地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!

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     今日は「地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!」と題して論説します。

     

     下記は日本経済新聞の記事です。

    『日本経済新聞 2020/05/19 20:04 路線バスの丸建自動車、民事再生法申請     

     埼玉県内で路線バスなどを運営する丸建自動車(埼玉県上尾市)は19日までに、さいたま地裁に民事再生法の適用を申請し、監督命令を受けた。東京商工リサーチなどによると、負債総額は約5億円で、新型コロナによるバス会社の経営破綻は全国で初めて。今後は半年以内をメドにスポンサーを探し、事業再建を目指す。

     同社は上尾市や北本市などで路線バスを運行し、「けんちゃんバス」の愛称で親しまれてきた。10年以上前から経営難が続いていたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で乗客数が急減し、資金繰りが行き詰まった。路線バスは通常通り運行を継続している。』

     

     上記記事は、先月5/19に、埼玉県の路線バスを運営する丸建自動車という会社が経営破綻したことを報じている記事です。新型コロナウイルスの影響で利用客が減少したことなどから、資金繰りに行き詰まり、民事再生法の適用を申請しました。

     

     この記事はバスの記事ですが、バス以外にもタクシー業界、航空業界、鉄道業界、いずれも利用者減少に苦しみ、大阪府の会社では事業停止するなど廃業に追い込まれた会社も出始めていました。

     

     これは西浦教授による緊急事態宣言を出したことによる必然的な帰結であって、西浦氏や尾身氏が緊急事態宣言をすべき!と発言した瞬間にそうなることは確定していた話です。

     

     どこがいつどうつぶれるか?までは予測できなくても、こうなることは当然の帰結として予想で射ていた話であって、「それ見たことか!」という話です。

     

     西浦教授ら、専門家会議の連中は、この責任をどう取るのでしょうか?

     

     「1事業者のバス会社の経営責任など、知ったことか!自己責任だ!」という愚者の考えが、彼らの頭の中にあるか?もしくは想像力の欠如で何とも思っていないか?のいずれかで、どっちの発想もバカ・アホの類です。

     

     尾身氏は、経済専門家会議を作りました。そのため、丸建自動車の経営破綻については、幾分か罪の意識を感じているのかもしれません。

     

     ところが、経済がつぶれることに拍車をかける連中が専門家会議メンバーとして入ってきました。それが小林慶一郎氏ら4人の連中です。(参考記事:「◆”コロナを機につぶれるべき中小企業は、つぶれろ!”と提言している専門家会議メンバーの小林慶一郎氏」)

     

     専門家会議のメンバーは、こうなることを理解しながら発言をしなければならず、政治家もそう動かなければならなかったのです。

     

     もし8割自粛というならば、経営破綻する地域モビリティの会社が出ないように、補償を徹底的にする!と宣言して実行に移すべきでした。

     

     そうすれば丸建自動車の経営破綻は無かったのですが、実際は補償すらせず、自己責任で・・・と「自粛を要請しているだけなので、ご自身の判断で事業を継続してもいいですよ!ただし他の皆さんの目に気を付けてくださいね!あとは知りません。自己責任で判断してください。」これが日本政府の姿勢です。

     

     いわば「水の中に沈んでいろ!」と言われて苦しくなって黙って沈んでいて、息継ぎをしようとしても「息継ぎもするな!我慢しろ!」といって死んでしまったという話に等しい。

     

     こうして粗利益補償に踏み切ることをしないため、呼吸ができなくなって民事再生法や廃業をしていった会社がたくさん出ました。

     

     私は交通の問題は極めて重要な問題であると思っておりまして、もともと公共事業は大事に保護されなければならないという立場です。

     

    <モビリティを運営する事業者が事業継続に苦しくなる時期>

    (出典:日本モビリティ・マネジメントのホームページから引用)

     

     上記は日本モビリティ・マネジメントという団体が事業者436社に対して行ったアンケートで、事業継続が苦しくなる時期についての回答を円グラフにしたものです。

     

     6月中旬頃に苦しくなると答えた事業者は45社で10%強を占め、7月中旬、8月中旬を合わせると、実に半数の事業者が経営が苦しくなると回答しています。

     

     6/1から全面的に自粛解除しても、元通りに戻るか?不明ですし、既に4月〜5月の自粛で資金繰りが苦しくなっている事業者にとっては綱渡り状態ともいえます。

     

     

    <政府からの必要な支援内容について>

    (出典:日本モビリティ・マネジメントのホームページから引用)

