ブレグジットがドイツ経済に与える影響について

0

    JUGEMテーマ:経済成長

    JUGEMテーマ:グローバル化

    JUGEMテーマ:英国に関するニュース

    JUGEMテーマ:ドイツ

     

     ここのところ、ドイツ経済について連日記事を書いている一方、ブレグジットについても動きが出始めました。そこで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説します。

     

     前回、ユーロ加盟国は、国際金融のトリレンマで、「為替レートの安定」「資本移動の自由」「自由な金融政策」のうち、「自由な金融政策」を放棄してユーロに加盟していると述べました。

     

     ところが「自由な金融政策」を放棄するデメリットはたくさんあるというより、日本でいえば憲法第83条の財政民主主義に基づき、自国民の意思で財政政策を行うことは可能なのですが、ユーロ加盟国は「自由な金融政策」を放棄しているため、財政民主主義が存在しません。これは致命的なデメリットといえるでしょう。

     

     その予備知識を持ったうえで、ブレグジットについてはどう考えるべきか?読者の皆様はどう思われるでしょうか?

     

     ブレグジットの最大の問題は、アイルランドと北アイルランドの国境問題です。

     

     そこに一気に検問所を2カ月弱で作る必要があり、その数は250か所にも上るといわれています。

     

     そしてブレグジット後は、いきなりそこに国境が生まれるのです。

     

     もし、国境を作らない場合、バックストップ条項によって、北アイルランドをアイルランド共和国および欧州連合の関税同盟に残すこととなり、国境がない代わりに、国境線がアイルランド島とブリテン島の間に移動することになります。

     

    <国境線がアイルランド島とブリテン島にひかれた場合のイメージ図(オレンジ色の点線)>

     

     

     今は黄色の点線が国境線です。アイルランドはユーロ加盟国かつEU加盟国で、北アイルランドは英国に属し、ユーロには加盟しておらず、EUには加盟していますが、今度ブレグジットでどうなるか?というところ。

     

     仮にも国境線を黄色で引くことができず、バックストップ条項が発動されるとなれば、北アイルランドは欧州の関税同盟に残るため、国境線はオレンジ色の線に移動します。

     

     これは日本でいえば、北海道と本州の津軽海峡に国境線ができたようなものです。

     

     本州と北海道が別の関税同盟です!というのと同じこの状況を、さすがに英国の保守派やEU離脱派が許すとは思えません。

     

     そこで何が何でも急遽国境に検問所を作る必要があります。もちろん、これには英国経済や英国国民にとって短期的に混乱を生じますが、将来的に英国国民にとっては、いいことです。

     

     ドイツは、その英国に対して、猛烈な貿易黒字になっています。

     

    <英国からユーロ圏への輸出額・輸入額・純輸出額>

    (出典:ジェトロ)

     

     この状況で英国がEUを離脱し、関税同盟から外れて、お互いに関税を元に戻して、関税を双方で掛け合った場合、損をするのは間違いなくドイツになります。

     

     なぜならば貿易黒字を失うのはドイツだからです。ドイツにとって英国は大得意様なのです。

     

     本来は、「英国さん!関税同盟を維持したまま、EUから離脱してくださいね!」とやっていればよかったのですが、この場合、英国は何の負担もなくEUを離脱できたことになります。

     

     そうすると欧州から離脱したい他の欧州国がたくさん出てくる可能性が高く、本来ならば関税の税率を維持したままブレグジットの容認をすべきところ、それができないのです。

     

     今でも欧州連合側は、「合意なき離脱の場合、5兆円の違約金を払え!」といっていますが、そんなことをいっても英国のブレグジット派が反発するだけでしょう。

     

     いずれにしても短期的に混乱しても、長期的には英国側に利があります。

     

     英国がEUを離脱後、欧州連合側が対英国に対して関税を引き上げれば、当然英国も関税を引き上げます。一方的に英国だけが関税を引き上げしないということはあり得ません。結果的にドイツが困ることになるでしょう。

     

     

     というわけで今日は「ブレグジットがドイツ経済に与える影響について」と題して論説しました。

     英国との貿易黒字が減少するドイツが、この苦境から脱するには、EUから離脱し、ユーロからも離脱する以外に道がありません。

     結局ユーロやEUは、自国民を豊かにできず、自国民を豊かにしようにも政策が国民主権でできない点で矛盾を抱えており、やがて崩壊するしかないものと私は予測しています。

     引き続きブレグジットと合わせて欧州経済、特にドイツ経済には日本の市場関係者も注目しておいた方がいいと私は思います。

     

     

    〜関連記事〜

    EU離脱案が2度も否決された理由の一つである北アイルランドとアイルランドの国境のバックストップ問題


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031    
    << December 2019 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM