再び”都構想”が争点となっている大阪の統一地方選挙について

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    JUGEMテーマ:大阪維新の会

     

     今日は東京23区のような特別区に大阪市を再編する大阪都構想について論説したく、「再び”都構想”が争点となっている大阪の統一地方選挙について」と題して論説します。

     

     統一地方選挙が各地で行われていますが、大阪府知事選、大阪市長選のダブル選挙では、大阪都構想が最大の争点となっています。

     

     この大阪都構想とは何か?私は今まで大阪都構想について記事を書いておりますので、下方の関連記事もご参照いただきたいのですが、端的に申し上げますと、地方自治法第252条19項で定める政令指定都市となっている大阪市を廃止し、特別区に再編するという制度改革です。

     

     政令指定都市について、おさらいしておきましょう。

     

     日本では国家を構成する自治体として、基礎自治体というのがあり、下記の 銑イ吠類されます。

     

     \令指定都市=人口50万人以上の都市で、財政的に自立している

             全国で20か所 関西では4か所(大阪市・京都市・神戸市・堺市)

     中核市=財政的に自立している 東大阪市・枚方市など

     0貳婿圈畉眄的に自立している その他

     つ村=財政的に自立している

     テ段牟茵畉眄的に自立していない=東京都からお金をもらっているという点で自立していない

                      東京に財政的に従属している

                      東京都の23区が該当する

     

     権限の強さ: 筬◆筬>ぁ筬

     

    <参考>我が国の政令指定都市

     

     

     日本維新の会は、インフラ整備や成長戦略といった広域行政を大阪府に一本化して、福祉や教育といった身近な行政を基礎自治体である特別区が担って役割分担を明確化すると主張してます。

     

     もし日本維新の会がやろうとしている大阪都構想が実現した場合、大阪市に住む大阪市民の人にとっては、今まで大阪市民のために使われたお金を、大阪市以外にも使えるようになるという意味で、吸い上げられるだけの話です。大阪市というものを失くし、大阪市の財源、都市計画、教育などの権限のうち、4分の1程度を大阪府に譲り渡すことになり、残った4分の3程度を4つに分割してみんなで分け合うことになるからです。

     

     そのため、基礎自治体として特別区が持つ財源と権限は、圧倒的に縮小します。そういう意味で大阪市民一人に関していえば、自分のお金が大阪府に吸い上げられるということになるのです。いわば自分で自分のために使えるお金の量が少なくなると言えるでしょう。

     

     大阪府の人らが大阪市のためにお金を使ってくれることが確約されているならば、そうした懸念は杞憂になりますが、残念なことに大阪市の人口は、大阪府の人口の3割程度しかいません。大阪都構想が実現した場合、重要な決定は大阪府議会に委ねられます。

     もちろん大阪府議会には大阪市民も入っていますが、全体の3割程度にしかすぎないため、大阪市民のためにお金や権限を使ってくれる見込みが大きく減へるため、損か得か?といえば、大阪市民は大きな損をするというのが、大阪都構想の真実です。

     

     東京都の23区は、戦時中に中央政府が東京都民という豊かな人、東京市という最も豊かな自治体がかつて存在し、その東京市という自治体の富を収奪もしくは中央政府が加速化するために、無理やり導入したものです。そのため、中央政府は都構想で得をしますが、基礎自治体に関していえば、すごく損をする制度なのです。

     

     東京23区民にはほとんど知られていませんが、区長らは東京市にして欲しいという要望があります。

     

     東京都の場合、各種新幹線の発着駅であり、高速道路や地下鉄網など、インフラがもっとも整っていることもあって、企業がどんどん東京に集まってくるため、財源は豊かです。そのため、地方交付税交付金を唯一もらわない地方自治体が東京都です。一方で大阪府はもとより、トヨタ自動車がある愛知県ですら、地方交付税交付金をもらっています。そのくらい東京都は財源が豊かです。

     

     東京23区の場合、区が徴収する税金はいったん東京都に集められ、再分配をされますが、八王子市や町田市に再分配されて流出したとしても、もともと財源が豊かすぎるため、うまくいっています。また東京の人口のうち7割が23区に集まっているため、流出額そのものも小さい。ところが大阪府の場合、大阪市の人口は3割程度であるため、吸い上げられたお金が流出する割合は、東京23区とは比べ物にならない金額になることでしょう。

     

     では、大阪都構想に反対しているだけでは前進しないとして、大阪を豊かにするにはどうしたらよいでしょうか?

