実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!

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    JUGEMテーマ:数学

     

     今日は、実効再生産数というものを取り上げ「実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!」と題して論説します。

     

     実効再生産数の”再生産数”には、基本再生産数と実効再生産数があります。再生産数の説明をするにあたって、ウイルス排出期間という概念を理解していただきますと、より理解が深まるため、まずウイルス排出期間についてご説明いたします。

     

     ウイルスというものは、感染してから回復するまで、「感染→ウイルス排出開始→発症→ウイルス排出終了→回復」というプロセスを辿ります。新型コロナウイルスの場合、発症日を起点として、排出開始→発症が3日間、発症→排出終了は6日間と言われているため、別の人に感染させ得る期間は9日間となります。

     

     これを図解しますと下図になります。

     

    <ウイルス排出期間のイメージ>

     

     上図がウイルス排出期間のイメージです。

     

     発症日を起点として0日としますと、新型コロナウイルスは排出開始日が−3日間、排出終了日は+6日間となります。

     

     では再生産数という概念はどういうものか?というと、1人の感染者がウイルス排出期間中に新たに感染させる平均の人数のことをいいます。

     

     例えば20人中4人が感染していたとして、4人で10人に感染させると、感染拡大後の感染者数10人÷感染拡大前の感染者数4人=2.5人という数値が算出されますが、この2.5という数値が再生産数です。

     

     再生産数が2.5という状況は、同じ2.5倍で再生産され、その次も2.5倍に再々生産されるということを意味し、指数関数的に感染が拡大する危険な状況です。

     

     その再生産数には、基本再生産数と実効再生産数の2つの概念があります。

     

     基本再生産数はR0と表記され、実効再生産数はRtと表記されます。クラスター対策班では、R0とRtについて以下の通り定義しています。

     

     R0=免疫を持たない集団において、1人の感染者が新たに感染させる平均の人数

     Rt=ある時点で、1人の感染者数が新たに感染させる平均の人数

     

     R0は時期によらず感染力の強さを示す尺度である一方、Rtはいろんな要因で変化します。例えば感染確率や接触頻度や免疫の獲得やワクチンの開発などで一刻一刻と変化します。

     

     Rtはどうなるとよいか?といえば、Rt=0となるのが一番ベストとなります。なぜならば次に感染拡大する人がゼロになるからです。ただRt=0になるまで自粛することは現実的に不可能であるため、Rt<1を目指すことになります。

     

     因みにRt>1というのは、感染が拡大を続けている状況であり、Rt=1の場合は、感染拡大が横ばいを続けているということを意味します。

     

     新型コロナウイルスの基本再生産数は2.5と言われております。即ちR0=2.5 です。

     

     R0=2.5を下げるため、8割接触減をすれば、統計的にはRt=2.5×0,2=0.5 となります。8割減のほか、6割減、7割減もそれぞれ算出しますと下記の通りです。

     

     接触6割減:Rt=2.5×0.4=1.00

     接触7割減:Rt=2.5×0.3=0.75

     接触8割減:Rt=2.5×0.2=0.50

     

     この0.75と0.50の数字について、Rt=0は難しいですが、極小化を目指し、0.1を目指すとなれば、Rt=0.75のときで約70日間、Rt=0.50のときで約30日間となります。

     

     8割減を約30日間続ければ、Rt=0.1になるということで、クラスター対策班は8割の接触減を謳ったということです。

     

     Rt=0.1を目指そうとしていたクラスター対策班ですが、専門家会議の資料を見ると、どうも腑に落ちない点があります。次の図をご覧ください。

     

    <実効再生産数の推移と感染者の推移>

    (出典:新型コロナウイルス感染症対策専門家会議「状況分析・提言(令和2年5月14日)」から抜粋)

     

     上図は、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が5/14に出している資料なのですが、青色の実線が実効再生産数の推移であり、黄緑色の棒グラフは推定感染者数であるという定義の説明があります。

     

     すると不思議なことに、実効再生産数が1.0以下になっているところが、1月下旬、2月上旬、2月下旬〜3月初旬、3月月末〜GWまで、1.0以下になっているのです。

     

     例えば1月下旬といえば、1/23に武漢市閉鎖が実施され、日本人を救出すべくANA機が1/28に救出に向かいましたが、当時の日本は「自粛」「ロックダウン」はしませんでした。その状況で「Rt<1」が実現されていたとするならば、それはすごいことになります。

     

