”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!

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     今日は「”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!」と題して論説します。

     

     MMT理論の反論者は、必死に反論を展開しています。何しろ、MMT理論によって、自分たちの言説、アナリストレポートなどで主張していたこと、前提となっていたことが全て間違っていたということを認めてしまうことになるためです。

     

     そうした反論の中に、「デフレの日本は税金を取る必要がないということなのか?」という反論があります。この反論に対して、私は「それは間違っています!」という立場です。税金を取る必要はあります。

     

     なぜならば、税金を徴収する目的は、下記の3つの目的があるからです。

     

    【目的1】景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)機能

    【目的2】格差縮小を目的とした所得再分配

    【目的3】財源(複数通貨を使用する不便さからの解放)

     

     まず、【目的1】の「景気の安定化装置(ビルトイン・スタビライザー)」とはどういうものか?といえば、好景気の時期に徴税を増やして可処分所得を減らすことで景気を鎮静化させたり、逆に不景気のときは徴税を減らし、可処分所得を増やすことで景気を回復させます。

     

     景気の良し悪しで、可処分所得を減らしたり、増やしたりすることで、景気の過熱を抑制したり、景気を浮揚させたりというのが税金の目的の1つです。

     

     この場合、景気の良し悪しを判断する指標が、果たして適切な指標なのか?ということが重要になるのですが、竹中平蔵氏が日本の潜在GDPの定義を変更してしまったため、デフレギャップが小さく見えるもしくはインフレギャップが計算できてしまっているという奇妙な状態になっています。

     

    <図 Ы祥茲痢嶌蚤膤鞠亜廚寮在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

     

    <図◆А嵎振儚鞠亜廚吠僂┐蕕譴神在GDPと名目GDPを元にしたデフレギャップのイメージ>

     

    <図:需給ギャップがプラスになっていることが間違っていることに気付いていない事例>

    (出典:2018/03/09の産経新聞の記事から引用)

     

     

     

     図,猟未蝓∪在GDPとは、最大限の潜在GDPであって、それは工場が最大限に稼働し、生産年齢人口のほとんど100%の人が働いている状態のときの供給量をいいます。

     

     一方、竹中平蔵氏は、図△猟未蝓∪在GDPの定義を過去の実績の平均値に変更してしまいました。これは100m走でベストスコアが9.5秒の人に対して、「ベストスコアは何秒ですか?」という問いに、「100m走の平均スコアが10秒です。」と答えているのと同じでイカサマであり、インチキです。

     

     インフレギャップというのは、私もイメージ図を描きますが、あくまでも概念的なものであってイメージであって、インフレギャップを算出することはできません。

     

     図の産経新聞の記事では、需給ギャップがプラスになっていますが、そもそも需給ギャップがプラスということは、製造できない製品や、供給できないサービスを買ってしまっていることとなり、物理的にあり得ません。

     

     これは、竹中平蔵氏が潜在GDPの定義を変更したために、こうした矛盾が生じてしまっているのです。

     

     次に【目的2】の「格差縮小を目的とした所得再分配」とは、高所得者層から税金を徴収し、低所得者層もしくは国民向けの公共サービスに支出することで格差を是正し、社会を安定化させます。

     

     国内の所得格差が縮小し、国民生活が安定化すると、高所得者層も安心して暮らせるというメリットを享受できます。

     

     最後に【目的3】の「財源」です。この「財源」という意味は、政府が日本国民に対して、日本円による税金の支払いを求め、公共サービスや公共投資の政府支出を日本円で行い、日本国内で日本円以外の通貨の流通を制限する意味で用いています。

     

     企業でいうところの売上高から支出する、家計でいうところの所得から支出する、ということではありません。

     

     多くの人は、国民に税収を払わせ、その税収で公務員の給料を払ったり、年金や医療や介護やインフラ投資などの支出に充当すると思っていると考えられますが、これらは正しくありません。

     

     あくまでも日本円を日本国内に流通せしめるために、「財源」というお題目で徴収しているにすぎないのです。

     

     以上、【目的1】〜【目的3】の通り、税金には「ビルトイン・スタビライザー」「所得再分配」「通貨の流通を強制して複数通貨を使用する不便さからの解放」という3つの役割があります。

     

     仮にデフレが継続して財源としての税金を徴収する必要がなくなったとしても、景気を安定化させて格差の縮小するためにも税金は必要です。

     

     即ち、「MMTで財源が無限にお金を生み出せたとしても、日本は無税国家になるべきではない!」という結論になります。

     

     

     というわけで今日は「”MMTが正しいならば日本は無税国家でよいのでは?”という人は、税金について理解していない人である!」と題して論説しました。

     

     

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