     

     上記は政府から支援して欲しい具体策とその必要性についてのアンケート結果です。

     

     政府の支援に対して、「簡素に迅速に補償を!」という声や、「地方公営企業法などによる市の一般会計からの栗リれの制限緩和を求めたい!」という声のほか、「融資を受けたくても全く受けられない現状のため、存続できない」など、切実な声が寄せられています。

     

     事業者自らコスト削減として、元々コスト削減を最大限行ってきたため、従業員の給料を大幅に下げるしかないとか、固定人件費を削減するのも限界があるといった声が挙げられました。

     

     こうした切実な声に対して答えられる経済政策は、粗利益補償以外にあり得ません。持続化給付金は売上高50%減少という条件が付く上に、支援額も上限が200万円とショボすぎます。

     

     はっきり言って日本政府の対応は、小林慶一郎氏の発想と同じで、「コロナを機につぶれる企業はつぶれて新陳代謝を促す」というアホな発想と同じです。

     

     なぜ「つぶれるべき企業がつぶれるべき!」という発想がアホなのか?といえば、今デフレであるということに加え、今後もデフレが続くということ。そして供給力というのは一朝一夕に成し得ないということです。

     

     特にモビリティ事業については、つぶれたら困る人がたくさん出ます。

     

     普通の会社もつぶれるのは困りますが、例えばラーメン屋がつぶれたとしても、うどん屋さんやそば屋さんがあるなど、代替性が幾分ありますが、丸建自動車のようなバス会社が倒産したら代替はありません。

     

     本当に地域の暮らしが崩壊してしまうため、公共交通はどんなことをしても絶対に守らなければならないのです。

     

     その意味では航空業界も大打撃で、ゴールデンウィーク利用実績では、国内線がJALで前年比▲95%、ANAで前年比▲96%と、旅客需要の激減で、多くの路線が減便に追い込まれ、JALの第4四半期は195億円の赤字、ANAは587億円の赤字に転落しました。

     

     JALの専務執行役員の菊山英樹氏は会見で、「四半期で赤字に転落したことは、まだまだ努力が足りなかったのではないか?と反省しており、特に無配当については慚愧の念に堪えかねない」と語りましたが、私から言わせてみれば、赤字に転落したことも、無配当に転落したことも、JALの努力でどうなるという話でもなく、ANAの努力でどうなるという話でもなく、補償なしに自粛要請という政策を取った日本政府の責任であり、日本政府に対して怒るべきであると思うのです。

     

     もちろん当事者らが政府に怒っても、自己責任論に染まった多くの日本人は共感しないかもしれません。ただ共感しない日本人に言いますが、自分が住む町の鉄道会社が破綻したり、バス会社が破綻したり、タクシー会社が無くなって、不便になったとしても、自己責任を振りまいてきた以上、それも自己責任ですよ!という話です。

     

     自分の身に降りかかってきたら「スタコラサッサ」と逃げるのでは、まるで韓国セウォール号事件で沈没した船の船長と同じです。

     

     そうではなく、同じ日本人・日本国民の生活、経済を守るという観点から、政府に対して「ちゃんと補償しろ!」と声を上げることが、道徳的な行動なのではないでしょうか?

     

     安倍政権は地方創生を謳っておりますが、こうした地域モビリティや代替性が効かない運輸業界、鉄道業界を守ろうとせず、カネカネカネと金を出すのを惜しむ姿勢は、全く賛同できませんし、地方創生を謳ってもそれは寝言にしか聞こえない!というのが私の率直な意見です。

     

     

     というわけで今日は「地域モビリティを守ることなしに地方創生を語るなど寝言同然です!」と題して論説しました。

     日本モビリティマネジメントによれば、自粛を続けていれば、3.5兆円の被害が出るという試算が出ていて、この3.5兆円の中には航空業界も含まれます。

     海外ではこの分野に公的資本を注入しています。ナショナルフラッグという言葉があるくらい国家としてはエアライン会社は準公共主体であり、そこは守りたいというのが普通の考えです。

     そのため徹底的に政府が資本注入して、場合によっては国有化するというケースも出ました。タイではタイ国際空港が破綻してしまいましたが、資本注入が間に合わなかったためと言われており、資本注入をしなければ普通に倒産してしまうのは当然の帰結といえるでしょう。

     インフラの重要性について多くの日本国民も認識を改めて欲しいと私は切に願っております。

     

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