     とはいえ統計学的な見地からみれば、2月中旬までRtが0.5〜4.5を推移しており、ブレが大きい。何らかの理由があると考えられますが、あり得るのは局所的に存在する少人数の検査結果をそのまま全国の数値としたからでは?と考えられます。感染者というのは、検査していろんな条件をくぐって初めて感染者となるため、当時、真の感染者が分かりにくかった状況においては、少人数の検査結果を使って得られた実効再生産数は、信用ができないともいえます。

     

     そういう意味では、3月月末〜GWにおける「Rt<1」というのも信憑性がどれだけあるか?不明なため、4/7に緊急事態宣言を行ったという判断も間違いではないのかもしれませんが、私が責任者の立場だとするならば、緊急事態宣言は経済のダメージが大きいため、緊急事態宣言を出さない判断をしていたかもしれません。

     

     ただ感染者数は3月下旬がピークとなって、その後は減少に転じています。4/7の緊急事態宣言の後も、新規感染者数は減少を続け、「Rt<1」が継続されています。

     

     下記は元内閣官房参与の藤井聡先生のフェイスブックに掲載された資料です。

    (出典:藤井聡先生のフェイスブック)

     

     上図で注釈が入っていますが、8割自粛開始時点で、既に感染者数は大きく減少するトレンドになっていたことに加え、実効再生産数は1.0以下になっていたこと、さらに8割自粛前後で新規感染者数減少トレンドに変化がなく、Rtは1.0以下を一定の推移で動いていることを見ると、8割自粛は全く効果がなかったということがいえます。

     

     少なくても「Rt<1」が1月〜2月では母数が少なくて信用ができなかったとしても、3/27時点で感染者数がピークアウトしており、4/7の時点でも「Rt<1」が実現できていたとするならば、4/7に開始された8割自粛は少なくてもGW前に解除する判断もあったはずです。

     

     一般的に感染症は一旦「減少」したら、よほど状況に大きな変化がない限り、感染者数は「ゼロ」になるまで減少し続けます。実効再生産数がどうやって算出されるのか?前段に説明した通りで、ゼロに収束するのです。

     

     となれば3月下旬以降、Rt<1が続いているということが意味することは、4/7以降、特に何もしなくても、必然的にゼロに収束する状況になっていたことになるのです。

     

     4/7の判断に誤りがあったとしても、GW前に解除することもできたでしょうし、ましてや延長など無用の産物で、延長させたこと自体、犯罪に近いレベルの判断ミスだと私は思います。

     

     何しろ8割自粛のせいで、事業者が苦しみ、労働者が解雇され、倒産・失業が一気に拡大したという実害が発生しています。

     

     多くの日本人は、そうした経済的社会的な犠牲はあっても、感染を抑制するためには仕方がなかったと思われるかもしれませんが、その感染抑制に対して、8割自粛要請は、全く役に立っていなかったのです。

     

     公共全体で考えた場合、大いなる無駄玉・不要だっただけでなく、多大なる実害を与えた有害でしかなかったともいえます。

     

     4/8の時点で、日本政府も専門家会議メンバーのクラスター班の西浦教授らは、「間違った判断をした」という客観的事実を科学的に意味していると解釈せざるを得ません。

     

     政治的責任は横に置いたとしても、政府も西浦教授も8割自粛に積極的に協力した日本国民も、しっかりと無駄だったという事実を受け止めなければならないのではないでしょうか?

     

     

     というわけで今日は「実効再生産数の推移を見る限り、8割自粛は無駄かつ不要だった疑義が濃厚です!」と題して論説しました。

     仮に今後、感染の第二派が来た場合であっても、8割自粛などやっても意味がありません。何しろ4/7以降の「Rt<1」がそれを物語っています。

     大阪府の吉村知事や、東京都の小池知事らは、当時、「政府に対して緊急事態宣言を出せ!」と騒ぎ立て、実際に緊急事態宣言が出されて、あたかもリーダーシップを取っているかの如く、マスコミは報じていますが、実効再生産数の推移を見る限りにおいて、そうした要請も間違っていたといえます。

     GW明けに緊急事態宣言を解除しない西浦教授、専門家会議メンバーは大罪を犯していますが、刑事罰を受けることはありません。しかしながら第二派が来た場合は、間違っても過剰自粛となる緊急事態宣言を簡単に出してはならないものと、私は思います。

     

    〜関連記事〜

    緊急事態宣言の解除について


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