3.11の東日本大震災の復興増税ならぬコロナ増税の可能性について

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     昨日の記事で、国会議員の歳費2割カットについて取り上げましたが、それに関連して今日は「3.11の東日本大震災の復興増税ならぬコロナ増税の可能性について」と題して論説します。

     

     私は東日本大震災のとき、福島県のいわき市に住んでいました。当時は高速道路が無料になったり、東京電力から賠償金8万円をもらってもいます。今でこそ、東京電力の賠償金支払は不要だったと思いますし、仮にも賠償金を払うとすれば、政府支出も合わせて多なうべきで、1事業体の民間企業で賠償金を負担させれば、電力安定化に必要な費用が費やせないということで、電力の安定供給を損なうことになるわけです。

     

     具体的には2019年度の台風15号によって、千葉県内で倒木で電線が倒れました。

     

     東京電力が払う賠償金は、本来政府支出による財政出動と組み合わせて行えば、電線の地中化や、倒木対策にお金を費やすことができた可能性があります。

     

     「外国人投資家やグローバル投資からが配当をよこせ!」という要求を無視できる状況の株主比率の状況であって、かつ経営陣が安全のために費用を使うと判断してくれれば可能です。

     

     また公共事業による建設国債(財政法第4条による4条公債)や地方交付税交付金を使うなどして、資金支援をするという方法もあります。

     

     実際はそうした資金援助をすることはなく、3.11当時の菅直人政権がやったことといえば、復興税の導入です。

     

     復興の財源をみんなで分かち合おう!ということで導入されたのが復興税でした。

     

     本来、復興の財源は、”国民から集めた税金でやらなければいけない”などということはありません。

     

     普通に国債を発行し、それを財源として復興のためにお金を使えば経済成長できる話なのですが、そうなりませんでした。

     

     国債を発行すれば、政府の負債が増加しますが、反対側で必ず国民の預金が増えます。

     

    <政府が国債を発行して銀行預金が生み出される一連のプロセスの図解>

     

     

     上図は以前にも取り上げた図解で、政府が負債を増やすと、国民の預金が増える仕組みを表したもので、一連のプロセスは、下記 銑イ猟未蠅任后

    ‘本政府が1兆円の国債を発行して市中銀行に担保として差し入れ、日銀当座預金を借り入れる

    日本政府が公共事業を発注して、受注した企業に1兆円代金を政府小切手で支払う

    (公共事業を受注した企業は1兆円のモノ・サービスを政府に供給する)

    4覿箸論府小切手1兆円を市中銀行に持ち込み、1兆円の銀行預金に振り替える

    (企業の預金が1兆円増加する)

    ご覿箸錬叡円を従業員に支払う

    (従業員の預金が1兆円増加する)

    セ埣羔箙圓論府小切手1兆円を日本銀行に持ち込み、1兆円の日銀当座預金に振り替える

    (日銀当座預金が1兆円増加する)

     

     このようにして、私たちの預金がそもそもどうやって生まれたか?現金と預金の違いなど、多くの人は知らないことでしょう。ブログ「杉っ子の独り言」では、過去にお金の仕組み、現金と預金の違い、マネタリーベースとマネーストックなど、わかりやすく理解していただこうと取り上げてきました。

     

     過去の記事を読んでみたい方は、下方に関連記事を記載しましたので、是非お読みいただければ幸いです。

     

     さて、本題に戻りまして、なぜ私がコロナ税の可能性について言及するか?といいますと、昨日も取り上げた国会議員の歳費2割カットというのが報じられたからです。

     

     国会議員の歳費というのは月額で約130万円、夏と冬のボーナスにあたる期末手当を約637万円受け取り、それ以外に月額100万円の文書通信交通滞在費も支給されます。

     

     東日本大震災のとき、2011年3月から半年間、毎月50万円削減し、2012年5月からは震災の復興財源に充当するということで13%(約15万円)を削減。さらに2012年12月から定数削減が実現するまでの措置として20%削減と削減額を増やし、2014年5月に本来の約130万円に戻ったという実績があります。

     

     だから今回のコロナ騒動についても、同じ発想で議員歳費2割カットということになったと考えられます。

     

     読者の皆さんに問いたいのですが、果たして今回のコロナ騒動について、議員歳費2割カットで終わるでしょうか?

     

     全くの推測なのですが、私は終わらないと予想しています。後に外れたら「ゴメンナサイ!」ですが、それはそれで日本国民のためにはよかったということでご容赦ください。

     

     予想する理由は、コロナ増税をやる気満々と思えるフシがあるのです。

     

     私が思うところ、自民党の安藤衆議院議員、西田参議院議員、国民民主党の玉木代表、この3人はコロナ増税に反対するでしょう。

     

     しかしながら自民党与党は消費税ですら増税すべきと思っている議員がほとんどであるため、消費減税ですら、その声が届きません。

     

     さらに野党の立憲民主党の安住国対委員長ですら「範を示す!」と言っているわけで、これは必ず国家公務員に及ぶことになるでしょうし、地方公務員にも及ぶことになるでしょう。

     

     この話が果たしてそれで終わるのでしょうか?

