米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について

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     今日は「米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について」と題して論説します。

     

     ITmedias NEWSの記事をご紹介します。

    『ITmedias NEWS 2020/05/16 12:15 米商務省、Huaweiへの禁輸措置を強化 米国製装置で作った非米国製品も禁止

     米商務省は5月15日(現地時間)、中国Huaweiに対する事実上の禁輸措置を強化すると発表した。同省は昨年5月にHuaweiを安全保障上のリスクがある企業のリスト「エンティティリスト」に追加したが、Huaweiが規制の抜け穴を悪用しているとして、その抜け穴をふさぐのが目的だ。

     ウィルバー・ロス商務長官は発表文で「Huaweiとその系列企業は、エンティティリストに追加された後、この制限を弱体化させる取り組みを強化した。(中略)これは責任あるグローバル企業にふさわしくない行為だ」と語った。

     これまでは、米国の製品をHuawei(およびその系列企業、以下同)に輸出することを禁じていたが、さらに米国以外で製造した半導体でも米国製の製造装置で製造したものは輸出できないとする。

     Huaweiはエンティティリストに追加された後、台湾の半導体受諾大手TSMCなどから部品を調達してきたが、今回の強化でこれが難しくなる。

     BISは一方で同日、Huaweiとその関連企業への米国企業からの一部の製品の輸出禁止を猶予する「Temporary General License(TGL)」の期間を新たに90日間延長し、8月13日まで有効にしたと発表した。輸出禁止を猶予されているのは、例えばHuawei製品で運営しているネットワークや携帯端末の保守に必要な製品などだ。

     BISはTGLを再三延期してきたが、この延期が「恐らく最後」とし、8月13日以降にライセンスの改訂あるいは廃止の可能性があると警告した。

     中国共産党系列メディアGlobal Times(環球時報の英語版)は同日、中国政府に近い筋の話として、米国の動きへの対抗策として、中国政府は米国の企業を中国側のエンティティリストに掲載し、中国との取引を制限する計画だと報じた。「米国の企業」にはApple、Qualcomm、Cisco Systems、Boeingが含まれるという。

     

     上記の記事は、米中貿易戦争の主戦場のハイテク分野において、米国がついにHuaweiの生命線を絶とうとしているニュースです。米国の商務省は、Huaweiが米国技術を活用して、海外で半導体を開発するということを制限するという発表をしました。

     

    <米国政府のHuaweiに対する禁輸措置のイメージ図>

     

     既に2019年5月、トランプ政権はHuaweiをエンティティリスト、即ち禁輸措置対象のブラックリストに入れ、米国企業もしくは米国以外の他国企業であっても、米国製品が25%含まれた製品を輸出することを禁止しておりました。

     

     ところがその禁輸措置に抜け道があり、Huaweiは台湾の半導体受託製造会社のTSMCなどに生産委託し、台湾で製造した半導体を自社製品として、スマートフォーンやタブレットで使っていた可能性が指摘されています。

     

     場合によっては軍事に流れて転用されていた可能性も否定できず、今回の措置は安全保障面から強化されたものといえます。

     

     上述の台湾のTSMCの場合、米国の技術やソフトを利用して製造された半導体製造装置を使っています。そしてこの半導体製造装置を使ってHuawei向けの半導体を生産していたのですが、今回これもダメということになりましたが、この強化措置はかなり致命的なことといえるでしょう。

     

     Huaweiはこうなることを事前に予想し、深センに本拠地がある子会社のハイシリコン社にて、半導体の内製化に注力してきましたが、技術的にはTSMCのような最先端レベルには到達していないと思われます。

     

     今回の新ルール導入で、Huaweiに半導体を供給するためには、米国商務省の事前許可が必要になるということで、TSMCはHuaweiからの生産委託を停止しました。

     

     また米国政府は新たな取り組みもしており、TSMCは米国のアリゾナ州に建設費120億ドル(約1兆3,000億ドル)の工場建設の計画を発表しています。

     

     TSMC半導体は、ステルス戦闘機F35にも使用されており、コロナウイルスの直径100ナノメートルよりも、20分の1の5ナノメートルの回路幅の超微細の製造プロセスの半導体を製造する工場を作ろうとしています。

     

     このレベルで超微細化された半導体を製造する工場は、米国国内では台湾以外では初めての工場となります。

     

     米国は中国への技術流出を防ぎ、米国国内に経済のカギとなる分野のサプライチェーンの構築を目指しています。

     

     因みにTSMCレベルで、最先端の半導体を製造できるのは、韓国のサムスン電子ぐらいしかないのですが、今後、中国がサムスン電子を取り込もうとするのか?韓国の動向も注目されることでしょう。

     

     日本はどうすべきか?といえば、今後はチャイナマネーに対する警戒を強化する必要があると考えます。

     

     米国がHuaweiに対するサプライチェーンを切り崩そうとする中、中国は技術力のある日本企業をターゲットにする可能性が十分にあります。

     

     欧米諸国では、コロナショックで株価が下がった自国企業に対して、中国企業によるM&Aから守るための防衛策を強化しています。

     

     日本も粗利益補償をして大企業も守ったり、中国企業による買収の規制を設けるなどせず、自己責任論で倒産・廃業を放置すると、中国系企業がスポンサーとして超安値で買い叩かれ、技術流出を許すようなことがあってはならないと私は思います。

     

     カネカネカネとやって財政規律が大事という発想で、自己責任論を振りかざして、日本の企業の倒産を放置するのは、途轍もない売国行為であって、欧米諸国からも見捨てられる可能性ですらあり得ます。

     

     速やかに日本は粗利益補償を行い、1社でもコロナ騒動で倒産・廃業させてはならず、上場企業・非上場企業問わず中国企業からの買収させないという方針を、日本政府は打ち出して欲しいと私は思います。

     

     

     というわけで今日は「米国トランプ政権のHuaweiへの禁輸措置強化について」と題して論説しました。 

     

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