”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者

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     今日は「”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者」と題して、MMT理論を改めて取り上げます。

     

     本ブログの読者の皆様であればご存知のMMT理論ですが、MMTは自国通貨建ての国債のデフォルトはあり得ないことを証明した経済学説です。

     

     財務省は、MMTに対してものすごい反論をし、プロパガンダ活動をやっていますが、MMT理論についてはほとんど触れておらず、権威のある経済学者の発言をずらーと並び立て、MMT理論への批判するという手法をとっています。

     

     例えば、2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマンやジェローム・パウエルFRB議長やローレンス・サマーズ元財務相長官といった経済学で権威がある人らが発するMMTへの批判論を並べ立てているのです。

     

     以前にも紹介したことがあるかと思いますが、具体的に財務省の反論手法を知っていただきたく、一部を抜粋して原文を皆様にご紹介します。

     

    ■2019年3月15日 黒田日銀総裁会見

    MMTというのは、最近米国でいろいろ議論されているということは承知していますが、必ずしも整合的に体系化された理論ではなくて、いろいろな学者がそれに類した主張をされているということだと思います。そのうえで、それらの方が言っておられる基本的な考え方というのは、自国通貨建て政府債務はデフォルトしないため、財政政策は、財政赤字や債務残高などを考慮せずに、景気安定化に専念すべきだ、ということのようです。

     

    ■ポール・クルーグマン ニューヨーク州立大学、経済学者 2019年2月12日 ニューヨークタイムスへの寄稿

    債務については、経済の持続可能な成長率が利子率より高いか低いかに多くを左右されるだろう。もし、これまでや現在のように成長率が利子率より高いのであれば大きな問題にならないが、金利が成長率より高くなれば債務が雪だるま式に増える可能性がある債務は富全体を超えて無限に大きくなることはできず、残高が増えるほど、人々は高い利子を要求するだろう。つまり、ある時点において、債務の増加を食い止めるために十分大きなプライマリー黒字の達成を強いられるのである。

     

    ■ジェローム・パウエル FRB議長 2019年2月26日 議会証言

    自国通貨で借りられる国にとっては、赤字は問題にならないという考えは全く間違っている(just wrong)と思う。米国の債務は国内総生産(GDP)比でかなり高い水準にある。もっと需要なのは、債務がGDPよりも速いペースで増加している点だ。本当にかなり速いペースだ。歳出削減と歳入拡大が必要となるだろう。

     

    ■ローレンス・サマーズ 元財務相長官 2019年3月4日 ワシントンポストへの寄稿

    MMTには重層的な誤りがある(fallacious at multiple levels)。まず、政府は通貨発行により赤字をゼロコストで調達できるとしているが、実際は政府は利子を払っている。全体の貨幣流通量は多いが、政府によってコントロールできるものではない。第2に、償還期限が来た債務を全て貨幣創造し、デフォルトを免れることができるというのは間違っている。幾つもの途上国が経験してきたようにそうした手法はハイパーインフレを引き起こす。インフレ税を通じた歳入増には限界があり、それを超えるとハイパーインフレが発生する。第3に、MMT論者は閉鎖経済を元に論じることが典型的だが、MMTは為替レートの崩壊を招くだろう。これはインフレ率の上昇、長期金利の上昇、リスクプレミアム、資本逃避、実質賃金の低下を招くだろう。・・・保守にとってもリベラルにとっても、そんなフリーランチは存在しない。

     

    ■ウォーレン・バフェット バークシャー・ハサウェイCEO 2019年3月15日 ブルームバーグインタビュー

    MMTを支持する気にはまったくなれない(I'm not a fan of MMT − not at all)。赤字支出はインフレ急上昇につながりかねず、危険な領域に踏み込む必要もなく、そうした領域がどこにあるのか正確にはわからない。(We don't need to get into danger zones, and we don't know precisely where they are.)

