10%消費増税や新型コロナウイルスに関係なく弱い機械受注統計指標について

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     今日は「10%消費増税や新型コロナウイルスに関係なく弱い機械受注統計指標について」と題して論説します。

     

     下記は日本経済新聞の記事です。

    『日本経済新聞 2020/02/20 設備投資腰折れ懸念 外需停滞、内需に波及 機械受注、1〜3月も減少予想

     日本経済をけん引してきた内需の柱である設備投資が腰折れする懸念が強まっている。先行指標の機械受注は1〜3月期まで3四半期続けて前期を下回る見込み。海外経済の減速に伴う製造業の停滞が長引いている。投資の基調を左右する輸出は1月まで14カ月続けて前年を下回ったうえに、新型コロナウイルスが影を落とす。景気は内外需で逆風が強まっている。

     内閣府が19日発表した機械受注統計によると、1〜3月期は変動の大きい船舶・電力を除く民需が前期に比べて5.2%減る見通しだ。調査は19年12月時点で、足元で広がる新型肺炎の影響は織り込んでいない。大和総研の小林若葉氏は「実際はもっと落ち込む公算が大きい」とみる。

     3四半期連続のマイナスになれば、直近の景気後退局面に重なる12年4〜6月期から13年1〜3月期(4四半期連続)以来のことだ。新型肺炎の流行は中国市場の需要期である春節明けも続く。コマツは山東省などの工場の稼働を2月3日から10日に遅らせた。小川啓之社長は「顧客もすぐに機械を買って仕事を始める気にはならない。常識的に考えて急に(需要が)戻ってくることはないだろう」と漏らす。

     中国を起点とするサプライチェーンが寸断されることによる影響も広がりそうだ。国内の鋳物メーカーの関係者は「製品を納入しても、顧客側で他の部品が中国から来ないため機械が作れないというケースが出ている。納品の延期やキャンセルが生じ始めた」と明かす。

     企業の投資意欲は肺炎の問題が広がる前から弱くなっていた可能性がある。日本工作機械工業会によると、設備投資の動きを映す工作機械の総受注額は10〜12月に2590億円だった。米中貿易戦争などで販売低迷が続く自動車向けの受注が約4割減り、歴史的な低水準だ。ファナックの19年10〜12月の受注は前年同期比13.6%減。山口賢治社長は「工場の自動化関連を中心に、明確に良い兆候はみられない」と語る。

     日銀による19年12月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、19年度の設備投資計画は前年度比5%増だった。増加の見通しは保ったが、伸び率は9月調査より0.3ポイント下がっている。

     今後の投資意欲を左右する輸出の動きはさえない。財務省が19日発表した1月の貿易統計で輸出額は前年同月比2.6%減り、14カ月連続のマイナスだった。

     内閣府が季節ごとの動きをならして試算した実質輸出数量はアジア向けが昨年12月まで2カ月続けて上がり、底入れの兆しがあった。今年は中国の春節が昨年より早かったことが1月の輸出を抑えた面はあるが、新型肺炎が影響し、足元では中国との貿易は停滞している。農林中金総合研究所の南武志氏は「中国とつながりの深いアジア向けも落ち込みかねず、輸出の底入れは遅れる」と話す。

     19年の日本経済は外需が停滞するなか、個人消費と設備投資の内需が支える姿だった。両輪の一つだった設備投資を控える動きは、企業業績の先行きに慎重な見方が広がっていることを映す。本格化する春季労使交渉での賃上げも小幅にとどまれば個人消費の回復も遅れる。日本経済は当面、19年度の補正予算などに計上された巨額の公共投資頼みの構図になりそうだ。』

     

     上記記事は、日本経済をけん引してきた個人消費と並んで内需の柱の設備投資が腰折れする懸念が強まっているというニュースです。

     

     先行指数の機械受注は、2020年1月〜3月期までの3四半期連続で前年同月比を下回る見込みであり、海外経済の減速に伴う製造業の停滞が長引いている影響で、2020年1月まで14カ月連続で輸出は前年同月比で下回っていると報じられています。

     

     さらに2020年1月以降は、新型コロナウイルスが影を落としており、機械受注が回復する兆しは全く見えていない状況であると言えるでしょう。

     

     これは消費増税とは無関係に、安倍政権の政策とも無関係に、輸出は14カ月連続で減少し続けています。

     

    <日本の月別輸出額と前年同月比の推移(単位:輸出額「百万円」、前年同月比「%」>

    (出典:財務省ホームページの貿易統計より引用)

