お金の正体(「1万円札=1万円の所得」ではありません!)

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    JUGEMテーマ:経済全般

     

    今日はお金の正体について、国力・経済力とイコールなのか?を意見したいと思います。

     

    1.お金の正体とは?

     

    私は、このブログの場で、安倍政権だけでなく、政治家やアナリストエコノミストらを批判することが多い。理由は経済理論を正しく理解していないから。とりわけ、お金についての理解が間違っているから批判をします。とはいえ、政治家やアナリストエコノミストだけではなく、多くの国民もまた同じ間違った認識をしています。そして信じられないことに、ノーベル経済学賞受賞者でさえ、お金について間違った認識を持っている人が受賞してしまうのです。

     

    まず「お金=物」と考えている人が多い。お金自体が何なのか?を知らないために豊かになれる政策が打たれず、国民が貧乏になっていく政策が打たれ続けています。経済学ですら、お金=物という前提の理論であるため、多くの人々が誤解するのです。

     

    銀行預金って何でしょう?銀行預金は物品サービスの売買に使えますし、借金の返済をすることも可能です。

     

    例えば、3000万円のローンを借りるとき、皆さんは3000万円の札束をもらうでしょうか?

    銀行振込にするに決まっていますよね?なぜならば現金3000万円札束でもらったら危ないから。

     

    それでは、その振り込まれた3000万円はどこから来るのでしょうか?

    銀行が他から調達してきたものを貸し出すのでしょうか?

    それも異なります。銀行は通帳に記帳さえすれば、いくらでも貸し付けることができるのです。

     

    「えっ!そんなことないのでは?お金がないのにどうしていくらでも貸し付けることができるって・・・・」と思われる方、「お金=物」と思っているからそうした誤解が生まれます。真面目な話で銀行は、通帳に記録することでお金を生み出すことができるのです。これを信用創造といいます。

     

    お金とは債権債務の記録であり、「お金=物」は間違いなのです。

     

    例えば、

    ・100円玉=100円の銀と同じ価値を持つ

    ・10万円金貨=10万円の金を同じ価値を持つ

    と思っていませんでしょうか?

    溶かして売れば、100円なり10万円なりと換金できると思っていないでしょうか?

    金や銀は、価格変動しています。それなのに確固たる価値を持つと、なぜ言えるのでしょうか?

     

    ここで所得創出のプロセスについて考えたいと思います。

     

    付加価値=物・サービスなのですが、医療サービス、小売サービスなど様々な業種がありますが、誰も買ってくれなければ所得を得ることはできません。物・サービスを、個人でも企業でも政府でも誰かが買ってくれれば、我々は所得を得ることができるのです。

    この買ってくれた物・サービスの生産活動のことこそ、GDP(国内総生産)と言います。

     

    GDPが増えるとはどういうことでしょうか?「生産面のGDP=支出面のGDP=分配面のGDP」というGDP3面等価の原則から言えば、物・サービスの生産性の合計であると同時に、消費額の合計でもあり、所得の合計でもあります。即ちGDPが増えるということは、所得が増えることを意味しますので、生活が豊かになっているということができるのです。

     

    今、財布の中にあなたが1万円札を持っているとします。その1万円札についていえば、1万円札=1万円の所得ではありません。

    例えば、AさんとBさんの間で、次のようなサービスの売買がなされたとします。

    ・AさんがBさんの家を掃除するサービスを1万円で提供する

    ・Aさんはもらった1万円でBさんにAさんの家を掃除するサービスを提供してもらう

    このプロセスで、1万円札はBさん→Aさん→Bさんとなりますが、清掃サービスが2回行われています。つまり1万円の所得が2回で2万円の所得が発生しているのです。(厳密に言えば、Aさん、Bさんは所得申告して税金を納める必要があります。)

     

    1万円札が100回、物・サービスの売買に使われれば、所得は100万円になります。

    またお金を借りる、お金を返済するは、所得にならないため、GDPにカウントされません。

    このように1万円札≠1万円の所得なのです。

     

     

     

    2.お金の種類

     

    お金には下図の通り種類があります。

     

