官製春闘は効果があったといえるのか?

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     今日は「官製春闘は効果があったといえるのか?」と題して論説したく、下記の記事を紹介します。

     

    『産経新聞 2019/03/13 16:34 【春闘】「額が小幅」「国民の不満・不満感高まる可能性」 識者談話

     平成31年春闘は13日、主要企業の集中回答日を迎え、従業員の基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)は前年水準を割り込む回答が相次いだ。専門家に聞いた。

    ■日本総合研究所の山田久主席研究員

     ベア自体が継続されたことは評価できる。ただ、額が小幅になっている。春闘の牽引(けんいん)役だったトヨタ自動車がその座を降りたことよりも、政府からの働きかけが弱くなったことが影響した。

     世界経済の不透明感が固定費の上昇につながるベアを避ける企業心理につながった。企業体力的には賃上げ余地はまだあるが、産業構造の変革に伴い、企業は一律ベアに危機感を持っている。労使だけで自主的な賃上げをしていくことの難しさが示された格好で、官製春闘なしでもベアを維持できる仕組みが必要だ。

    ■明治安田生命保険の小玉祐一チーフエコノミスト

     官製春闘が始まって以来、最も厳しい結果となった。ベアは景気の高揚感を演出する側面もある。低調に終われば個人消費が減ることが予想され、景気マインドにも悪影響を与える。要因は米中貿易摩擦を中心とする先行きの不透明感。特に中国の景気が、経営者の予想以上に悪かったということだ。

     今年は消費税増税を控え、商品を値上げする企業も増える中、肝心の賃金が上昇していかないことで国民の間で政府の施策への不安・不満感が高まっていく可能性がある。

     

     

     上記の記事の通り、今春の春闘では、ベアが前年水準を割り込む回答が相次ぎました。米中貿易摩擦などによる世界的な景気減速懸念を反映し、従業員の基本給を一律引き上げるベースアップについて、先行きの事業環境を見通せない中、経営側は人件費増加につながるベアに対して慎重な判断をしたということです。

     

     安倍政権が賃上げを促す官製春闘は薄らぎ、労使のベアへの拘りは後退しているとも言われています。景気が縮み込む局面に入った可能性がある中で、60年余り続いている春闘について岐路を迎えたといえます。今春の春闘についていえば、景気が悪いからできないということに他ならないでしょう。

     

     EU離脱、米中貿易戦争などに起因するスロートレードの加速で、先行き不安が増しており、こんな状況ではベアは無理と言わざるを得ません。

     

     そもそも官製春闘といっても、結局のところ景気に基づいてベアをやっていた可能性が高いのではないでしょうか?

     

     2018年までは輸出がものすごく伸長していますが、春闘をやっている企業はほとんどが輸出関連企業です。

     

    <2000年〜2018年における名目GDP実額の推移>

    (出典:内閣府のホームページのGDP速報から引用)

     

     

     上記は、2000年から2018年にかけての輸出と輸入の名目GDPの推移です。

     このグラフをみますと、小泉政権下で輸出が60兆円から90兆円以上にも増えていることが分かります。

     また2009年はリーマンショックで、輸出も輸入も大きく落ち込んだことも一目でわかります。

     2011年以降、名目実額で輸入>輸出となっている期間がありますが、これは3.11東日本大震災で福島第一原発事故により、原子力発電所が停止し、カタールなどの産油国から高値で石油や天然ガスを買わざるを得ない状況となったことから、実額で輸入額が増加していたということです。

     安倍政権になってからは輸出が増えて100兆円を超えました。輸出依存が増えたということは、国力が弱体化したともいえます。

     

     因みに春闘を実施する企業のほとんどは日立やトヨタ自動車などの輸出関連企業です。

     

     官製春闘についていえば、政府のいうことを聞いてベアをやっているふりをしていて、実際はラッキーにも海外が景気がよくて輸出が増えていたからベアを実施し、今年は昨年と比べて輸出が落ち込むからベアを実施しないという状況だったのでは?という疑義を持たざるを得ず、実際に官製春闘がどれだけ効果があったのか?疑問といえます。

     

     輸出が伸びて儲かっていたからベアを実施したというだけの話であり、儲かっていないのにベアを実施することはできないのです。

     

     自動車業界では日産自動車が前年と同様、要求通りの3000円の満額回答をした一方、本多は前年より300円少ない1400円。長く相場をけん引してきたトヨタ自動車はベアを開示しませんでした。

     

     改めて官製春闘の効果については、本当に効果があったのか?疑義があるのと同時に、今後の賃上げは景気が良ければベアはできても、大したもうけがない状況ではベアは無理ということでしょう。

     

     何しろ安倍政権下で、景気はすさまじく冷え込んでいます。その冷え込んだ数字を、政府官邸、官僚らが隠そうと毎月勤労統計の不正にまで手を染めている状況です。

     

     先のグラフの通り、もともと70兆円程度だった輸出が2018年時点で100兆円となり、輸出関連企業にとってはぼろ儲けの状況だったにもかかわらず、成長率がわずかだったということは、外需の好調がなかりせば、ものすごく経済が衰退していたということを意味します。

     

     それだけ内需は大事であり、この状況で消費増税とか、論外中の論外といえるでしょう。

     

     

     というわけで今日は「官製春闘は効果があったといえるのか?」と題して論説しました。


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