”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!

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     今日は香港で発生のデモについて取り上げたく、「”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!」と題して論説します。

     

     下記は産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2019/06/15 22:16 香港、リーダーなき反政府デモの「勝利」 テレグラム利用で情報共有

    【香港=藤本欣也】中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」の改正案をめぐり、多くの香港市民が参加して繰り広げた反対運動はひとまず、立法会(議会)審議の無期限延期という譲歩を当局から勝ち取った。一連のデモは「リーダーなき反対運動の勝利」だったとの見方が広がっている。

     香港では、2003年に国家分裂行為などを禁じる「国家安全条例」案が撤回に追い込まれている。この際は民主派グループが50万人規模のデモを組織した。14年に民主的な行政長官選の実現を目指したものの失敗に終わった「雨傘運動」では、学生組織が20万人規模のデモを行った。

     民主派の区諾軒・立法会議員は今回の改正反対運動について「これまでのデモとの違いは、リーダーが存在しないことだ」と指摘する。地元ジャーナリストも「香港政府は今回、誰と交渉したらいいのか分からなかった」という。

     区氏によると、改正反対運動で多くの参加者が利用したのが、携帯電話用の通信アプリ「テレグラム」だ。ロシア人が創設したアプリで、最大20万人のグループを作ることができるという。メッセージが暗号化されて送られるため、保秘性が高いことでも知られる。

     実際、改正反対運動に関するグループの一つには約2万9千人が参加していた。こうしたグループが多数存在し、反対デモに関する情報を共有していた。あるグループでは「犬に注意」などの隠語を使って、警察などの治安部隊がどこにどれだけ配置されているか−といった情報を知らせるものもあった。

     地元ジャーナリストによると、こうしたアプリを通じて情報を得た多くの学生らは今回、当局の追跡をかわすため共通の対策をとっていたという。

     マスクやヘルメット、ゴーグルを多用し、いつも以上に身元を特定しにくくしていたのもその一つ。また、地下鉄やバスを利用してデモに参加する際、当局による追跡が容易なICカードではなく、現金を使っていたようだ。

     9日のデモには主催者発表で103万人が参加し、反対運動に弾みがついた。こうした中、テレグラムは12日、大量のデータを送りつける「DDoS(ディードス)攻撃」を受けていると公表。運営会社は13日、攻撃の大半は中国からだったと明らかにしている。

     

     

     上記の通り、香港で発生のデモについてのニュースですが、産経新聞はデモ側の勝利を伝えています。

     

     そもそもこの香港のデモについて、なぜこのようなデモが発生したのか?を振り返ります。

     

     産経新聞の記事にもありますが、香港のデモについて時系列に並べますと下記の通りです。

     

     2003年:”国家安全条例に反対”で50万人規模のデモ

     2014年:民主的な行政長官選実現を目指した学生規模20万人の雨傘運動

     2019年:”逃亡犯条例改正案”に反対する103万人規模のデモ

     

     今回の”逃亡犯条例改正案”に反対するデモのの規模は、実に103万人という数字は、ものすごい規模といえます。

     

     いったいなぜこんなことが起きたのか?といいますと、ロイター通信やウォールストリートジャーナルやBBC等の海外メディアのみならず、日本のメディアでも報じられていますが、きっかけは台湾で発生したある殺人事件が発端です。

     

     この殺人事件は、2018年2月、香港人男性が恋人だった台湾人の妊婦を台湾で殺害したというものです。

     

     そしてこの事件自体が台湾で発生した事件であるため、本来ならば台湾の警察当局は捜査のために、この香港人男性を逮捕しなければならないのですが、犯人の男性は香港に逃げ帰ってしまったのです。

     

     ここで困ったことが生じました。実は香港と台湾の間で、容疑者を引き渡す枠組みがなかったのです。通常であれば、この香港の警察が香港人男性を逮捕して台湾に引き渡すということが行われるのですが、香港と台湾との間で容疑者逃亡犯を引き渡す協定が結ばれていませんでした。

     

     そこで香港政府は、この事件をきっかけとして”逃亡犯条例改正案”を作り、香港と台湾との間で容疑者を引き渡すと言い始めました。現実には香港政府は容疑者を関係した相手国に引き渡すという協定を英国や米国など20か国と締結しています。

     

     因みに日本の場合、「犯罪人引き渡し条約」というのを締結している国は、米国と韓国の2か国だけです。死刑制度が残っていることが要因であるという言説もあるようなのですが、現時点では2か国のみである一方、香港政府は英国や米国など20か国と締結しているのです。

     

     しかしながら香港政府との締結国20か国の中に、台湾のみならず中国とも締結していませんでした。

     

