横浜銀行と千葉銀行の業務提携について

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     今日は「横浜銀行と千葉銀行の業務提携について」と題して論説します。

     

     産経新聞の記事をご紹介します。

    『産経新聞 2019/07/09 19:58 横浜銀行と千葉銀行が業務提携へ 商品開発や顧客紹介で協業 10日にも会見

     横浜銀行と千葉銀行が業務提携を検討していることが9日、分かった。運用商品の開発や顧客紹介などで協業する。10日にも両行トップが記者会見し発表する。神奈川県と千葉県を営業基盤とする両行がそれぞれの強みを生かして収益拡大を図る。有力な地銀が提携することで、地方銀行が連携する動きが広がりそうだ。

     両行は業務提携によって、個人から法人向けまで幅広い金融サービスを提供できるようにする。個人向けでは運用商品の共同開発や、信託銀行の機能を持つ千葉銀が横浜銀に遺言信託などのサービスを提供することも検討する。

     法人向けでは企業の合併・買収(M&A)や事業承継で協業。販路拡大などに向け、互いの取引先同士を紹介する事業も行う。

     両行は現在、株式を0・30%ずつ持ち合っているが、今回の提携で、互いに株式を買い増す予定はないとみられる。』

     

     

     上記の通り、地銀の規模で首位の横浜銀行と、3位の千葉銀行が、業務提携するというニュースです。神奈川県と千葉県の地盤の両行がそれぞれ強みを生かし、収益力を高め、個人から法人向けまで幅広い金融サービスを提供できるようにすると報じられています。

     

     よくマスコミの報道では、少子高齢化とマイナス金利政策の影響で、地銀を取り巻く経営環境は厳しさを増している旨の言説があります。

     

     私からいわせれば、今回の地銀1位と3位の業務提携について、少子高齢化やマイナス金利政策も要因の一つであるのは確かですが、一番最大の原因はインフレ率の下落という要するにデフレが最大の原因であって、デフレ放置が一番大きな影響を与えているのです。

     

     なぜならば、デフレになると投資しなくなります。インフレ率が高い状況であれば、将来経済成長するという見込みがあるので、お金を借りて投資しても回収できると考えます。

     

     デフレの場合、将来のビジネス環境が悪化するということなので、投資を抑制して内部留保するというのが経営者の判断としては当然です。

     

     儲かったお金を内部留保しているような状況で、わざわざ銀行からお金を借りてまでして、投資をしようとは誰も思わないでしょう。

     

     お金を借りて投資しようと思わなければ、銀行は儲けることができません。デフレでは、信用創造というビジネスモデルが成立せず、銀行は儲からないのです。

     

     そのため、こうした連携や業務提携をせざるを得なくなっています。スルガ銀行の「かぼちゃの馬車」事件が発生したのも、デフレが原因であるといえるでしょう。要は金融機関が死んでしまっているということでもあります。

     

     もともと資本主義は、負債を増やさない限り、経済成長ができません。負債を増やす主体は、企業でなくても家計でもいいのですが、家計もローンを組んでまで自動車を買う、家を買うという人がどれだけいるのか?たとえ買ったとしても新車ではなく中古車だったり軽自動車だったり、融資残高のサイズは小さくなりがちであり、住宅の場合も中古のリノベーション物件であったりすると融資残高のサイズは小さくなります。もちろんタワーマンションのようなものは融資残高は大きくなるものの、そうした物件はどれだけ数があるでしょうか?

     

     デフレが放置されているがゆえに、ライドシェアーなどというビジネスが流行り、デフレ放置が日本経済を痛めつけていることに気付かずに、時代が変わったなどと頭の中がお花畑な人が増えている状況です。

     

     デフレ放置によって資本主義が断末魔の叫び声をあげて死にかけており、その尖兵として銀行業が死にかけているのです。

     

     今回の横浜銀行と千葉銀行は業務提携ということになっていますが、今後は資本提携も視野に入れて、協議を進めるようで、収益力を高めるといっていますが、かつて金融ビッグバンが始まっていろんな地方の信用金庫や小さい銀行が統合し、それらがまた統合されるという歴史を繰り返しました。

     

     そして最初にいた人らは解雇されます。人手不足といっても、金融機関はそういう状況ではなく、人員整理の対象になっている状況ですが、デフレが放置されて信用創造で稼げない以上、いわば当然の帰結と言えるでしょうし、今後も安倍政権は財政出動せず、緊縮財政を続けるでしょうから、デフレが続き、銀行の経営は厳しくなるに決まっています。

     

     デフレ脱却ができていないこの状況で消費増税するとなれば、さらに将来のデフレ圧力が高まり、銀行はもっと地獄になっていくというわけです。

     

     マイナス金利云々より、デフレだから地銀の経営が苦しくなっているのに、インフレ対策の消費増税をやれば、デフレが深刻化し、日本経済が破壊されます。

     

     私はよく日本が発展途上国化していると主張していますが、10/1の消費増税で先進国からの脱落が決定的となるでしょう。

     

     

     安倍政権のアベノミクスを初期から支えたブレーンで、本田悦朗という財務官僚出身で、スイス大使兼リヒテンシュタイン大使の方が居られました。本田悦朗氏の言説については私は好意的に思っていまして、「安倍首相の経済アドバイザー 本田悦朗氏(駐スイス大使)「増税凍結が望ましい!」」の記事を書いたことがあります。本田悦朗氏は安倍政権発足時から、金融緩和と消費増税の先送りを助言していたのですが、2019/04/12に内閣官房参与を辞職されました。辞職後、2019/05/23のブルームバーグの記事で、消費増税ならアベノミクスは失敗で、延期より凍結が必要という考えを示されておられます。そのうえ、消費税率引き上げを実施すれば、デフレ脱却が難しくなるだけではなく、日本発リーマンショック級の危機が訪れるとして、延期ではなく凍結が必要と、財務官僚出資であるにもかかわらず、正論を述べておられました。

     

     同じ同僚の元内閣官房参与の藤井聡先生によれば、消費増税に抗議し、総理に直談判して辞職されたとのことです。

     

     日銀の元副総裁の岩田規久男氏も、金融緩和だけでデフレ脱却ができるというのは間違っていたと、過去の主張の誤りをお認めになり、消費増税反対の論説を述べられております。

     

     このようにアベノミクスの初期を支えたブレーンが相次いで去っていく一方、政府はそうした人々の進言を聞くことなく、勝手に消費増税をして、銀行の経営が苦しいのを何とも思っておらず、すべて自己責任という言葉で解決しようとしているのでしょう。このやり方では、本当に日本が壊れて発展途上国化に向かって一直線となっていくことでしょう。

     

     

     というわけで今日は「横浜銀行と千葉銀行の業務提携について」と題して論説しました。

     

     

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