アパレル業界の実質消費の落ち込みについて

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     今日は「アパレル業界の実質消費の落ち込みについて」と題して論説します。

     

     下記は日本経済新聞の記事です。

    『日本経済新聞 2020/05/08 09:48 3月の実質消費支出、新型コロナで6.0%減 15年3月以来の下落幅     

     総務省が8日発表した3月の家計調査によると2人以上世帯の消費支出は1世帯あたり29万2214円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比6.0%減少した(変動調整値)。6カ月連続の減少で、2014年の消費税率引き上げ前の駆け込み需要が膨らんだ翌年にあたる15年3月(10.6%減)以来の下落幅。新型コロナウイルス感染症の拡大が個人消費を下押しした。

     QUICKがまとめた市場予想の中央値(6.2%減)より減少幅は小さかった。季節調整した前月比は4.0%減だった。

     内訳をみると、新型コロナウイルス感染症の影響で外出が自粛され、国内パック旅行費や宿泊料などサービス関連消費の落ち込みが大きかった。飲酒代など外食関連の消費も落ち込んだ。

     総務省は3月の消費支出について「新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛などにより減少しているが、一部の品目では巣ごもり需要などによる増加もみられ、今後の動向には注視が必要だ」とコメントした。

     勤労者(サラリーマン)世帯の1世帯あたりの消費支出は32万2461円だった。実質で8.1%減と、6カ月連続の減少となった。

     同時に発表された1〜3月期の2人以上世帯の消費支出(実質)は3.5%減だった。19年度でみると0.4%減となった。

     3月の消費動向指数(CTI、2015年=100)は、世帯消費の平均額の推移を示す世帯消費動向指数(総世帯)が実質で94.6と、前年同月比9.2%減少した。世帯全体の消費支出総額を推計する総消費動向指数は98.0と前年同月比3.3%減少した。前月と比べると2.8%減少した。』

     

     上記記事の通り、2020/05/08、総務省のホームページで、2020年3月の実質消費の発表がありました。実質消費支出の前年同月比の落ち込み幅は2015年3月以来とのことで、2015年3月は記事にも書かれていますが、2014年4月の消費増税8%直前の駆け込み需要による前年同月比の落ち込み以来の下落幅で、しかも2019年10月以降、6カ月連続の減少です。

     

     外出抑制で旅行や宿泊料などのサービス関連消費の落ち込みが大きいと報じられています。

     

     一方で、品目をそれぞれ見ていますと、アパレル関係の落ち込みもひどいです。

     

    <実質消費支出・前年同月比の推移>

    (出典:総務省のホームページ掲載の家計調査2020年3月分の数値を引用)

     

     上記の折れ線は、実質消費の品目のうち、マイナス幅の大きい品目「食料」「被服及び履物」「交通・通信」「教育」「教養娯楽」をピックアップしたものです。

     

     消費増税10%以降、10月〜12月では、被服及び履物の前年同月比は▲10.7%、▲6.8%、▲11.1%、教育は▲15.9%、▲17.1%、▲16.6%とひどい状況でした。

     

     そして2020年3月では、被服及び履物は▲26.1%、教育は▲17.4%で、教養娯楽は▲20.6%と急落しました。

     

     マイナス幅が尋常じゃないと思われる方、多いと思いますが、実際は消費増税直後の2019年10月〜2019年12月の数値、これはコロナの影響がない状況ですが、ボロボロの数字が並んでいたのです。

     

     全体の実質消費は前年同月比▲6.0%なのですが、マスコミの報道だけを見ていると、イベントや飲食店にばかりフォーカスが当たっている一方で、こうしたデータを見ると被服履物のアパレル関係のダメージもかなり大きいということが理解できるでしょう。

     

     もちろん2020年3月単月で見れば、入社式、入学式の行事や式典が中止になったことや自宅勤務が増えて春物を新調しなかったことなどが考えられますが、そもそもアパレル関係は消費増税以降もひどかったということは、マスコミの報道ではほとんど耳にしていないのではないでしょうか?

