米国金融市場においてFRBの利下げだけでは効果はない

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     昨日に続き、米国経済について述べたく、今日は「米国金融市場においてFRBの利下げだけでは効果はない」と題して論説します。

     

     下記はロイター通信の記事です。

    『ロイター通信 2020/03/07 16:24 波乱の米株式市場、急落のレジャー銘柄の押し目狙う動きも

    [ニューヨーク 6日 ロイター] - 新型コロナウイルスの感染拡大への不安から今週何回も急落した米株式市場だが、ウイルスを巡る状況に振れる展開が続くと予想される。ただ、こうしたウイルス相場のなかで売り込まれてきた航空、ホテル、クルーズなどの銘柄には、押し目買いの機会を窺う動きも出始めた。

     1000ドルもの急落となるなかで特に売りを浴びたレジャー関連株はかなり妙味がでていると一部投資家は指摘する。

     例を挙げると、アメリカン航空グループ(AAL.O)の予想株価収益率(PER)が3.3倍。年初は5.4倍だった。ホテル運営のマリオット・インターナショナル(MAR.O)は17.6倍(年初23.2倍)、クルーズ船のカーニバル(CCL.N)は6.4倍(年初11.6倍)といった状況だ。

     新型ウイルスが発生国の中国以外で猛威をふるうようになり、これらの銘柄に対する悲観的見方が消えたわけではないが、このところの急落の押し目を狙う向きのレーダーに入っているようだ。 』

     

     株式市場が大混乱となっている中、特に売りを浴びたレジャー関連株の一部を拾おうとする動きが出ていると報じています。

     

     もともと米国株式市場においては、新型コロナウイルスの影響で、飛行機便の大量キャンセルが発生。それによって航空会社の株が売られ、ホテルのお客様もキャンセルになっているため、売られている状況です。

     

     さらに飛行機を製造しているボーイング社も大幅下落し、金利が下がることで収益が厳しくなると予想される銀行株も売られていました。

     

     こうした中、FRBのパウエル議長は緊急利下げで、異例の0.5%を引き下げました。確かにここ数年では異例ですが、全く同じことをやった年があります。それは2008年リーマンショック時のときです。

     

     米国の金利のFFレートはずっと上昇を続けてきて、トランプ大統領が金利引き上げを批判して、やっと2019円から金利を引き下げ始めて、今回2020/03/03(火)にやっと0.5%下げたものの、トランプ大統領は全く評価せず、追加利下げを求めています。

     

     この後、FRBはどうするか?といえば、3/17〜3/18で追加利下げがあると観測され、おそらく追加利下げをすることになるでしょう。

     

     この追加利下げがどれだけ効くか?私はほとんど効かないのではないかと思います。

     

     なぜならば過去2008年9月に発生したリーマンショック時と同じような教訓があります。このとき各国の中央銀行のFRB、ECB、日銀は協調して動くということになりました。

     

     まずFRBが2008年10月に緊急利下げで、このときも0.5%引き下げましたが、株価の下落は止まりませんでした。そこで2008年11月にFRBは量的緩和QEを行いました。

     

     それでもすぐ下げ止まることはありませんでしたが、2009年2月にやっと株価が上昇しました。

     

     リーマンショックは、ブラックマンデーと異なり、短期間で株価が暴落するのではなく、約半年にわたって株価が下がり続け、半分くらいまで値下がりし、その後に大底を付けて下落が止まります。

     

     その間、金利の利下げだけでは全く効きません。量的緩和や財政出動が効いたのがリーマンショック時の教訓です。

     

     日本は当時麻生氏が総理大臣で、プライマリーバランス黒字化を棚上げにしたという有名な話があります。まさにプライマリーバランス黒字化など無用の産物です。

     

     ましてやリーマンショックとなれば金融政策と財政政策のパッケージで経済縮小から立ち直させるというのは、当たり前のことであって、プライマリーバランス黒字化など何の意味も持ちません。

     

     トランプ大統領の場合、従来から昨年から利下げだけではなく、量的金融緩和をFRBに要求していまして、利下げだけではとても耐えられないだろうという見方はかなり有力です。

     

    <米国債10年物のチャート 2020/03/08時点>

    (出典:楽天証券)

     

     それを裏付けるのが上述の米国債10年物のチャートです。株価が乱高下している一方で、米国10年国債が買われ、史上初の金利1%割れとなりました。

     

     これはリスクオフになっていることが明白で、株を売却して債券を買っているということの証左です。

     

    <原油相場 2020/03/08時点>

    (出典:楽天証券)

     

     さらに原油相場のチャートも見ておきましょう。

     

     2018年の終わりに40ドルの安値を付けて以降、2019年9月くらいに65ドルまで上昇したが、それでも安いということでサウジアラビアなどが80ドルまで引き上げようとして、それでも41ドルにまで下落しました。

     

     この40ドルちょっと超えたあたりで推移している原油相場について、サウジアラビアやロシアは困るでしょう。

     

     特に41ドルをさらに下回って30ドルにまでなればロシア経済はかなりヤバイ状況となるでしょう。

     

     とにかく株式や原油からどんどん債券に資金がシフトしている状況で、債券以外では金やスイスフラン、日本円にも資金が向かっています。

     

     リスクオフが鮮明となっているとはいえ、米国経済は絶好調そのものです。

     

     1月の住宅着工数は、2007年以来の高水準であり、2020/03/29(金)発表となった2月の米国の就業者数は、予想を大幅に上回る27万人増加となっています。(予想は17万人で10万人もオーバー)

     

     どう考えても米国経済は、コロナウイルス騒動がなければ、ものすごく景気がいいといえるでしょう。

     

     となればリーマンショックの教訓を生かして、早めに手を打てば景気後退にならずに済むと思われます。もちろんFRBの金融政策はいうまでもありませんが、金融政策だけでは限界がありますので、トランプ政権は財政政策を打つ必要があります。

     

     そのトランプ大統領は減税を米国議会に提案しています。

     

     その一方で日本は?といえば、金融政策は駒がありません。マイナス金利で量的緩和もできない状況です。となれば消費減税や政府支出増をやればいいのですが、2,700億円の予備費を使ってコロナウイルス対策をすると言っているだけ。

     

     これでは日本はこのまま没落するだけで、米国の政策頼み、トランプ大統領の政策頼みという経済主権があるのに主権を行使しないという情けない状態です。

     

     

     というわけで今日は「米国金融市場においてFRBの利下げだけでは効果はない」と題して論説しました。

     恐らくFRBの異例の利下げは、新型コロナウイルスに端を発したこの状況下では、ほぼ効果はないでしょう。そのためトランプ大統領は矢継ぎ早にいろんな手を打っていますが、一方で安倍政権は経済を縮小させるイベント開催の中止や学校休校など思い付き、行き当たりばったりの政策で、経済縮小政策です。

     しかも中国人からの入国制限を、あろうことか?中国の習近平に遠慮してなのか?わかりかねますが、入国制限をやってきませんでした。

     緊縮財政・プライマリーバランス黒字化という呪縛によって、新たな財政出動という発想が出てこない。しかも2019年度に計上した予備費を活用するにしても、それも全部使うか否か?という議論をしている状況でして、これはもう絶望的な状況であると私は思うのです。

     

     

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