     

    ■ジャネット・イエレン(前FRB議長) 2019年3月25日 クレディ・スイス主催アジア投資家会議

    現代金融理論(MMT)は支持しない(not a fan of MMT)。この提唱者は何がインフレを引き起こすのか混乱している(confused)それ(MMT)は超インフレを招くものであり、非常に誤った理論(very wrong-minded theory)だ

     

    ■クリスティーヌ・ラガルド(IMF専務理事) 2019年4月11日 記者会見

    MMTが本物の万能薬だとわれわれは思っていない。MMTが機能するようなケースは極めて限定的である。現時点でMMTが持続的にプラスの価値をもたらす状況の国があるとは想定されない。(理論の)数式は魅惑的だが、重大な注意事項がある。金利が上がり始めれば(借金が膨張して)罠にはまる。

     

     財務省連中の執念はすごい。というより自分たちのメンツがつぶれるため、彼らも必死なのです。

     

     冒頭に日銀の黒田総裁の発言をご紹介していますが、黒田日銀総裁はMMT理論については、自国通貨建ての国債はデフォルトしないという考え方に基づき、財政赤字や国債発行残高云々といっていますが、基本的には「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」と発言されています。

     

     本来、財務省がMMTを否定するならば、黒田日銀総裁の発言の「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」を否定しなければなりません。

     

     ところが「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」を否定することはできません。

     

     なぜならば、2002年に財務省は外国の格付け会社に向けて、「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」と意見書を出しています。因みに、その意見書を出したのは、現在の黒田日銀総裁が、財務官だった時に出したものです。

     

     黒田日銀総裁がどう考えているか?は別にしても、財務省がMMTを反論する資料に記載の黒田日銀総裁の発言の「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」を否定しなければなりません。

     

     しかしながら否定できないわけで、なぜならば「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」ということは、事実だからです。

     

     財務省がどれだけ批判しようとも「自国通貨建ての国債はデフォルトしない」が間違っているという証明はできません。そのため、権威者の発言を持ち出し、MMTについていろんな人に批判させたり、全然関係ない資料や言説を持ち出して、「日本の財政は悪化しているよ!」と主張しているのです。

     

     問題はもっとずっと簡単な話で、権威者によるMMT理論の批判など、正直なところどうでもいい話であって、「自国通貨建ての国債はデフォルトしないの?するの?」という話です。

     

     杉っ子こと、私は”デフォルトしない”という立場で論説していますが、財務省は”デフォルトする”といっており、それを証明しなければならないのですが、証明することができず権威者のネガティブ発言を並び立ているにすぎないのです。

     

     これはある意味で財務省が追い詰められているともいえます。

     

      突如として現れたMMT理論ですが、自国通貨建ての国債のデフォルトはあり得ないという単なる事実であって、新しい経済学説でも何でもありません。

     

     ところが、デフレを放置し、今もなお日本国民の多くが苦しむ中、歳出抑制や増税を唱え、「国民に不人気な政策でも消費増税はしなければならない!」などと演説してきた国会議員らが、「今さら財政危機はありませんでした。ゴメンナサイ!」とは言えません。

     

     また財政出動で簡単に経済成長して、米国のように経済成長して、人々の賃金がUPして暮らしが豊かになったら、構造改革の口実がなくなってしまいます。

     

     MMT理論でいう「預金は負債が生み出しているという事実」が信用創造の真実で基本なのですが、そんな基本を知らなかったなど、権威者(経済学者、経済評論家、国会議員、財務省職員)や、構造改革を訴えてきた人、財政危機を煽ってきた人らからみれば、「今さら言えるかよ!そんなこと。頼むからMMT理論は、お願いだから引っ込んで欲しい!」と思っているに違いありません。

     

     

     というわけで今日は「”MMT理論よ!お願いだから、引っ込んでくれ!”と恐れる構造改革論者と緊縮財政論者」と題して論説しました。

     

     

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