     

     逆にいえば、なぜ終わらずコロナ増税になるか?といえば、まず、お金を増刷すれば国民が助かるというのは世界各国でやっていますが、その話はタブーで黙っておかなければなりません。

     

     国家の財政はミクロ経済の予算制約を受けず、政府は自国の主権でいつでもいくらでもお金を刷ることができ、今回のようなコロナ騒動でも、日本政府はお金を刷って配ることで日本国民を救うことが可能ですが、その話自体がタブーであり、財源は税金でやらなければならないと誤解しています。

     

     そのため、国債を増刷して現金を配布するということは財政破綻に繋がり、国民を甘やかすことになるのでヤバイという話にしておかなければならないという発想になります。

     

     これは全く言語道断で万死に値する発想です。

     

     財政規律とは、日本ではプライマリーバランス黒字化目標という”百害あって一利なし”の目標が存在しますが、世界でもEUが、EU加盟国に対してマーストリヒト条約によって、政府の負債対GDP比率を103%以下に抑えなければならないとするルールが存在します。

     

     ある意味、世界で一番財政規律が厳しいのはEU加盟国です。

     

     ところが、そのEUですら、財政規律を一時停止しました。

     

     下記はロイター通信の記事です。

    『ロイター通信 2020/03/24 07:41 EU財務相、財政規律を一時停止 新型コロナ対応で各国に裁量与える

    [ブリュッセル 23日 ロイター] - 欧州連合(EU)財務相は23日、加盟国に新型コロナウイルス対策についての自由裁量を与えるため、EU規則で定めた政府の借り入れ上限の適用を停止することを正式に承認した。

     EU規則では、加盟国政府は財政の均衡化や黒字化に向けた赤字削減に加え、公的債務を対国内総生産(GDP)比60%まで削減することが義務付けられている。

     しかし、新型ウイルスの感染が急拡大し、域内経済が今年、深刻なリセッション(景気後退)に陥ることが見込まれる中、経済再生に向けた取り組みが制限されることは望ましくないとし、EUの執行機関である欧州委員会が提案した「一般免責条項」の発動を承認した。

     EU財務相は声明で、この条項の発動により、市民の健康を守る制度や経済の支援に必要なあらゆる措置について政策執行の柔軟性が確保されるとの認識を示した。』

     

     上記の通り、マーストリヒト条約では、政府の債務残高は、GDP対比で60%超を超えないとする基準や、財政赤字はGDP比3%までとするよう定められています。

     

     日本でいえば、GDPが500兆円とするならば、政府の債務残高は300兆円を超えてはいけないということになりますが、政府の負債は1000兆円あります。

     

     私はマーストリヒト条約もまた”百害あって一利なし”と考えています。

     

     なぜならば大恐慌とまでいかなくても、デフレを食い止めるために必要な財政支出額は、収入の103%上限ギリギリの予算を組めばデフレを食い止められるとは言い切ません。100兆の税収に対して120兆とか、大恐慌の場合であれば200兆政府支出が必要ということもあり得るからです。

     

     マーストリヒト条約の政府の債務残高対GDP比率60%超を禁ずるとか、収入の103%までしか支出を認めないとか、ここで出てくる数値の60%、103%に学術的な根拠は全くありません。

     

     読者の皆さんの中で、学術的に根拠が示されているものがあれば、ぜひ教えていただきたいです。

     

     まぁ、仮にそうした根拠があるとして、スペンディングファーストとMMT理論を考えれば、その根拠もまた間違っているということなので、そのような根拠事態に何ら影響を受けるものではありません。

     

     いずれにしても、ケチケチ緊縮財政のEUですら、コロナは戦争であり、戦争の時に財政規律を守っていたら国家を守れなくなるということで、財政規律を撤廃したのです。

     

     今は、非常事態であり、財政規律など守る必要もありませんし、国民・国家を守らなければなりません。

     

     にもかかわらず先述の安藤氏、西田氏、玉木氏ら国会議員3人を除いたその他多くの国会議員は、「国民を甘やかしてはいけない」と述べた財務省職員の考え方に賛同している人がほとんどです。

     

     例えば松原仁国会議員が、麻生太郎氏に対して、プライマリーバランスの撤回に言及し、安藤氏ら若手議員が提言する「消費税率引き下げ提案」について所見を問いましたが、麻生太郎氏は「撤廃する気はない!」と発言しています。

     

     私はこの麻生氏の発言に対しては「ふざけるな!」としか言いようがありません。今守るべきは財政規律ではなく、国民の生命と財産、そして国家ではないのでしょうか?

     

     この発想こそ、”消費税を引き下げる=国民を甘やかす”という発想を持っていることの証左です。

     

     議員歳費の2割カットのカット幅が少ない多いという話は、全く本質的な話ではなく、一番は財政規律を無視してお金を刷るべきところ、それをせず国民を助けないということ。しかもただ助けないならまだしも、下手をすればコロナ増税というシナリオですら検討されていることでしょう。

     

     これはとんでもない話です。

     

     

     というわけで今日は「3.11の東日本大震災の復興増税ならぬコロナ増税の可能性について」と題して論説しました。

     

    〜関連記事(MMT理論、スペンディングファースト)〜

    多くの国民が誤解している”国民から集めた税金で行政運営している”という言説について

    ”公務員は私たちの税金で飯を食べている”という言説と”スペンディング・ファースト”について

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    政府が借金を増やすと国民の預金は増加します!

    3種類の負債

    政府の税収が安定している必要は全くありません!

    税金の役割とは何なのか?


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