実質で▲6.3%、名目で▲4.9%にまで落ち込んだ2019年10月〜12月のGDP

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     今日は2020/02/17に内閣府が発表した2019年10月〜12月のGDP1次速報について取り上げ、「実質で▲6.3%、名目で▲4.9%にまで落ち込んだ2019年10月〜12月のGDP」と題して論説します。

     

     表題の通りですが、2019年10月〜12月のGDP速報値は、年率換算で実質GDPは▲6.3%、名目GDPは▲4.9%となり、実質GDPは5四半期ぶりにマイナス成長に転じました。そのマイナス幅は5年半ぶりの大きさで、市場の事前予測よりも上回るマイナスとなりました。

     

     因みに市場の事前予想は実質で▲4.0%程度だったため、それを大きく上回るマイナスです。

     海外ではウォールストリートジャーナルの社説や、フィナンシャル・タイムズ紙が、日本の消費増税は大失態と報じています。

     

     下記はSankeiBizの記事です。

    『SankeiBiz 2020/02/19 10:50 消費増税「大失態」 米英紙が社説で安倍政権批判、財政支出求める

     米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は18日の社説で、昨年10月の日本の消費税率引き上げが「大失態」だったと酷評した。昨年10〜12月期の国内総生産(GDP)が大きく落ち込んだためで、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)も安倍晋三政権の増税判断に批判的な社説を掲載。米英の大手経済紙がそろって日本の経済政策への懐疑論を掲げている。

     17日に発表された昨年10〜12月期のGDPが、年率換算で6・3%減を記録したことについて、WSJは「多くの人が警告していた通り」と指摘。1997年と2014年の増税時と同様に、日本経済の苦境を招いたとの見方を示した。

     また、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃が予想され、2四半期連続でマイナス成長に陥る懸念があるとの専門家の見方を紹介。「増税のタイミングも最悪」とした。

     一方、FTは「日本は多大な貯蓄を抱えている。欠けているのは消費だ」とした上で、「家計を増税で圧迫」した安倍政権の決定に疑問を呈した。安倍政権下で「日本経済は以前より良好だ」とし、経済政策「アベノミクス」を前向きに評価したものの、「安倍氏は繰り返し政府内の財政タカ派に屈服してきた」とも指摘している。

     検討すべき対応策としてWSJとFTはともに財政支出の必要性を主張した。また、アベノミクスで掲げた「処方箋」が公約通り実行されていないとして、両紙とも安倍政権の経済改革が踏み込み不足だとの見方を示している。

     海外両紙の酷評には嘉悦大の高橋洋一教授も同調しており、「日本の財政が危機的状況でなく、海外リスクが高い中での増税は特に悪いタイミングだった」と指摘。一方、明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミストは「GDP下落は台風など不可抗力の影響もある。一巡すれば再び緩やかな回復に向かう」と前向きに見通す。(西村利也、ワシントン 塩原永久)』

     

     

     上記記事に記載されてていますが、多くの人が警告した通りの結果で、いわば当然の帰結ともいえる論評です。明治安田生命保険のアナリストだけが、台風の影響があるなど、内閣府が言い訳に使っている台風を持ち出して、緩やかな回復に向かうなどとしています。

     

     日本のアナリストだけが、相変わらずピンボケで的外れなコメントをする一方、英国のフィナンシャルタイムズは、日本にかけているのは消費だとして、家計を増税で圧迫した安倍政権の決定に疑問を呈したと報じています。

     

     明治安田生命のアナリストのコメントがいかにピンボケで的外れか?下記のグラフをご覧ください。

     

    <名目GDPと実質GDPの推移>

    (出典:内閣府のホームページ)

     

     上記グラフで数字を大きくして取り上げているのは、4つあります。

     

     ITバブル崩壊:名目GDP▲1.4% 実質GDP▲1.0%

     ▲蝓璽泪鵐轡腑奪:名目GDP▲4.7% 実質GDP▲4.8%

     E貽本大震災:名目GDP▲1.6% 実質GDP▲1.4%

     2019年10月の10%消費増税:名目GDP▲1.2% 実質GDP▲1.6%(年率換算:名目GDP▲4.9% 実質GDP▲6.3%)

     

     グラフのデータは、1995年度から拾っているのですが、1997年4月消費増税、2014年4月消費増税の時は、実質GDPはマイナスに沈みますが、名目GDPはマイナスに沈んでいません。