     そこで今、中国よりになっている香港政府が、台湾で発生した殺人事件をきっかけとして、”逃亡犯条例改正案”を通じて、中国とも犯罪人の引き渡し協定を締結しようとしているのです。

     

     即ち、”逃亡犯条例改正案”の目的は、香港政府が台湾と中国の両方の国に対して、容疑者を引き渡すことを可能にするというものです。

     

     この香港政府が打ち出した”逃亡犯条例改正案”について、台湾政府は反対を表明しています。なぜならば、台湾が香港政府とそのような条約を締結するとすれば、中国とも締結することになるからです。

     

     仮に香港政府が台湾と中国の両方の国に対して容疑者を引き渡すことが可能になった場合、香港にいる台湾人が何らかの関係で香港で逮捕され、中国政府が「その容疑者の身柄を引き渡して欲しい!」といえば、中国政府に身柄を引き渡されてしまうことになります。端的にいえば、香港にいる台湾人が中国本土に移送されるというリスクが高くなるのです。

     

     皆様もご承知の通り、香港は英国の統治下にあり、透明性が高い司法制度を持っていまして、香港が中国に返還された後も、「一国二制度」が保障されていました。

     

     透明性が高い司法制度を持ち、「一国二制度」が補償されているからこそ、欧米系企業による投資が集まり、国際金融都市の地位を確立し、日系企業もまた香港への投資をしています。

     

    <在香港外国企業数(国・類別、2017年)>

    (出典:みずほ銀行 香港特別行政区投資環境資料 2018年9月 より)

     

     

     このように英国、米国のみならず、日本もまた統括事務所、地域事務所、香港事務所で1,378もの企業が投資をしています。

     

     仮に”逃亡犯条例改正案”が通ってしまえば、中国政府に最初に狙われるのが香港の民主活動家だったとしても、当然ながら香港人だけではなく、米国人、英国人、日本人だったとしても、香港政府が容疑者だといってでっち上げられて逮捕され、中国政府が身柄引き渡しを要求すれば、中国に身柄を引き渡されてしまうことになるでしょう。

     

     例えば日本のマスコミや、You-tuberやブロガーなど、中国に対して徹底的に反中国の発信をしている人だったとして、その人が香港ならば安全だと思い、香港にやってきたとして、香港で事件をでっちあげられて香港で逮捕されるというシナリオも普通にあり得ます。

     

     もし、でっち上げられた事件で逮捕されて、中国に引き渡されたとなれば、中国の裁判にかけられることになります。そして裁判にかけられる前に、拷問にかけられることになるでしょう。最悪、政治犯として裁判で有罪になった場合、死刑判決を言い渡され、臓器のドナーとして”生きたまま臓器を摘出されて殺されてしまう”ということもあり得るのです。

     

     結果は、デモ活動が功を奏し、”逃亡犯条例改正案”は無期限で延期となりましたが、いつかまた”逃亡犯条例改正案”が出てくるかもしれず、全く油断はできないものと私は思います。

     

     

     というわけで今日は「”逃亡犯条例改正案”に反対している香港のデモ活動は日本人にとって他人事ではない!」と題して論説しました。

     ご承知の通り、この「杉っ子の独り言」は、「反グローバル」「反緊縮財政」「反構造改革」を中心に論じていますが、「反中国・反韓国」の論調でも報じています。

     もし皆様が中国を往訪する際には、くれぐれも「杉っ子の独り言」のブログの閲覧を控えていただきたく思います。

     何しろ、ファーウェイやZTE(中興通訊)の電子部品が入った携帯端末で「杉っ子の独り言」をアクセスすると、反中国のブログを読んでいるということで、いわれなき罪をでっちあげられ、逮捕されることがあるかもしれないと、私はリアルに感じています。(今はそんなことないかもしれませんが、いずれそういう日が来るかもしれません。)

     かつて学生の頃、中国武術の南拳を習い、大学時代に第二外国語で中国語を学び、2002年には楽天証券を通じて香港株を初めて買って今もなお保有を継続する私ですが、40代になって中国に対する見方は全く変わりました。

     日本の民主主義や言論の自由が、財政破綻問題などで仇となっている日本ですが、だからといって中国の属国になってしまえば、反民主主義となって言論の自由がなくなり、中国共産党政府の意向に沿わない人々は、みんな政治犯で逮捕され、中国共産党の外貨獲得目的のため、あるいは中国人の富裕層らのための臓器ドナーの餌食となってしまうなんて日がくるかもしれないのです。

     今回の事件を通じて、中国の危険な実態というものを皆様に知っていただきたいものと改めて私は思います。

     

     

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