国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!

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     世界中でコロナのニュースが連日続いていますが、久しぶりに記事を書きます。

     

     実は3月に体調を崩してしまい、その後、コロナ対策で仕事が多忙な状況が続いて記事を書くのを休んでいました。知人から心配する連絡があったりもしまして、皆様方にはご心配おかけしました。

     

     今日は、コロナのニュースが続く中、どうしても意見したいことがありまして、「国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!」と題して論説します。

     

     時事通信と中日スポーツの2つの記事を紹介します。

    『時事通信 2020/04/14 13:05 議員歳費2割、1年削減へ 新型コロナで自民・立憲が一致

     自民党の森裕、立憲民主党の安淳両国対委員長は14日、国会内で会談し、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国会議員歳費を1年間、2割削減していくことで一致した。与野党は賛同する方向で、早ければ来月からの実施に向けて国会議員歳費法の改正を急ぐ。

     国会議員の歳費は同法で月額129万4000円と定められている。2割減額した場合は103万5200円となる。
     森山氏は記者団に「国民の苦労、企業の事情もよく理解できる。国会も国民と気持ちを一緒にすることが大事だ」と強調。安住氏も「国民の窮状を考え、われわれ自身が範を示す」と語った。
     これに先立ち、立憲など主要野党は国対委員長会談を開き、歳費を削減する方針を確認。公明党の山男代表は記者会見で、日本維新の会の遠敬国対委員長は衆院議院運営委員会理事会で、それぞれ歳費2割削減を提案した。』

     

    『中日スポーツ 2020/04/19 00:21 橋下徹氏「血の通った制度を!」国会議員は「2割削減プラス固定費も削減…まず自分たちを困った状態に」

     元大阪府知事の橋下徹氏(50)が18日、TBS系の「新・情報7daysニュースキャスター」にビートたけし(73)と共にリモート出演し、一律10万円給付、国会議員給与2割削減の政策に対して物申した。

     橋下氏はまず10万円給付について「まだ30万円の当初の案よりもまだマシになっただけ」といい、続けて「国民にとって血の通った制度になっていない、給料が保証されている生活に困っていない国会議員が制度を考えている」との考えも示した。

     また2割削減について、「それと(給与削減)2割にだまされちゃいけない」といい、その理由を「彼らは(手当など含め)年間約5000〜6000万円をキャッシュでもらっている、そのうちの(給与部分の2割)約240万だけカットなんて実質4〜5%だ」さらに「(固定費である)事務所の賃料150〜200万円、それに秘書の給与は100%税金で保証されている。固定費で本当に頭を悩ませている、民間の飲食業や中小企業の痛みがまったくわかっていない」と声を荒げていた。

     最後に「2割削減と同時に固定費を半分削減し自分たちが困った状態になってみてほしい、そうしたら血の通った制度ができるはずだ」と考えを示した。

     橋下氏は17日にも自身のツイッターで「国会議員と役人の給料をいったん0円にして…」ともツイートしていた。』

     

     皆さんも耳にしていると思いますが、4/14の時事通信の記事の通り、国会議員が歳費を5月から2割削減するとの記事が報じられました。

     

     その後、昨夜2020/04/18放送されたTBSの番組、ビートたけしがコメンテーターで安住紳一郎アナウンサー司会の「新・情報7daysニュースキャスター」で、国会議員の2割歳費削減について橋下徹氏が中日スポーツで報じられている通り、国会議員は多額の歳費をもらっていて2割削減するだけでは国民の痛みがわからないという旨の主張をしました。

     

     もともとこのニュースは、自民党の森山議員と立憲民主党の安住議員の両国会対策委員が歳費2割削減に合意したとするニュースなのですが、自民党の森山議員は、自粛要請で飲食店がつぶれ、給料の支払いが滞る中、その気持ちを一緒に分かち合うために2割歳費を削減すると述べ、立憲民主党の安住議員は、企業が経営難に陥ることは明らかであって、国会議員は”範を示す”必要があると述べています。

     

     ”範を示す”というのは、自分たちの立ち振る舞いで国民全体の手本を示すということです。

     

     一見すると、国会議員が”身を切る改革”などとして、国民が苦しめば国会議員も苦しむべきであるというのは、立派な考えのように聞こえますが、これは全くおかしいことであって、間違っていると私は思います。

     

     国会議員の仕事は、歳費の2割を寄付することではありません。財政出動して国民に現金給付する努力こそ、必死でやるべき大事な仕事であって、日本のGDPの2割相当の100兆円を国債増刷して国民に配ったうえで、なおかつ国会議員の皆さんが2割寄付するというならまだしも、それをやらずに2割カットというのは、国民に人気どりしたいためのポーズでは?という疑義から免れません。

     

     うがった見方かもしれませんが、もっと別の言い方をすれば、”偽善”です。

     

     というのは「国会議員が身を削って、国民のために歳費の2割を寄付する」といいながら、実は「私たち国会議員は財政出動して日本国民を助けることはしない!日本国民を甘やかすことはしない!」と腹の中では思っているに違いありません。

     

     言っておきたいこと。

     

     それは、私は東京都世田谷区に住みますが、私の住む町でも飲食店が自粛要請で休業になってしまいました。私が思うところ、この飲食店は社員を雇用しているはずなのですが、売上高ゼロというのが続けば、雇用している社員は解雇せざるを得ないでしょう。

     

     このような身近なお店に限らず、給料が半分になった人、失業した人、お店をやっている人ならば所得がゼロという人もいます。

     

     そうした中で国会議員の給料の削減割合が2割というのは小さすぎるという主張もまた、ある意味で正しいかもしれませんが、それは問題の本質ではないのです。

     

     問題の本質は、議員歳費2割カットというのは、日本国民が今後も苦しみ続けることが前提になっていることです。

     

     例えば米国、欧州も人々は所得を減らしていますが、国債を増刷して財政出動を行い、国民に現金を配って苦しまないようにするということをやっています。

     

     日本の場合、「国民が苦しんでいるから、私たち国会議員も範を示して苦しみを味わう!」というのは、日本国民が苦しむことを前提としている発想に他なりません。

     

     国会議員が国債を増刷して財政出動する法案を通し、実行に移せば日本国民が苦しむことはありません。

     

     米国、欧州はお金を配っていますが、なぜそれが可能なのでしょうか?

