英国が抱えることになるEUとの貿易協定と英米FTA

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     英国はEU離脱となった後、貿易協定はどうなるのでしょうか?今日はこのことについて述べたく、「英国が抱えることになるEUとの貿易協定と英米FTA」と題して論説します。

     

     英国はEU離脱後、2つの貿易協定の問題を抱えます。具体的にはEUとの貿易協定と英米FTAです。

     

     EUに加盟していた英国がEUから離脱することで、英国にとってEUは貿易協定を締結しなければならない相手となります。2020年1月30日にEUを離脱した後、2020年12月31日までに、EU間で貿易協定を締結することになっていて、それまでの11カ月間は移行期間と呼ばれています。

     

     移行期間中は、今まで通り、EUとの貿易は自由貿易で関税はかかりませんが、2020年末までにEUとの貿易協定締結が間に合わない場合、WTOのルールが適用され、関税が発生することになります。

     

     実際のところ、英国もEUも双方ともに、関税回復は望んでいないと思われます。

     

    <2017年度 英国→EUへの輸出額・輸入額・純輸出額(単位「100万ポンド」)>

    (出典:ジェトロ)

     

    <2018年度 英国→EUへの輸出額・輸入額・純輸出額(単位「100万ポンド」)>

    (出典:ジェトロ)

     

    (出典:ジェトロ)

     

     上記グラフ・表のとおり、英国は、EU、ドイツ、オランダで、貿易赤字となっています。つまり、EU、ドイツ、オランダにとって、英国はお得意様なのです。

     

     仮に双方で関税をかけあうことになれば、EU、ドイツ、オランダの貿易赤字が減るため、EUは関税協定を締結しようとすることになるでしょう。

     

     とはいえ、通常、自由貿易協定は複雑な協定であるため、1年で締結するのは難しいのでは?と私は思います。そのため、結果的にWTOルールの適用になる可能性が高いのではと思うのです。

     

     一方で米国との貿易協定では、米国のトランプ政権は、英国の医療制度であるNHSを狙ってくる可能性が極めて高いでしょう。

     

     また農産物についても参入を狙っているものとみられます。

     

     米国は、英国に農産物を買って欲しく、英国に農産物を輸出したいのですが、そのとき、1つ問題があります。

     

     英国はEUから離脱するものの、今後EUのルールに縛られずに自由になれるのか?といえば、そうならないといわれています。

     

     例えば英米FTAでいえば、米国は農産物を英国に売りたいわけですが、米国の農産物の農薬基準は、EUの農薬基準よりも低く、小麦などは米国では大量に余っていて米国国内だけでは消費しきれず、海外に売るというのが米国の戦略です。

     

     日本も小麦のほとんどは米国から買わされています。その米国の農薬基準は非常に緩く、EUでは2018年度からそのことが問題視されています。EUではそれまで米国から小麦を輸入していたのですが、農薬基準が低く、緩いという理由で輸入が禁止になっているのです。

     

     EUが受け入れられない基準で作っているのが米国産の農産物なのですが、英国がEUから離脱したからといって、英国が果たしてそのまま米国の農産物を輸入できるのでしょうか?

     

     EUから離脱することで、英国は自国の主権で輸入の可否を決めることができるのですが、EUは英国経由で米国産の農産物が入ってくることを懸念しています。EUは英国との貿易交渉で、英国からEUに入ってくる農産物のチェックを厳しくしなければならないという項目が入ってきてしまうという非常に複雑な問題が発生することになるでしょう。

     

     英国は、EUと良好な関係を保ちつつ早く自由貿易協定をまとめたいと思われますが、そこに英米FTAを同時並行で考えなければならないものの、農産物の農薬基準の問題が顕在化することで、EUや米国との貿易協定を締結するのは容易ではないでしょう。

     

     結局、英国としてはEUの厳しい農産物の農薬基準を、米国に対して要求することになると思われるのですが、そうすると米国は英国に農産物を売ることができなくなります。

     

     英国はEU側につくのか?米国側につくのか?ジョンソン首相は難しい判断を迫られることになるでしょう。

     

     

     というわけで今日は「英国が抱えることになるEUとの貿易協定と英米FTA」と題して論説しました。

     ブレグジットが方付いた後も、ジョンソン首相には問題が山積しています。それでも英国は再び繁栄の道を歩むものと私は思います。

     貿易協定で悩む英国に手を差し伸べる形で、かつての日英同盟と同様に、日本も日英FTAを検討してもよいのかもしれないとも私は思うのです。


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