郵政民営化を断行した不道徳な小泉純一郎氏と郵政株売却期限5年延期について

0

    JUGEMテーマ:経済全般

    JUGEMテーマ:年金/財政

    JUGEMテーマ:郵政民営化について

     

     私は小泉純一郎の郵政解散のとき、郵政民営化に賛成していました。今は間違っていたと思っておりまして、郵政は民営化すべきではなかったという立場で論説を展開しています。

     

     そこで今日は「郵政民営化を断行した不道徳な小泉純一郎氏と郵政株売却期限5年延期について」と題して論説します。

     

     下記はブルームバーグの記事です。

    『ブルームバーグ 2020/02/05 13:19 復興財源に充てる郵政株の売却期限5年延長を政府が検討−関係者

     政府は、日本郵政の保有株を売却して復興財源に充てる期限を現在の2022年度から27年度に延長する方向で検討している。復興庁設置期限の10年間延長に伴い、復興財源の見通しを当面5年間延長することを踏まえた措置。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

     政府は昨年12月に復興庁を30年度まで10年間延長することを閣議決定し、今通常国会での関連法改正を目指している。復興庁の事業資金は主に復興債で賄われているが、25年度決算で歳出入を精査した上で、27年度までに政府の保有する日本郵政株の売却収入を復興債の償還財源に充てる方針。同関係者によれば、政府保有の東京メトロ株についても、売却期限を5年延長することを検討している。

     政府は22年度までに東日本大震災の復興財源4兆円を確保するため、保有義務のある「3分の1超」を超える日本郵政株の売却を目指しており、過去2回の売却で2.8兆円を確保。5月に第3次売却に向けた主幹事も選定し、早ければ昨年9月の売り出しを検討していた。

     しかし、不正販売問題を起こしたかんぽ生命と日本郵便を傘下に持つ日本郵政グループに対する行政処分や、一連の問題を受けて株価は低迷、復興財源の残り1.2兆円を確保するための目安となる1132円を下回る水準で推移。事実上、売却は難しい状況が続いていた。東京メトロ株売却収入も復興財源に位置付けられていたが、売却に向けた動きは進展していない。

     日本郵政の田中博之広報部長はブルームバーグの取材に対し、報道の内容は承知しているが事実関係は確認していないとし、株式売却は政府が決めることであるのでコメントを控えたいと述べた。財務省理財局と東京メトロの広報担当はそれぞれコメントを控えた。日本郵政の政府保有株式売却期限の5年延長は朝日新聞が先に報じていた。(後略)』

     

     

     上記記事の通り、日本政府は保有する郵政株と東京メトロ株の株式を、震災の復興財源に充てるため、売却期限を2022年度から、2027年度へ5年間延長する方針を検討しているというニュースです。

     

     関連法案を今の通常国会で提出する予定ですが、両株式の売却収入を復興財源のために発行した復興債の償還費用に充てると法律で定められているため、売却の計画がありました。

     

     政府は日本郵政株について、郵政民営化法で義務付けられた1/3超を除いた分を売り、総額4兆円を調達する計画で、これまで発行済み株式の43%分を売却して、2.8兆円を得ていました。

     

     残りの1.2兆円を確保するため、2019年度秋にも最大およそ10億6000万株を売り出す計画だったのですが、子会社によるかんぽ生命の生保不正販売問題で株価が低迷し、売るに売れない状態になっていました。

     

     とはいえ、復興債の償還費用に充てるという発想は、完全な誤解に基づいた発想です。

     

     そもそも復興債とは、復興するためにお金を使います。

     

     ところが、そのために復興債を発行してお金を調達し、そのお金を返さなければならないという理由で、株式を売却してそのお金で返すというのは、そもそも復興するためのお金であるため、国家の資産である日本郵政や東京メトロの株式を手放して調達する必要はありません。

     

     普通に借換でロールオーバーして債券を再発行(リファイナンス)して充当すればいいだけの話です。

     

     完全に国家の財政運営を、企業経営や家計簿に例えるミクロ経済の予算制約式に当てはめようとする発想で間違っています。

     

     復興債というのは復興することによって助かる人がいるわけで、日本国家にとっては未来永劫必要な復興の事業といえるでしょう。

     

     例えば東北が無くなったままの21世紀、22世紀になるのはあり得ませんし、東北が東北のまま維持するためのお金について、21世紀中の日本国民、22世紀中の日本国民、23世紀中の日本国民が負担して何ら問題がない話であって、外国からお金を借りるわけでもないので外貨建て債務ではないため、復興債の償還期限など、100年でも1000年でも無限でもいい話です。

     

     にもかかわらず、日本郵政や東京メトロの株式を売却して償還に充当するなど、何の話ですか?と言いたい。

     

     これは国債(4条公債=建設国債や特例公債)、財務省証券(政府短期証券)、復興債というものの意味を分かっていない理解していない愚かな政府、財務省の愚策といえます。

     

     先ほども少し触れましたが、昨年度かんぽ生命の保険の不適切な販売問題では、日本郵政グループが調査を拡大。再発防止策を含む業務改善計画を提出したことについて、麻生財務大臣、高市総務大臣は、計画の着実な実行を求めています。中途半端な形で民営化したため、こうした問題が発生したという指摘もありますが、そもそもかんぽ生命を民営化させる意味はあったのでしょうか?