     

     上記グラフの通り、2009年11月〜2021年1月まで14カ月連続の減少で、具体的には下記の通りです。

    年月 前年同月比
    2018年11月 ▲0.1%
    2018年12月 ▲3.9%
    2019年1月 ▲8.4%
    2019年2月 ▲1.2%
    2019年3月 ▲2.4%
    2019年4月 ▲2.4%
    2019年5月 ▲7.8%
    2019年6月 ▲6.6%
    2019年7月 ▲1.5%
    2019年8月 ▲8.2%
    2019年9月 ▲5.2%
    2019年10月 ▲9.2%
    2019年11月 ▲7.9%
    2019年12月 ▲6.3%
    2020年1月 ▲2.6%

     

     見事に14か月連続のマイナスになっていますが、特に注視すべきは、2019年10月の▲9.2%、2019年11月の▲7.9%、2019年12月の▲6.3%とマイナス幅が大きいことと、2018年11月〜2019年1月の3か月連続マイナスから、さらにマイナスが重なっているということで、これは米中貿易戦争によってスロートレードが顕著に現れて輸出が減少していることの証左といえるでしょう。

     

     端的にいえば、2018年後半から、輸出がずっと減少している状況があって、そこに2020年1月から新型コロナウイルスの影響が出てくるということで、実体経済が相当のダメージを受けているところにリーマンショック級のダメージが重なるものと思われ、平成不況から令和恐慌になる可能性は極めて高いです。

     

     ただ外需が冷えるということは決して驚くべきことではありません。海外の需要変動は、海外の内政によるものであって、日本政府がとやかく介入できるものではないのです。だから「外需が冷えてきたから大変だ!」と騒いでいる日本政府は頭が悪いということです。

     

     記事では中国を起点とするサプライチェーンが寸断されることによる影響も広がっていると報じられています。国内の鋳物メーカーの関係者によれば、製品を納入しても顧客側で他の部品が中国から来ないため、機械が製造できない事象も発生している模様です。

     

     これは平時において、1円でも安くしてコストを抑えて儲けようというセコイ考えで経営してきたことのしっぺ返しです。中国製品の方が安いからという理由で、東大阪や東京の下町の工場と取引するよりも、中国製品を輸入した方が安いということでサプライチェーンに中国企業を組み込んだことのツケが回ってきたものといえるでしょう。

     

     基本的には国内で調達できるようにしておき、余裕部分を外国に頼るというようにするのが、強靭な経済といえます。

     

     リーマンショックの時も外需が落ち込むということがありましたが、日本経済を強靭にするためには基本は外需ではなく内需を中心とした産業構造にすべきだったのですが、具体的には1997年の橋本政権以降、歴代の政権がそれをしてきませんでした。

     

     2019年10月〜12月期のGDP一次速報値は、年率換算ベースで実質GDPは▲6.3%、名目GDPは▲4.9%のマイナスで、速報値の中身を見る限り、個人消費はダメで設備投資はもっとダメな状況。しかも明日3/9(月)発表の二次速報では下方修正となることも十分にあり得ます。

     

     今日ご紹介した日本経済新聞の記事は、外需が冷えてきて設備投資が減少していることを報じていますが、少なくても2019年10月の消費増税の前の2018年後半から輸出が減少を続けているのは明白であるにもかかわらず、消費税を10%に引き上げて内需を冷やしました。

     

     外需が冷え続けているところに内需を冷やせば、設備投資が冷え込むのは当然の帰結です。

     

     外需が冷えて、消費増税で内需が冷えて、経済がボロボロとなったところに、新型コロナウイルスが来て需要が激減して、オリンピックが中止になるかもしれないという状況です。

     

     今の日本政府は自殺願望政府といっても過言ではなく、これは安倍政権の責任です。米国のメディアでは、ウォールストリートジャーナルの社説など、今回の消費増税は大失敗と報じられています。

     

     このタイミングで消費増税したのは、バカ以外の形容詞を付けられないと私は思います。

     

     

     というわけで今日は「10%消費増税や新型コロナウイルスに関係なく弱い機械受注統計指標について」と題して論説しました。

     今、日本政府がやるべきことは、金融緩和の黒田バズーカではありません。所得補償もよいですが、それらに加えて消費減税もしくは消費税の廃止に加え、20兆円規模の財政出動で日本国民が供給する製品・サービスを政府に高い値段で買っていただくことも検討していただきたい。しかも可及的に速やかに行っていただきたいものと私は思うのです。

     

     

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