EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北

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     10/27にドイツのチューリンゲン州で行われた地方選挙で、メルケル首相が率いる与党のCDUが大敗しました。

     今日はそのチューリンゲン州の選挙結果を取り上げて、「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題し、下記の順で論説します。

     

    1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

    2.なぜAfDが躍進したのか?

    3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

     

     

     

    1.ドイツで行われたチューリンゲン州の議会選挙の結果

     

     私はEUは数年後に崩壊するとみています。なぜならばEUは矛盾が多い制度だからです。そしてそのEUのニュースといえば、英国のブレグジットの再延期のニュースが続いていました。

     

     今回取り上げるドイツは、どちらかといえば、EUの優等生。しかも首相は女性のメルケル首相です。先日、ウクライナのゼレンスキーはEUは何もしてくれないとし、トランプ大統領は、ドイツのメルケル首相についてもウクライナの支援について、口だけで何もしない、即ち軍事支援もお金も出さないと酷評していました。

     

     まさにドイツこそ、今の日本と同じでカネカネカネとやって、EUを礼賛しているダメ国家でして、そのドイツでも遂に反グローバル旋風が吹こうしています。

     

     下記はNHKNEWSWEBの記事です。

    『NHKNESWEB 2019/10/28 08:20 ドイツ州議会選 メルケル首相の政党 第3党に転落

     ドイツではチューリンゲン州の議会選挙が行われ、メルケル首相の政党が東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。一方で難民の受け入れに反対する右派政党が第2党となり今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

     ドイツでは旧東ドイツのチューリンゲン州で27日、州議会選挙が行われ、暫定の開票結果によりますと、メルケル首相の「キリスト教民主同盟」の得票率は21.8%と前回をおよそ12ポイント下回り、東西ドイツ統一以降維持してきた第1党の座を奪われて、第3党に転落しました。

     一方、難民の受け入れに反対する右派政党「ドイツのための選択肢」は前回の選挙の2倍を超える23.4%を獲得し、連立与党を担う左派党に続いて、第2党に躍進しました。
     「ドイツのための選択肢」は先月、旧東ドイツの2つの州で行われた議会選挙でも第2党に躍進していて、旧西ドイツとの経済格差がいまだに解消されない現状や、難民の受け入れをめぐるメルケル政権の政策への不満を受け皿に支持を広げているとみられます。
     メルケル政権としては得票率の下落に歯止めがかからない状況が続いていて今後、国政での政権運営にどのような影響が及ぶのかに注目が集まっています。

     

     上記記事の通り、チューリンゲン州の議会選挙で、第1党でメルケル首相の政党のCDU(ドイツキリスト教民主同盟)が第1党の座を奪われ、第3党に転落しました。

     

     その一方で、反EU政党のAFD(ドイツのための選択肢)が第2党となったと報じています。ドイツの政党でAFDは、米国ではトランプ大統領、英国ではジョンソン首相、フランスではマリーヌルペン氏、日本では山本太郎氏、マレーシアではマハティール首相らと同じ、反グローバリズムを掲げています。

     

     今回の選挙結果は、地方選挙とはいえ、非常に重要な結果であると思っています。

     チューリンゲン州は、もともと左翼が強く、第1党は左翼党というのが第1党です。今回の選挙結果を受け、下記の通りとなりました。

     

    第1党:左翼党

    第2党:AfD

    第3党:CDU

    第4号:SPD

     

     チューリンゲン州で3位CDUと、4位SPDになってしまった2党が連立を組んで与党になっているのですが、この2党の政党は地方選挙で負け続けている一方、躍進しているのがAfDです。

     

     

     

    2.なぜAfDが躍進したのか?

     

     なぜ、AfDは躍進を続けているのでしょうか?