     

    【郵便事業の一体経営】

     

     郵便事業は上図の通り、もともとゆうちょ銀行とかんぽ生命で一体化されていました。郵便事業は利益追求事業ではないため、全国津々浦々、内地の奥の例えば湯西川や、離島など、全国一律の料金でサービスを展開していました。当然赤字になるわけで、利益追求ではないので、赤字は何ら問題がなく、その赤字をゆうちょ銀行とかんぽ生命の黒字で賄うという一体経営だったのです。

     

     それをゆうちょ銀行やかんぽ生命を切り離して、それぞれを上場させる意味など、郵便事業の一体経営を否定する以外の何でもありません。

     

     例えば銀行の融資が伸び悩むのはゆうちょ銀行の存在は関係ありません。ゆうちょ銀行だったら貸し出しが伸びるということはあり得ません。デフレを放置している限り、ゆうちょ銀行を民営化して上場化させても、何の意味もありません。

     

     かんぽ生命にしても、当初は国内の生損保会社の社員が出向して、かんぽ生命でガン保険を開発するという予定になっていました。そもそも当時、日本の生命保険会社各社でガン保険の引受けを謝絶していたわけではないですし、かんぽ生命にガン保険を開発させる意味があったか?微妙ですが、結果はもっとひどいことになり、米国からの圧力によって、独自でガン保険を開発するのではなく、アメリカンファミリーの代理店としてガン保険を販売することになりました。このことによって、ガン保険を販売すればするほど、米国のAIGの所得が増えるという構図になってしまったのです。

     

     そんなわけで、郵政民営化自身、めちゃくちゃな話であるといえます。

     

     当初、小泉純一郎という人物はとにかく郵政を民営化したいと思っていました。その理由として田中派を中心とした人々が、郵貯の資金を使った公共事業を全国でやっていて、田中派が牛耳っていました。田中派が権力を握っているのは、そこに金脈があるからであり、その金脈・資金源を断つには郵政民営化するしかないと思っていたと考えられます。

     

     だから郵政を民営化し、財政投融資という恰好で、NEXCOやJRにお金が使われるのを止めることに着目していました。当時、郵政民営化を阻止したいと思っていた政府関係者は財政投融資を辞めたり、大幅に縮小して小泉純一郎氏が指摘していた理由をつぶしていきました。

     

     にもかかわらず、小泉純一郎は郵政民営化します。結局、小泉純一郎は単に郵政を潰したかったというだけで、何の合理性もなく、これは本当に極めて不道徳なことと言わざるを得ません。

     

     復興債の償還対応について借換ではなく、日本国家、日本政府が、虎の子の資産として保有する日本郵政株や東京メトロ株を売却するというのは、ミクロ経済学の予算制約を国家の財政運営に当てはめた愚策と申し上げましたが、そもそも郵政民営化そのものについても、小泉純一郎という人物による不道徳な政策で愚策だったと私は思うのです。

     

     郵政解散のとき、私はバリバリのグローバリストであり、郵政民営化は正しいと思っていました。その当時の私は、経世済民という言葉すら知らず、ミクロ経済学の予算制約式を国家の財政運営に当て込み、日本は財政破綻すると思い込んでいました。

     

     すべては日本経済新聞を中心とするマスコミの報道によって洗脳され、郵政民営化が愚策だったことに気付かなかったのです。郵便事業というものは、前島密の飛脚事業から始まった事業であり、日本列島に快適な暮らしを提案し続ける中で前島密が編み出したものです。

     

     日本のどんな僻地であろうと離島であろうと、同一料金で郵便物が届けられる、現金書留によって現金を贈ることができる(海外では現金書留など存在しません。従業員が盗んでしまうからです。)など、日本国民が快適な暮らしができればこそ、政府が赤字であっても行う事業であります。

     

     民営化した郵便事業では、郵便料金は値上がりし、年賀状も2017年度から1月2日の配達をやめるなど、サービスが低下せざるを得ません。利益追求事業の株式会社となれば当たり前のことです。

     

     先人の先祖である前島密らが編み出した飛脚制度から始まった郵便事業について、歴史や公共サービスの意味を知らずルサンチマンで公務員批判をして郵政民営化を正しいと思い込むのは、愚かなこととしか言わざるを得ず、かつての私も愚かだったのです。

     

     

     というわけで今日は「郵政民営化を断行した不道徳な小泉純一郎氏と郵政株売却期限5年延期について」と題して論説しました。

     

     

    〜関連記事〜

    (株)ゆうちょ銀行(証券コード:7182)について

    刑務所の民営化は、正しいのか?

    食料安全保障“全農グレイン(株)のIPハンドリング(遺伝子組み換え作物分別物流)”について考える!


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
       1234
    567891011
    12131415161718
    19202122232425
    262728293031 
    << July 2020 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM