大阪都構想が実現した場合に忍び寄る日本にとっての最悪シナリオ

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     今日は大阪都構想に関連して「大阪都構想が実現した場合に忍び寄る日本にとっての最悪シナリオ」と題して論説します。

     

     6/9投票の堺市長選挙について私は注目しています。なぜならば大阪において「大阪都構想」と関連しており、しかも今、急激に「大阪都構想」が進展し始めているからです。「大阪都構想」というのは、本来「大阪都=大阪市廃止」構想と呼ぶのが正しいです。

     

     なぜならば「大阪市」という自治体を廃止して、その財源と権限の一部を新しく創設する「大阪府」に移譲し、残った財源・権限をいくつかに分割して特別に財源権限の少ない「特別区」を複数設置するものだからです。

     

     一フレーズで言うと上述の「言い回し」になるのですが、要するにこの改革をすれば大阪市民の自治は大きく縮小することは確実です。

     

     因みに維新の会が主張する「二重行政」なるものが、デタラメであることは過去記事「欺瞞満載の大阪都構想」をご参照賜りたく思います。

     

     大阪都構想とは、地方行政についての常識を持つ人からすれば、誰もが反対するような代物といえます。にもかかわらず、大阪の人々の暮らしや未来のことは度外視し、党利党略で大阪都構想を推し進めようとしています。

     

     下記は産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2019/05/25 21:06 維新・公明が大阪都構想で最終合意、1年後めどに協定書

    大阪市を廃止し特別区に再編する大阪都構想をめぐり、大阪維新の会代表の松井一郎大阪市長と公明党大阪府本部の佐藤茂樹代表ら両党幹部が25日、大阪市内で会談し、1年後をめどに制度案(協定書)を完成させ、速やかに住民投票を実施することで最終合意した。公明はこれまで都構想に反対していたが、賛成の立場も明確にした。これにより来年秋ごろにも、2回目の住民投票が実施されることが確実となった。

     終了後に共同会見に臨んだ松井氏は、平成27年5月の前回投票で僅差で否決されたことを踏まえ、「もう一度、住民にはかるチャンスをいただいた。必ず賛成多数にしたい」と意欲を示した。佐藤氏は「特別区設置に賛成の立場からしっかり議論し、住民の判断に資する協定書を作っていきたい」と述べた。

     都構想をめぐる両党の協議は、4月の統一地方選後この日が3回目。公明側からは都構想賛成に転じるにあたり、高齢者が交通機関を割安で利用できる「敬老パス」の維持など、住民サービスを低下させない▽移行コストを最小限に抑える▽全特別区に児童相談所を設置する−といった4つの条件が提示され、維新側はいずれも了承した。

     維新はこれまで、都構想に公明の協力が得られない場合、次期衆院選で公明現職のいる関西の6選挙区に対抗馬を擁立する構えを見せてきた。この点については両党の協議事項になっていないというが、松井氏は会見で「4月の統一選で熾烈(しれつ)な戦いをして、わだかまりがあったが、少しずつときほぐして合意できた。信頼関係が高まればおのずと答えは出る」と、衆院選での対決回避を示唆した。

     公明は維新が大勝した4月の府知事・大阪市長のダブル選や統一地方選の結果を受け、今月11日に「民意を重視する」と住民投票への協力を表明。19日に初めて行われた両党の幹部協議ではさらに踏み込み、都構想に賛成する方針も伝えていた。

     住民投票の実施には、府市両議会での制度案の議決が必要。維新は市議会で過半数に届かず、他会派の協力が不可欠だった。』

     

     

     上記記事の通り、2020年の秋に2回目の住民投票を行うこととなりました。日本維新の会としては「大阪都構想の実現」は絶対に必要です。

     

     なぜならば、「大阪都構想の実現」に失敗すると統制は縮小し、将来消滅する深刻なリスクに直面するからです。そのようなリスクに危機感を持つ彼らは、大阪の人々の暮らしや未来の発展を度外視し、デマや詭弁にまみれたプロパガンダを含め、ありとあらゆる手口を使って大阪都構想を実現させようとしているというわけです。

     