     

     大阪都構想のように大阪市を解体するのではなく、堺市と合併するなどして大大阪市にするとか、大阪を豊かにする方向は、大阪市の解体ではないのです。

     

     財政的な話をすれば、国家が通貨発行権を持つのと異なり、地方自治体は通貨発行権を持ちません。そのため日本政府の場合、財政破綻することは外貨建て債務がない限り100%あり得ないのですが、地方自治体はあり得ます。

     

     即ち政府の負債は、子会社の日銀が買い取れば負債を消すことができるのに対し、大阪府の負債は日銀が買い取って負債を消すということができません。日本政府は財源に制約がないのに対して大阪府には財源に制約があります。だからこそ大阪府選出の国会議員の仕事は、財源を確保すべく「地方交付税交付金をもっとよこしなさい!」と利益誘導することが本来の仕事です。

     

     その上で北陸新幹線の関空延伸や、リニア中央新幹線の関空延伸を急ぎ、東京のように新幹線などの高速鉄道の発着路線を増やすことなども、インフラ充実という観点からも重要です。

     

     東京は東北秋田山形北海道新幹線や上越長野北陸新幹線や東海道山陽新幹線の出発駅となっていますが、大阪は九州新幹線の出発駅となっているものの、東海道山陽新幹線では通過点にしかすぎません。

     

     先述の政令指定都市の図の分布を日本地図で見れば一目でわかる通り、太平洋ベルト地帯即ち新幹線や高速道路や港湾の整備が日本海側よりも太平洋側の方が充実しているので、政令指定都市は太平洋側に偏って分布していることがお分かりになるかと思います。インフラが充実しているか否か?は、工場誘致や商業発展と密接な関係があることは言うまでもありません。

     

     そう考えますと、大阪都構想という不毛なことに時間を費やすよりも、高速鉄道の出発駅となるべく、山陰新幹線、紀伊新幹線、四国新幹線などの整備も政府が整備を推進していくことも重要ですし、そうした活動を大阪府選出の国会議員は積極的に行うべきです。

     

     上述のようなことは国レベルの話ですが、大阪市長でもできることがあります。例えば市が行う公共事業において大阪市に本拠を持つ企業に優先的に発注したり、大阪市民を正社員で採用することを積極的に行う企業に発注するなど、政令指定都市の市長であればこそできることはたくさんあるのです。

     

     

     というわけで今日は「再び”都構想”が争点となっている大阪の統一地方選挙について」と題して論説しました。

     私は東京都民ですが、大阪都構想に断固反対します。地方自治法252条19項で定める市町村で最も権力があるのが政令指定都市。その政令指定都市を解体しても、東京都が23区でほぼ人口の70%が集中している一方、大阪市は30%程度。しかも東京はインフラがもっとも整っている都道府県であり、地方交付税交付金をもらっていない唯一の自治体であることを多くの人々が認識する必要があるでしょう。

     マクロ経済学的にいえば、日本維新の会が主張する「無駄削減」「公務員削減」「議員削減」は、GDP3面等価の原則で、生産削減=支出削減=所得削減となるデフレ促進策であり、大阪市民を貧困化させるだけです。インフレなら無駄削減は正しいのですが、大阪が衰退しているのは無駄が多いからではありません。

     そういう意味で、日本維新の会はデフレ下で緊縮財政を進めることがデフレ化を促進するということに気付かない無能な集団であるといえると私は思うのです。

     

     

     

    〜関連記事〜

    地方が疲弊している理由は、行政の仕組みが悪いからではなく、圧倒的に基礎インフラが不足しているからです!

    大阪府が凋落したのは大阪維新の会の緊縮財政が原因です!(大阪府の県内総生産が愛知県に抜かれた理由とは?)

    安倍首相の大阪都構想についての否定的な発言について

    欺瞞満載の大阪都構想


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