     

     AfDは2013年に反EU政党として発足し、当初からドイツはEUから離脱すべきと主張していました。

     

     英国はEUに加盟したもののユーロには加盟せず、通貨は自国通貨の英国ポンドが流通するものの、ドイツはEUに加盟してかつユーロにも加盟しているため、ドイツ国内で流通する通貨は、欧州共通通貨のユーロです。

     

     AfDは、ドイツがEUのみならずユーロからも抜けるべきであると主張していました。その後、大きな方針転換で反移民を主張しています。

     

     2015年、過激派組織「イスラム国」が支配するシリア北部から逃れてくるシリア難民を中心としたイスラム教徒がたくさん流入しました。このことを欧州移民危機と呼んでいますが、メルケル首相は、オバマ政権の「Yes we can!」を真似て「政治難民受入に上限はない。私たちはできる!」と、スローガンを連呼して難民受入路線を突き進みました。

     

     下記は、そのメルケルが大量の移民受入の決断をした1枚の写真です。

     

     

     上記の写真は大変ショッキングな記事ですが、当時は世界中のマスメディアが取り上げ、難民の無制限受入を表明したメルケル首相を称賛したのです。

     

     その後、メルケル首相は2016/09/19に記者会見を行い、難民政策は誤っていたとし、時計の針を戻したいと言いました。

     

     難民の無制限受入を始める前と後で、2015年に11万4238件だったのが、2016年に17万4438件(前年比52.7%増)と、犯罪件数が急増したのです。

     

     ウォールストリートジャーナルなどの海外メディア各紙は、ドイツで移民による犯罪の急増を報じ、犯罪の種類は、窃盗犯、財産犯罪・文書偽造、身体危害・強盗・違法監禁に加え、麻薬関連や性的犯罪も増えていると報じました。

     

     メルケル首相の記者会見の3か月前には、ドイツの大量移民受入の混乱がきっかけとなり、英国ではブレグジット(=EU離脱)が決議されましたが、ドイツでも同じことが起きていたのです。

     

     その政党が反移民でドイツ人の支持を受けたAfDでした。

     

     

     

    3.負けに負けを重ねて負け続けるメルケル首相率いるCDUと対照的に得票率を伸ばすAFD

     

     ドイツ人の支持を受けたとはいえ、AfDの得票率は5%程度でしたが、チューリンゲン州の議会選挙はチューリンゲン州に限定されているとはいえ、得票率は21.8%です。

     

     AfDは反エスタブリッシュメントの政党で、いわば米国でいえばトランプ大統領に近い。2017年の国政選挙でも、12.6%の得票で、ドイツの連邦議会の議席を獲得しています。

     

     今回のチューリンゲン州に留まらず、9/1にはザクセン州、ブランデンブルグ州でも議会選挙が行われていまして、ザクセン州では前回選挙の2014年に比べて3倍増の27.5%の得票率、ブランデンブルグ州でも前回選挙の2014年と比べて11.3%増の23.5%と倍以上に得票率を伸ばしています。

     

     AfDの政党イメージカラーは青なのですが、チューリンゲン州の代表を務めるビョルン・フッケ氏は、「ドイツ東部を青で染めた。あと数年もすれば、私たちドイツ国民のすべての政党になるだろう!」と述べていまして、まさにその勢いで勢力を伸ばしています。

     

     一方で、負けに負け続けているのがメルケル首相率いるCDU。どこの選挙でも負け続け、負けに負けを重ねています。次の総選挙では政権交代されかねない勢いで負け続けています。

     

     メルケル首相は、選挙の敗北の責任を取って党首から辞任し、現在CDUの党首はアンネグレート・クランプ=カレンバウアーという女性が党首です。

     

     メルケル首相は党首を降りたものの首相に居座っていますが、2021年にメルケル首相は、首相を辞任すると公言しているため、このままいけばアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏が次の首相になるということなのですが、そもそもCDUが第1党を維持できるのか?と疑問視されている状況です。

     

     実際に地方選挙で負け続けている状況で、次の総選挙をアンネグレート・クランプ=カレンバウアー氏に任せていいのか?という声が出ており、今後の行方に注視したいと私は思っています。

     

     

     というわけで今日は「EUの優等生ドイツ国内の反グローバル旋風とドイツメルケル首相率いる与党の大敗北」と題して論説しました。

     

     

     

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