    主な特徴を述べたいと思います。

    (1)銀行預金は、支払いにおいて現金支払いよりも利便性が高い

     例えば16,666円の買い物を現金支払いでする場合、1万円札と千円札と細かい硬貨が必要ですが、銀行預金で支払う場合は、デジタルで「16,666」を入力するだけなので、現金支払いよりも簡単です。

    (2)銀行預金は誰もが使えるわけではない

     三橋貴明氏によれば、ミャンマーで仕事をする場合、100万円を振り込むということができないとのこと。日本人で銀行口座を持っていない人は、ほとんどいないと思いますが、ミャンマーでは銀行口座持っていない人の方がほとんどだそうです。日本人でももし支払相手が口座を持っていない場合は、銀行預金で支払ができません。

    (3)日銀当座預金は誰でも使えるわけではない

     日銀当座預金は、政府と日銀と銀行しか使えません。安倍黒田金融緩和、いわゆるアベノミクス第一の矢で、金融緩和政策が行われ、マイナス金利の導入もしました。一部の人が「日銀当座預金を日本国民に貸し出せばよい!」という意見を言う人がいますが、日銀当座預金は、一般国民は使えず、銀行しか使えません。つまり日本国民は日銀当座預金を持つことはできないのです。

    (4)小切手は利便性が低い

     皆さんもお金を発行ができることを知っていますでしょうか?一万円札を印刷すれば違法ですが、小切手を出すことは合法です。

     とはいえ、小切手は当座預金がなければ発行できず、当座預金以上の額を発行することができません。米国は銀行間の振込手数料が高いので、小切手を使う人が多いようです。

     また、約束手形の場合は、小切手と異なり、換金するには裏書譲渡が必要です。小切手・手形法上で言えば、裏書譲渡人は手形を割り引いて現金を得る一方で「裏書譲渡」が連帯保証する意味を持ちます。譲渡先で不渡りなどが発生した場合は、手形保持者から直接支払い請求を受けることがあります。

     さらに類似のものとして、トラベラーズチェックというのがあります。どちらかと言えば小切手に近いですが、当座預金ではなく銀聯カードみたいに預託が必要。メリットは盗まれてもサインがなければ使えないという点です。

    (5)政府小切手は利便性が低く政府しか発行できない

     政府小切手は、公共投資を行う場合に政府が発行する小切手です。利便性は低く、政府しか発行できません。

     

     

     

    3.お金の正体とは債権債務の記録であり、国力や経済力そのものではない!

     

     上記のお金の種類でご説明した通り、お金にはたくさん種類があります。小切手や手形などは債権債務の記録であることが理解いただけると思います。1万円札も、日本銀行券で日銀の債務であります。もし、日本銀行券の1万円札を持って銀行に行き、1万円札をもって1万円払って欲しいと言えば、新しい1万円札をもらえます。(そんなことする人いませんが・・・・)

     

     「お金=物」と考えることで大きな誤解、それが経済力や国力とは関係がないということを気付きにくくしてしまっているのです。お金は単なる債権債務の記録。例えば周りが砂漠でインフラが整っておらず、そんなところに何億とお金を抱きかかえて住んでいたとして、その人は生活ができるでしょうか?

     

     日本で言えば、コンビニが近くにあって24時間営業しており、駅近くまで行けばスーパーでさえ夜遅くまで営業していることもあります。国力や経済力とは、欲しいものがすぐに物が手に入れられるという環境、それはそうしたサービスを供給することができる力そのものであり、お金をどれだけ集めても、国力経済力とは本来関係がありません。

     

     確かに日本は純資産残高が世界一でお金をたくさん持っている。でも日本が国力や経済力があるのは、純資産残高とか外貨準備高が巨額だからということではありません。物・サービスを供給できる力が大きい。それは深夜でさえも欲しいものがすぐに手に入るというその環境こそ、国力であり経済力なのです。

     

     

    今日はお金の正体とは何なのか?ということで、お金の種類を具体的に上げさせていただき、メリットデメリットを申し上げるとともに、国力や経済力とは直接関係がないということをお伝えしたく、意見させていただきました。


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