ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業

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    JUGEMテーマ:経済成長

     

     英国の首相がボリス・ジョンソン氏に決まりました。そこで今日はブレグジットを取り上げ、「ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業」と題して論説します。

     

     下記はAFP通信の記事です。

    『AFP通信 2019/07/25 06:36 ジョンソン新首相、EU離脱に向け新内閣 閣僚の大半入れ替え

    【7月25日 AFP】新英首相に就任したボリス・ジョンソン(Boris Johnson)氏は24日、閣僚の大半を入れ替え、主要ポストに英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)強硬派を置く新内閣を発表した。

     ジョンソン氏は、ブレグジットを10月31日までに実現させるため、EU側との新たな合意を取り付けるか、それが不可能ならば合意なしで離脱すると宣言。その直後に主要閣僚の交代を発表し、ブレグジットをめぐる新たな方向性を示した。

     ジョンソン氏はまず、財務相にパキスタン移民の両親を持つサジド・ジャビド(Sajid Javid)内相を指名。前任のフィリップ・ハモンド(Philip Hammond)氏は、「合意なき離脱」も辞さないとするジョンソン氏の方針を繰り返し批判し、合意なき離脱は経済に深刻な打撃をもたらすと警告。ジョンソン首相就任の数時間前に辞任していた。

     外相には、ジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)氏に代わりブレグジット強硬派のドミニク・ラーブ(Dominic Raab)氏が指名された。ラーブ氏はテリーザ・メイ(Theresa May)政権でジョンソン氏と共に閣僚を務めていたが、両者はいずれもメイ氏のブレグジット方針をめぐり辞任していた。

     内相はブレグジット賛成派の急先鋒(せんぽう)であるプリティ・パテル(Priti Patel)氏が指名された。同氏は国際開発相を務めていた2017年、休暇でイスラエルを訪れた際に同国高官らと非公式の会談を行い、辞任に追い込まれていた。』

     

     

     上記記事の通り、新英国首相に就任したボリス・ジョンソン氏が閣僚の大半を入れ替え、ブレグジット強硬派で固める新内閣を発表しました。

     

     そもそもブレグジットとは、英国のEU離脱のことで、ブリティッシュエグジット=ブレグジットです。

     

     今から3年前の2016/06/23に英国でEU離脱の国民投票が行われ、その結果、EU離脱=ブレグジットが決まりました。

     

     マスコミの事前調査では、EU残留派が圧倒的に勝利するという予想だったのですが、ふたを開けてみたら、まさかのまさか、EU離脱派の勝利となったため、世界中がショックを受けました。

     

     当時の世界中のマスコミは、ブレグジットについて経済の観点から、英国経済がどれだけ悪くなるか?ひどくなるか?という論調で占めていました。何しろ当時の世界中の常識では、ブレグジットなど選択肢としてあり得ず、英国の自殺行為であるという論調でした。ところがEU離脱派の勝利という国民投票の結果を受け、英国のメディアが狼狽し、英国経済を崩壊させると大宣伝を始めました。

     

     私が思うに、英国にとってブレグジット決定は大変いい結果であり、むしろ英国はEUからもっと早く抜け出すべきだったと思っています。ブレグジットが決定されて、すでに3年以上が経過しましたが、英国経済はどうなったか?といえば、未来に対する不安感は残っていると思われますが、実際にはマイナスの影響はありません。

     

     むしろEU残留派の予想とは全く逆で、英国経済は他の先進国よりも調子がいいです。主要国の直近のGDP伸び率と失業率の推移を見てみましょう。

     

    <2018年度実質GDPの前年比伸び率>

    英国 1.40%
    日本 0.81%
    イタリア 0.88%
    フランス 1.52%
    ドイツ 1.45%
    米国 2.86%

     

    <直近3か年の失業率の推移>

    (出典:グローバルノート)

     

     数字で見ると、英国のGDP成長率は1.4%です。

     

     この1.4%という数字は、それほど良い数字に見えないかもしれません。米国の2.86%という数字はフランスやドイツのおよそ2倍であって格別でとてつもなくいい数字であることがわかりますし、日本は0.81%とダメダメです。いずれにしても英国経済に悪影響があったとは思えず、フランスやドイツ並みの経済成長率となっていることがわかります。

     

     一方で、失業率でいえば、2018年度の失業率は4.08%で、イタリア10.63%、フランス9.11%に比べれば、圧倒的に調子が良いといえますし、3か年の推移でみても下落傾向のトレンドになっています。

     

     このように英国はボリス・ジョンソン氏が新首相となり、合意なきEU離脱に突き進むと予想されますが、すでに国民投票以来、ブレグジットによる経済的効果が悪くなると想定していたよりも逆に出ていて、経済は崩壊に向かっていません。

     

     雇用者数も見てみましょう。

     

    <英国とドイツの就業者数の推移>

    (出典:世界経済のネタ帳)

     

     上記グラフの通り、就業者数も英国は2016年から2018年にかけてドイツと同じくらいで約70万人の就業者が増加となっています。

     

     当初、英国政府財務省の予想では、ブレグジットになれば英国から50万人近い雇用が失われると警鐘を鳴らしていました。その一番の理由が外資系企業が英国から離れるということで、それを恐れて50万人近い雇用が失われると予想していたのですが、雇用が減少するどころか、逆に70万人も就業者数は増加しています。

     

     ブレグジットが決定されるまで、外資系企業が英国から逃げ出すといっていたにもかかわらず、この3年間で現実はどうだったか?といえば、事前の予想と異なり、外資系企業の投資は逆に増加しています。投資が減るどころか次々に増え、特に米国企業による英国への投資は6%ほど増加しています。

     

     欧州全体でみても、海外からの投資額は欧州全体の中で英国が最も多いのですが、日本の企業は、マスコミの話を鵜呑みにして英国進出企業は引き揚げてしまいました。

     

     この判断は果たして正しかったのでしょうか?

     

     海外から英国への投資の増加で既に5万人以上の外資系企業による雇用が増加していますが、同じ3年間でもドイツは、わずか19,000人で、ドイツの倍以上の雇用数が増えているのです。

     

     海外企業は英国経済が良くなると思って投資を増やしており、日本以外の企業はマスコミに騙されていないということがいえるでしょう。

     

     

     

     というわけで今日は「ブレグジットが英国国民の雇用創出・賃金UPによる内需拡大をもたらすことに気付かず、マスコミに騙された日本企業」と題して論説しました。

     世界中が反グローバルに転換し、経済成長による雇用増加と賃金UPを勝ち取っている一方、日本は周回遅れのグローバリズムの推進で負け組のフランス、ドイツに追随しようとしています。その上、2019年10月に消費増税10%を実施しようとしているのですから、絶望的に日本経済は悪くなり、発展途上国への転落は決定的となるでしょう。

     読者の皆様におかれましても、世界経済がどうなっているのか?マスコミの情報に鵜呑みにされず、ビジネスや投資についてお考えいただきたいものと思います。

     

     

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