     

     それは国家というのはお金を刷ることができるからです。

     

     自民党の森山議員、立憲民主党の安住議員は、国が持っているお金は有限であると思っているのでしょう。国家の中にお金をプールするお財布があり、その財布の中のお金がないとお金を配ることができないと思っています。

     

     だからこそ、財布の中のお金を補充するため、範を示して国会議員がまず率先して歳費削減で寄付しようという発想になるのです。

     

     この発想、よくよく考えたら全く間違っていて、貨幣は国家が供給するものです。

     

     国会議員のみならず、多くの人々がそのことを理解していないのですが、デフレに陥っていた江戸時代の元禄時代に、緊縮財政派の新井白石に反対した荻原茂秀が、デフレ化を食い止めるために緊縮財政の江戸幕府を批判して、慶長小判よりも金の含有量を減らした元禄小判を流通させ、「貨幣は国家が造る所、瓦礫を以ってこれに代えるといえども、まさに行うべし。今、鋳するところの銅銭、悪薄といえどもなお、紙鈔に勝る。これ遂行すべし」と述べたことが「山王外記」に記されています。

     

    <慶長小判と元禄小判の写真>

    (出典:日本銀行金融研究所「金融研究」第12巻第2号(平成5年6月)から引用)

     

     2.26事件で殺害された高橋是清もまた、1929年のウォール街株式暴落事件から発した世界大恐慌で、当時の濱口雄幸内閣と井上準之助蔵相が緊縮をして昭和恐慌に突入したところ、金本位制を捨てて積極財政に転じさせ、世界大恐慌から一早く日本経済を立ち直らせたという史実があります。

     

     コロナウイルス拡散は、まさに戦争状態であり、マーストリヒト条約で財政規律が厳しいEUですら、緊縮財政を辞めて積極財政に転じて国民に現金を配ったり、企業の粗利益を補償して雇用を守ろうとしていますが、日本の国会議員は、財政やお金についてまるで白痴で勉強不足としか言いようがありません。

     

     上述で日本の史実を2つご紹介しましたが、世界史でも緊急時にお金を刷ることで、国家を守り、そののち覇権国になったという歴史が存在します。

     

     それは、1694年にイングランド中央銀行を設立し1689年に勃発した第2次100年戦争でフランスとの戦いを優位に進めた英国です。英国は戦争に勝つため、戦費調達を有限としないために、貴金属を裏付けとした紙幣発行を辞め、1694年にイングランド中央銀行を設立しました。イングランド中央銀行は、人類で初めて作られた中央銀行で、日本でいえば日本銀行と同じです。

     

    <ロンドン市内のイングランド中央銀行博物館の入り口の写真>

    DSCN1267.JPG

    (出典:2019/05/01に杉っ子が撮影)

     

     こうして過去の歴史を見ても、恐慌時には財政規律など無視して激減した需要を政府が代替して需要創出したり、戦争に勝つために紙幣を刷って積極的に政府がお金を使って需要をさらに増やして、供給力を高めていっています。

     

     となれば国会議員がすべきことは、2割歳費を削減して”範を示す”ことではなく、財政出動して国民に現金給付する努力を必死になってやること、財務省と戦ってでも実現することこそが、本来の仕事ではないでしょうか?

     

     先述のTBSの番組で、ビートたけし氏は、「給付金を配ればいい!日銀がお金を刷るだけでしょ?」と発言しましたが、まさにその通り。

     

     金本位制であれば、政府や中央銀行が保有する金の持ち高分しか紙幣を刷ることはできませんが、1944年の金ドル本位制、1971年のニクソンショックによる管理通貨制度への移行で、現在は国家が国家の意思で紙幣を増刷し、紙幣の供給が多すぎたら国債の売りオペレーション(中央銀行の日銀が国債を売って、市中の現金を回収するオペレーションで”公開市場操作”ともいう)によって、紙幣を回収することも可能です。

     

     安住紳一郎アナウンサーまでもが、自国の通貨を自国で刷るから何ら問題がないと発言しています。

     

     民間放送局では普通、こうした緊縮財政のベクトルと真逆な発言が報じられることはなく、不都合な真実として躊躇することが多いのですが、もはやテレビ局ですら倒産する可能性もあります。

     

     背に腹は代えられないということもあるでしょうし、ビートたけしという大物タレントだから言えたということもあるかもしれません。

     

     というわけで今日は「国会議員の給料2割カットは”日本国民を救わないぞ”という決意表明しているのと同じです!」と題して論説しました。

     

     

     橋下徹氏がいう2割カットでは不十分だという言説も的外れであるということが理解いただけたと思います。

     今、世界は戦争状態であると考えれば、財政規律など無視するのが正解であって、国民の生命や財産を守らず、財政規律を守るなどというのは、国民を不幸に陥れ、苦しみ続けさせるだけの愚策です。

     森山議員、安住議員の勉強不足は言うまでもありませんが、比較的人気があるとされる橋下徹氏ですら、全くわかっていないのです。

     ダメな奴ともっとダメな奴の議論に、騙されることなく、真実を多くの人々に知っていただきたいと私は改めて思うのです。

     

     

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