安倍総理の今後10年は消費税を上げないとする言説について

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     今日は「安倍総理の今後10年は消費税を上げないとする言説について」と題して論説します。

     

     いよいよ投開票が近くなった参議院選挙ですが、自民党は消費増を10%に引き上げるとして選挙を戦っています。その中で、安倍総理は「10月に消費税を10%に引き上げた後、10年間は消費増税の必要はない」との考えを示しました。一方で、立憲民主党の枝野氏は、消費増税10%への引上げに反対の考えを明らかにし、選挙戦を戦っています。

     

     安倍首相は、将来の社会保障費の財源として、消費増税に加えて高齢者の雇用拡大による税収増で確保できるとしています。

     

     私はかねてから消費増税に反対の立場で論説していますが、日本経済の崩壊が現実味を帯びてきたと考えます。日本の発展途上国化が現実味を帯びてきたともいえます。おそらく消費税を上げた時点で、経済はガタガタになるでしょう。

     

     今後10年間上げないからとか関係なく、デフレ下での消費増税UPで、さらにデフレが促進し、値下げ圧力で儲かりにくくなって銀行の経営はより苦しくなり、小さい個人商店の小売業は廃業が増え、大手の流通業も値下げしないと売れないということで、賃金は伸び悩みます。

     

     これが物価上昇率で5%とか6%とか7%とかなら、まだ理解しますが、そうではない以上、上述のシナリオが見えているにもかかわらず、安倍首相は3党合意で決めたことだからとして、消費税を引き上げるといっています。

     

     しかしながら3党合意の中で、民主党の流れをくむ立憲民主党の枝野代表は、3党合意について、結果的にあの判断は間違っていたといっているため、3党合意など存在していないのです。

     

     したがって、安倍首相は消費増税をする大義名分はなく、法律で決まっていたとしても、法律で消費増税を凍結したり減税したりすることもできるわけであって、それをやらず消費税を上げるというのは、もはや安倍首相自身が勝手に消費税を引き上げるという話になってしまっているのです。

     

     第2次安倍政権が誕生する前の2012年の総選挙のとき、デフレ脱却するまで消費税を引き上げないと言っていたにもかかわらず、安倍首相自身が勝手に消費税を引き上げるとなれば、そのとき主張していた「デフレ脱却するまで消費税を引き上げない」というのはウソだったということになります。

     

     今回の消費増税によって、幼児教育の無償化、高等教育の無償化に充当するといっていますが、もちろんお金に色はついていないので、確かに充当するでしょう。

     

     しかしながら増税分を充当したとして、その恩恵を受けた人らが、幼児教育費、高等教育費の無償化された分の金額を消費に使ってもらわなければ、消費に使ってもらわなかった分が経済効果がなかったということになります。デフレで先行きの見通しが悪い状況では、幼児教育費や高等教育費を無償化にしたとしても、その分月給から貯金する金額が増えるだけにならないでしょうか?

     

     ましてや老後2000万円が必要などという金融庁のレポートが出ているくらいですので、現金配布やそれに類似する無償化政策をやったとしても、毎月もらっている給料から貯金や株式投資・投資信託への投資をする金額が増えるだけです。というより金融庁の報告書は、麻生大臣が受け取らなくても、給料から消費を抑制して株式投資・投資信託への投資を増やすことを奨励しているのではなかったのでしょうか?

     

     株式や投信への投資に限らず、普通に貯金や住宅ローンの返済、自動車ローンなどの各種ローンの返済に回ることもあります。この場合、貯金も借金返済も、GDPにはカウントされません。GDP3面等価の原則でいう、誰かの生産にもなっておらず、誰かが費消したことにもなっておらず、誰かの所得も生み出しません。株式投資や投資信託への投資でいえば、投資額が丸々GDPにカウントされるわけではなく、株式売買手数料や投信販売手数料・信託報酬という投資額から微々たるものだけが証券会社や銀行などの金融機関の所得としてGDPにカウントされるだけです。

     

     また消費税で増税したお金は、一般会計に入るため、何に使っているかは不明で、その上、政府の負債を返済する原資にも充当するでしょう。

     

     デフレの状態で政府の負債を減らすとなれば、反対側で誰かの預貯金も減ります。借金だけが残ることはあり得ませんので、借金をすれば反対側で課している誰か?預金者がいるので、例外なく必ずそうなります。普通の貨幣理論でいえば、現金を償却・滅却するという話であり、デフレ圧力がますますかかることでしょう。

     

     消費増税をした後、GDPの成長率は大きく低迷し、実質賃金も落ち込むことが既に実証されていまして、下記は実質賃金指数の推移です。

     

    <2015年を100として、1990年〜2018年の期間における実質賃金指数の推移>

    (出典:厚労省のホームページの毎月勤労統計の資料の数値を引用)

     

     

     このように消費増税をすることで、景気が悪くなって給料が減り、雇用規制が緩和されているがゆえに非正規雇用が増えて結婚できない若者が増え、さらに少子化に拍車がかかることは明白です。

     そして、デフレ圧力が強まることで、虎の子の供給力が毀損され、日本が発展途上国化の道を突き進むことになると思うと、大変つらいです。

     

     

     というわけで今日は「安倍総理の今後10年は消費税を上げないとする言説について」と題して論説しました。

     

     

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