     

     ところが、今回2019年10月の消費増税で、10月〜12月のGDPは、名目GDPもマイナスになってしまったのです。

     

     正直いいますが、ウォールストリートジャーナル、フィナンシャルタイムズ、いずれも私がずっと消費税増税はヤバイと言ってきたことと同じ言説です。理性のある忖度しない独立自尊の知性を持つ人であれば、増税したらダメだと、全員同じ言説になるはずで、安倍内閣は理性がある知性のある判断とはかけ離れた判断を下して10%増税を施行したものであって、両紙のコメントは当然の帰結といえるでしょう。

     

     フィナンシャルタイムズ紙は、アベノミクスを前向きに評価しているものの、安倍総理は繰り返し政府内の財政タカ派に屈服してきたと指摘しています。

     

     屈服するかしないか?は、安倍総理が判断することですが、結果的には屈服するという判断をしたことに他なりません。一般国民は、実質GDP▲6.3%といってもピンと来ないかもしれませんが、1年間で約35兆円程度のGDPが縮小するという勢いであり、国民一人当たり1年間で約30万円の所得が減るという経済の縮小です。

     

     5人家族の場合、1年間で150万円の所得を失うとういことを意味します。

     

     しかしながら私は、2019年10月の消費増税をやれば、こうなるということを事前から警告してきました。2014年4月の消費増税の時も、これと類似したようなGDPの落ち込みがあったため、今回もこうなると事前に警告してきたのです。

     

     2014年4月の消費増税のときは、外需が伸びていくタイミングで施行されたものの、それでも消費はダメージを受け、実質GDPはマイナスになったのですが、今回は14か月連続で輸出が減少していく中で、増税をやってしまいました。

     

     そして今回の2019年10月の消費増税は、名目GDPもマイナスに落ち込んでしまうぐらい途轍もないダメージを受け、現在もなお経済は縮小を続けているのです。

     

     実質GDPと名目GDPの違いは、端的にいえば、名目GDPは給料の額面であり、税収と直結します。実質GDPは物価の上下の影響を取り除き、実際に買える量や個数が増えたか減ったか?を見るもので、例えば今までパンを10個買えていたのが、9個しか買えなくなってしまったとなれば10%のマイナス成長であり、パンを11個買えるようになっていれば10%のプラス成長ということになります。

     

     通常、消費増税をすれば、強制的に名目の物価は増加します。そのため、1997年4月の5%消費増税、2014年4月の8%消費増税では、名目GDPは、それぞれの増税幅2%、3%まで増加しなかったものの、マイナスに落ち込むことはなかったのです。

     

     今回は何が起きたか?といえば、財布から出すお金の量が4.9%減少し、財政再建やプライマリーバランス黒字化があるからという理由で消費増税した財務省が2%掠め取っていくため、とてつもなく実質GDPが減少しました。

     

     以前は、名目GDPまで減少することはなかったのですが、今回は名目GDPまでマイナスに落ち込み、そのマイナス幅は▲4.9%と途轍もないマイナス幅です。

     

     1997年4月の5%消費増税では、失われた10年、失われた20年、消費増税のせいでGDPが500兆円から成長しなくなってインフレからデフレに叩き落されたのですが、その日本を失われた日本に叩き落した増税よりも、今回の10%消費増税は激しく叩き落しているといえるでしょう。

     

     今まで100万円お金を使っていた人が、お店で95.1万(▲4.9%)しかお金を使わなくなり、しかもその95万のうち2万円近くを財務省が掠めていきます。となればお店は93万程度しか残りません。そのお店の従業員の給料は減り、途轍もないデフレスパイラルに陥ることでしょう。

     

     

     というわけで今日は「実質で▲6.3%、名目で▲4.9%にまで落ち込んだ2019年10月〜12月のGDP」と題して論説しました。

     私は従来から消費増税10%は日本に壊滅的なダメージを与える旨の言説を続けておりましたが、このような事態になってしまっていることに大変残念で仕方がありません。

     この状態になっても、財務省はIMFの権威を使って仮面を被り、消費税は15%に引き上げるべきだ!などと主張しています。

     今、日本政府がやるべきことは、消費税を5%に戻すか、思い切って廃止し、コロナウイルス対策で、緊急経済対策として15兆円〜20兆円規模の財政出動を、可及的速やかに行うことであろうと私は思うのです。

     

     

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