メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について

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     ついに英国のメイ首相が5/24付で辞任を発表しました。まさにブレグジットは最終局面を迎えようとしているのでは?と思っております。そこで今日は「メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について」と題して論説します。

     

     下記はロイター通信の記事です。

    『ロイター通信 2019/05/24 18:27 メイ英首相、6月7日に党首辞任 EU離脱巡る混迷深まる可能性

    [ロンドン 24日 ロイター] - メイ英首相は24日、6月7日に保守党党首を辞任すると表明した。欧州連合(EU)離脱を巡る混迷の責任を取った形だが、7月末までに就任するとみられる次期首相はEU離脱に対しメイ氏より強硬な路線をとる公算が大きいため、EUとのあつれきが増すと同時に、政治的な混迷が一段と深まる可能性がある。 

     保守党はメイ氏の辞任を受け、通常7月下旬に始まる夏季休暇前に新党首を選出すると表明。メイ氏辞任の翌週に新党首の選出に着手する。

     党首選への立候補をすでに表明し、メイ氏の有力な後任候補と目されているボリス・ジョンソン前外相は訪問先のスイスで、英国は条件などで合意がないままEUから離脱する用意を整えておく必要があるとの考えを示した。

     ハント外相もメイ首相の辞任表明から数時間後に党首選への出馬を表明。このほか英BBC放送によると、英与党・保守党の議員で構成する「1922委員会」のグラハム・ブレイディ委員長も、党首選への出馬を準備するために委員長を辞任した。

     最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首は、「国民に英国の将来を決定する選択肢を提供する」ために次期首相は総選挙を実施する必要があるとの立場を表明。メイ氏の辞任が早期解散総選挙につながる可能性もある。

     メイ氏は首相官邸前で「新たな首相がEU離脱に向けた取り組みを率いることが、この国の最善の利益だということが私にははっきりした。そのため、私は本日、保守党党首を6月7日金曜日に辞任することを表明する」と述べた。

     同氏は涙をこらえながら「私は、自分の人生で名誉だと感じていた職を近く辞任する。2人目の女性首相だが、絶対に私が最後ではないはずだ」と発言。「辞任はするが恨みはない。自分が愛する国に仕える機会を持てたことを心からいつまでも感謝している」とし、「EU離脱を実現できなかったことは非常に心残りであり、これからもずっとそう感じるだろう」と述べた。

     自身の後任は、2016年の国民投票の結果を尊重するためコンセンサスを見いだす必要があるとも語った。

     英ポンドは、メイ首相の辞任表明後に一時上昇したが、その後下げに転じた。

     英国のEU離脱の期日は現在は10月31日。スペインは、英国が条件などで合意しないままEUを離脱する「ハードブレクジット」はほとんど回避できないとの見方を示した。』

     

     

     すでにご承知の通り、そして上記記事の通り、5/24に英国のメイ首相が辞任を表明しました。なぜメイ首相が辞任に追い込まれたのか?そして、次の首相は誰になるのか?注目されています。

     

     TVの報道では、メイ首相がダウニングストリート(首相官邸)の前で、涙をこらえながらコメントし、踝を返して背中を向けて首相官邸に入っていく様子が報道されました。

     

     もともとメイ首相はブレグジットの日を、3月末から10月末までに延期した後、何をやっていたか?と、野党労働党と妥協するための案を作る協議をやっていました。

     

     メイ首相は妥協案について労働党のコービン首相が賛成すると思ったようなのですが、メイ首相の辞任をわかっていたコービン首相は、メイ首相の次の首相がそれを反故にする可能性が高いと思って賛成しませんでした。

     

     保守党は保守党でメイ首相に対する怒りが鬱積し、メイ首相の不信任動議案を出す動きが活発化していました。

     

     結果的にメイ首相は、労働党との交渉が決裂。その間に英国国内では大変なことが起きていて、具体的には与党保守党の支持者がメイ首相にあきれ返って、新しくできたブレグジット党を支持するようになりました。テレビでは、与党保守党の支持者のイギリス国民がインタビューで「もう二度と保守党は支持しない。だまされた!」と発言していたのを私も見ました。

     

     そしてこのブレグジット党は多くの支持を集め、5/26に開票だった欧州議会選挙において、英国ではEUから離脱を掲げるブレグジット党が最多議席を獲得するにまで至るという大躍進を遂げました。一方で保守党と労働党は大きく議席を減らしました。

     

     この一連の動き、特にメイ首相の辞任とブレグジット党の大躍進は、グローバリズムと反グローバリズムの戦いにおいて、英国国内における反グローバリズム側の勝利がほぼ確定しようとしている私は思っています。

     

     今後展開が予想されることとしては2つあると考えます。

     

     一つは英国議会の中ではEU離脱したとしても、関税同盟には残るべきということで、関税同盟に残りつつEU離脱するというものです。二つ目は合意なき離脱です。

     

     株式市場などのマーケット関係者は合意無き離脱を恐れていますが、私は個人的には合意無き離脱になる可能性が高いと思っています。

     

     なぜならば合意なき離脱というのは、米国のトランプ政権と組むということを意味します。トランプ大統領はメイ首相にこの案を推奨し、EUと何も約束しない形で米国と協定を結ぼうと提案していました。

     

     ところがメイ首相はトランプ大統領のおすすめ案の逆をやってしまいました。メイ首相の妥協案とは、一見するとEU離脱の形なのですが、実際はその後もEUに縛られる案で、実質的にブレグジットを骨抜きにする案だったのです。

     

     そういう意味では「ちゃんとEUを離脱する」という形をメイ首相が選んでいたら、状況は変わっていた可能性があったのですが、そうはならなかった。それが保守党やイギリス国民からの反発を呼び、結果的に辞任に追い込まれてしまったというわけです。

     

     EU離脱については、上述の通り2つの可能性を申し上げましたが、英国ポンドの相場はどうなるか?下記は英国ポンドのチャートです。

     

    <英国ポンドのチャート>

    (出典:ヤフーファイナンス)

     

     英国ポンドは、今年5月に入ってから、2.5%ほど下落し、今もなお下落を続けています。3年前の2016/06/23に国民投票でEU離脱が決まった時の暴落時に付けた安値まで入っていませんが、それに近い水準まで下がってきました。

     

     マーケットではメイ首相の辞任がほぼ織り込まれ、次は合意なき離脱を織り込もうとしているのでは?と私は推測します。そう考えますと、ここからさらに英国ポンドが下落することは考えにくいものと予想してます。

     

     日本株は消費増税が延期・凍結される、もしくは消費減税でもない限り、買うべきではないと思いますが、経済が絶好調でまだまだいける米国株と同様に、英国の為替相場や株式市場においても、反グローバリズム側の勝利の確定がはっきりするにつれ、結果的に内需主導で国力が強化され、経済成長が加速が予想されることから堅調に推移していくのでは?と私は思います。

     

     

     というわけで今日は「メイ首相辞任と英国ポンドの相場の行方について」と題して論説しました。

     

    〜関連記事〜

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