安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について

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     今日は「安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について」と題して論説します。

     

     安倍外交についてマスコミの評価といえば、「さすが!安倍総理!」と安倍首相を持ち上げる論説が多いのですが、私はむしろ懐疑的に思っています。

     

     例えば、今問題になっているホルムズ海峡の船舶防衛で考えてみます。

     

     今から2カ月ほど前、トランプ大統領は「中国は原油の91%、日本は62%、他の多くの国も同様に(ホルムズ)海峡から輸入している。なぜ、われわれが他国のために無償で航路を守っているのか。これらの国は危険な旅をしている自国の船を自らで守るべきだ。」とツイートしたことが報道されました。

     

     ちょうどこの頃、日本とノルウェーの海軍会社が運航するタンカーが攻撃されたり、米国の無人偵察機が撃墜されるなど、米国とイランとの間で緊張が高まっている中、トランプがツイートしました。

     

     その中でトランプ大統領は、多くの原油を輸入する日本と中国を名指しし、米国がホルムズ海峡の安全を守っている現状に疑問を呈しました。

     

     当時6/25に、菅官房長官は記者会見で「ホルムズ海峡の航行の安全確保はわが国のエネルギー安全保障上、死活的に重要だ。米国をはじめ関係国と連携しつつ、中東地域の緊張緩和と情勢安定化に向け外交努力を継続する」と述べています。

     

     この問題が発生する前、安倍総理は4/26のワシントンでの会談を皮切りに、トランプ大統領と3カ月連続で首脳会談をしています。

     

    <安倍首相の3カ月連続の首脳会談の概要>

     2019/04/26 米国ワシントンでトランプ大統領と会談

     2019/05/27 元赤坂の迎賓館でトランプ大統領と日米首脳会談

     2019/06/28 大阪市内でG20で来日したトランプ大統領と会談

     

     このように安倍総理が3か月連続でトランプ大統領と会談するというのは異例です。そして先ほどのトランプ大統領のツイッターは2019/06/26の話です。

     

     その1カ月前、5/26〜5/29にトランプ大統領を国賓として迎え、相撲を観戦させ、優勝カップを持たせ、ゴルフを仲良くやって、「日米同盟盤石」という政治的なショーをアピールしたものの、トランプ大統領に「中国は原油の91%、日本は62%、他の多くの国も同様に(ホルムズ)海峡から輸入している。なぜ、われわれが他国のために無償で航路を守っているのか。これらの国は危険な旅をしている自国の船を自らで守るべきだ。」などと言われているわけで、どこが盤石なのでしょうか?

     

     日米同盟の外交の一番の基礎は安保条約であり、その安保条約の重要なオペレーションの一つが、ホルムズ海峡のシーレーン防衛です。

     

     そのため、トランプ大統領にこのようなことを言われていること自体、日米同盟が盤石などとは言えないのでは?というのが言いたいことの一つ目です。

     

     二つ目は、米国の言い分も理解できるという点です。なぜ米国がシーレーン防衛を全部やらなければならないのか?というわけで、日本としても海軍を増強してシーレーンを守りましょうよ!ということでもあります。

     

     もともと海上自衛隊の重要な任務を2つ挙げるとすれば、日本の国土の防衛とシーレーンの防衛の2つであり、この2つを第7艦隊と共同で守るというのは、今も行っていることなのですが、これを機に多くの日本人に知っていただきたいというのが二つ目です。

     

     三つ目は、参議院選挙が終わったタイミングで日米FTAを締結しようとしています。今までの内閣は全て断ってきた日米FTAですが、安倍総理は日米FTAをやると言った。なぜ今までの内閣が断ってきたか?といえば、交渉すれば日本が大損することが確定しているからであり、米国との自由貿易協定はご法度だったのです。

     

     仮に安倍総理が日米FTAをやるとなれば、日本の隷属・従属関係、収奪関係が明らかになります。それを防ぐためにTPPを締結したという立て付けだったにもかかわらず、2国間で交渉するとするとなっています。

     

     トランプ大統領から安保を破棄するぞ!といわれれば、軍事的に弱い日本は米軍との同盟を続けて欲しいと言わざるを得ません。となれば米国は「だったら、もっとお土産を持ってきなさい!」ということになります。

     

     トランプ大統領のツイートに日本人が慌てるのは、これまで米国は日本に独立を促すようなことを言ってきませんでした。

     

     なぜならば米国人からすれば、日本が軍事的に独立したらヤバイと思っているに違いありません。何しろ70年前の1941年12月の真珠湾攻撃の記憶があるからです。

     

     「日本を独立させたらヤバイ!」というこの考えこそ、米国の日本に対する超長期戦略といっていいでしょう。

     

     米国が日本に米軍を駐留させる理由は2つあって、一つ目は日本が独立して強くなろうとするのを封じ込めるということ。二つ目は中国・ロシアに対する防衛基地として米軍を駐留させるということ。この2つが米国の日本に対するスタンダードな考えといえます。

     

     ところがトランプ大統領は、このスタンダードな考えを壊そうとしているのです。

     

     トランプ大統領の「ホルムズ海峡は自分で守れ!なぜ米国が守らなければならないのか?」というメッセージによって、米国は日本に対して何もしないということがバレます。ここでかつて米国人に恐れられていたように、日本が牙を見せないと、もっと収奪されることになるでしょう。

     

     米国の超長期化戦略によって、日本人は総白痴化してしまい、安全保障を考えることができなくなってしまいました。

     

     中国では中国共産党の首脳部が、中国人を白痴化させるため、中国共産党を批判しなければ「”いい暮らし”をさせてやる!」とやってきました。

     

     これと同じことを米国が日本に対して担い、金儲けさせるから、独立とか軍隊とかそういうことは考えるな!と戦後70年統治してきて、日本人は白痴化してしまったのです。

     

     こうした状況の中で、安保条約の見直し、ホルムズ海峡の防衛について、日本がどうすべきか?といえば、自国で自立するしかありません。

     

     ところが安倍政権は、憲法9条2項をそのままにして3項を加憲するといっていまして、その発想自体、自国で自立することを放棄しているに等しいのです。

     

     安倍外交とは何か?といえば、麻雀でいえば”べたおり”麻雀で、強国の属国として従属していく妾になることを継続する外交であり、ケンカすべき時はケンカするという発想がない、何とも情けない外交であるというのが、私が思うところです。

     

     

     というわけで今日は「安倍外交で”日米同盟が盤石”という評価について」と題して論説しました。

     

     

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