団体の活動を初めて知ったと同時に、金与正が批判の声明を出していることも知りました。

     

     こうした情報は、北朝鮮市民にとって知りたかった情報なのか?真意は不明ですが、少なくても脱北者団体の立場からすれば北朝鮮市民に知らせたかった情報であることに間違いありません。

     

     そのために風船にビラを入れて送っていたわけで、その内容を労働新聞が記事にして詳細を知らせているというのは、実に皮肉なことといえるでしょう。

     

     これは思い切った情報公開であると同時に、ソ連を思い出させます。共産主義の国は情報を操作するのが一般的ですが、情報を操作して隠蔽するはずの情報を思い切って情報公開するというのは、ソ連のゴルバチョフも同じでした。

     

     金正恩が生きているかどうか?真意は別として、金与正体制が情報公開を始めたと考えれば、金与正はゴルバチョフと同じように改革者なのか?憶測かもしれませんが、そうした観点で、今回の事務所爆破を機に、金与正が表舞台に出てくるのか?今後の朝鮮半島を見守りたく思います。

     

     

     というわけで今日は「北朝鮮の事務所爆破について」と題して論説しました。


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