     

     ファッション関係も産業のすそ野は広く、デザイナーやパタンナーに加え、バイヤーなど、岡山の中小企業事業者らが中心になってデニムの生地を作ったりしています。

     

     私は「クールジャパン」といった空虚で中身のない政策をやめて、実質的に日本国内のアパレル産業を支援するべきであると考えておりますし、アパレル業界に限らず、あらゆる業種で日本政府はこの窮地を救うべきでしょう。

     

     日本政府は2020年度の補正予算で持続化給付金という制度を創設しましたが、給付条件に50%の売上高の減少という条件が付いています。

     

     私はこの条件を取っ払うべきであると思っております。政府によれば、自粛要請に協力をすれば売上高は50%減少するということなのでしょうが、経営者の立場から考えますと売上高50%減少というのは、廃業を検討するレベルです。

     

     なぜ売上高50%減少という条件を付けたか?といえば、想像し得るにコロナの影響と関係なく売上高が落ち込んでいる事業者まで給付を認めるべきなのか?とか、事業者側のモラルリスクを意識して条件を付けたと思われます。

     

     もちろんイベント業者や飲食店といった業種では売上高50%減少で受給しやすいと思いますが、売上高が20%減少、30%減少という業種も、損益分岐点が高い業者は、従業員の給料や家賃や光熱費が高い場合は、赤字になってしまいます。

     

     もう一つ気になるのは、経済専門家会議のメンバーの中に、小林慶一郎という人物がいます。小林氏は元慶応大学の経済学部教授で、東京財団政策研究所研究主幹という肩書を持っています。小林氏によれば、「大きく急速な産業構造変化が起きると予想されるが、それには企業の退出(廃業、倒産)と新規参入による新陳代謝が不可欠である」と主張しています。

     

     端的に言えば、コロナ騒動の機会を利用して「つぶれるべき会社、倒産すべき会社、廃業すべき会社は、市場から去っていくべき!」という発想を持っていることがわかります。

     

     また小林氏は東日本大震災直後では、当時、復興支援の合意が得られやすい状況であって政治的には増税の好機とし、復興税の導入に前向きでした。となれば小林氏は大なる可能性で、コロナ増税を主張してくるのでは?と思います。

     

     これまで私はスペンディング・ファースト、MMT理論を通じ、税金の役割について記事を書いてきましたが、小林慶一郎氏は全くこうした事実を知らない経済のイロハも分からない”ド素人”ということになります。

     

     そんな人が専門家会議のメンバーにいるというのは、絶望的だと私は思いますが、いずれにせよ、コロナ騒動によって、中小企業に限らず大企業も含めて、倒産を1社でも少なくするという取り組みが必要であることは言うまでもありません。

     

     供給力というのは、「ローマは一日にして成らず」であり、供給力を温存しなければ国力を毀損し、財政出動しようにも経済成長できなくなるということになります。

     

     自国民の需要のすべてを自国民で賄うことができる国、それが国力の強い国であって、安い海外から輸入するというのは国力弱体化につながることを私たち日本国民は知るべきです。

     

     世界各国がコロナ騒動で供給力を温存する為に、米国ではCARES法を通して事業者への資金給付を行い、英国も粗利益補償、EUは財政規律を凍結して積極財政に転じてケチケチのドイツですら粗利益補償に動いています。

     

     日本だけがモラルリスクなど理由をつけて持続化給付金の制度に売上高50%減少などという条件を付けているのは、本当にダメだなあと私は思います。イベント業者や飲食店に限らず、アパレル業界やその他、旅行業界、ホテル業界、すべて粗利益を補償する。

     

     その財源は?といえば、スペンディング・ファーストで官公庁会計システムのADAMS兇砲茲辰董日銀と財務省の間で瞬時に資金を作り出すことが可能です。

     

     小林慶一郎氏や池上彰氏らが主張する「後から税金で集める・・」など、全く不要なのです。

     

     

     というわけで今日は「アパレル業界の実質消費の落ち込みについて」と題して論説しました。


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