     公明党としては、党勢維持のためには、自民党との適切か関係を維持して政権内の地位を確保する必要があります。そのため公明党は大阪小選挙区の6議席を何としても守りたいと考えており、大阪で人気のある日本維新の会が6議席に対立候補をぶつけられれば、6議席すべてを失う可能性があります。

     

     それを恐れてきた公明党は、日本維新の会の要求をしばしば応じてきたという経緯があります。実際に2015年5月に行われた「大阪都構想=大阪市廃止」の住民投票の実施は、公明党が「維新の脅し」に屈したためといわれており、今回も公明党は日本維新の会に対立候補擁立という脅しをかけられていました。

     

     今年の夏には衆参同日選挙があるかもしれないというこの状況で、日本維新の会に対立候補を擁立されたくない公明党は、大阪の人々の暮らしや未来の発展を度外視し、日本維新の会の要求を全て応じるという方針を打ち出しました。

     

     大阪の公明党支持者や創価学会会員たちは、こうした公明党の動きについてどう思っているのか?気になるところです。

     

     仮にこうした協力に応じたとしても、大阪都構想が実現すれば、日本維新の会にとって用済みとなります。そのため日本維新の会が勢力拡大する過程で、公明党を排除する方向になると予想できます。

     

     もし大阪都構想が実現した場合、単に公明党が排除されるというだけの話では終わりません。私たち日本国民は、最悪なシナリオを想定する必要があります。

     

     まず1,500億円の経費がかかります。これはこれで支出増ですから、GDP3面等価の原則で「支出増=生産増=所得増」となるので、一時的に大阪の経済は良くなるでしょう。ところが、その後は徹底した緊縮財政となるため、ダメになっていきます。じわっとダメになっていくため、おそらく気付くのに10年くらいはかかるかもしれません。いわばゆでガエルのようなものです。

     

     何しろ日本維新の会のホームページには下記のような記述が公表されています。

    (出典:日本維新の会のホームページ)

     

     

     順不同で並べましたが、なぜ上記を取り上げたか?といえば、いずれもデフレ加速政策だからです。消費増税凍結を謳っているものの、「身を切る改革」というフレーズに代表される緊縮財政を実施するとしています。

     

     この発想こそ、典型的な家計簿財政で、スペンディングファースト(政府支出は集めた税金で執行するものではないこと)の原則を知らない発想です。

     

     人件費カットをすれば、質の悪い人しか来ません。官の給料が高いのは、民間がデフレで給料が下がっているからに過ぎません。

     

     政府系金融機関の民営化とかも、やる必要が全くありません。

     

     このように大阪万博で大変なところに大阪都構想をやるとなれば、大阪府職員、大阪市職員は疲弊し、緊縮財政を進めていくことでじわじわっとダメになっていき、大阪が廃れていくことを10年くらいたって気付くことになるでしょう。

     

     そうなってからでは遅いですし、もっと最悪のシナリオは、橋下徹氏が民間人として内閣に入り、大阪都構想でやろうとしている身を切る改革を、日本全国で推進するという羽目になるかもしれません。

     

     緊縮財政が一番ダメなのは、「支出減少=生産減少=所得減少」で、デフレ期に緊縮財政をやると、さらにデフレが深刻化して所得が減少して税収も減収してしまう点です。さらにいえば税収が減収するだけではなく、どんどん貧困化して発展途上国化が加速していくことになるということも最悪といえます。

     

     都構想は「一回やってみてダメだったら戻せばいい!」というものでもありません。一度やってダメになった場合、元に戻すのは簡単ではないのです。その意味で党利党略で日本維新の会がやろうとする大阪都構想を支持することに転換したことは、誠に遺憾と私は思います。

     

     

     というわけで今日は「大阪都構想が実現した場合に忍び寄る日本にとっての最悪シナリオ」と題して論説しました。 

     

    〜関連記事〜

    大阪W選挙で維新圧勝の影響について

    地方が疲弊している理由は、行政の仕組みが悪いからではなく、圧倒的に基礎インフラが不足しているからです!

    大阪府が凋落したのは大阪維新の会の緊縮財政が原因です!(大阪府の県内総生産が愛知県に抜かれた理由とは?)

    欺瞞満載の大阪都構想


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