EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人

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     今日はブレグジットをテーマに「EU加盟のデメリット(=主権を失うこと)に気付いたイギリス人」と題して論説します。

     

     まずはロイター通信の記事をご紹介します。

    『ロイター通信 2019/03/23 03:04 英首相、議会の支持獲得で厳しい舵取り 離脱に2週間の猶予獲得も

    [ブリュッセル 22日 ロイター] - メイ英首相は今週の欧州連合(EU)首相会議で、EU離脱(ブレグジット)期日を巡り2週間の猶予を確保した。ただ、離脱協定案を巡り英議会で来週予定される3回目の採決は難航することが予想され、メイ首相は支持獲得に向け厳しい舵取りを迫られる。議会での承認が得られなければ、英国は4月12日にも合意なき離脱を余儀なくされることになる。

     EU首脳は英国のEU離脱を巡り、メイ英首相がEUと合意した離脱協定案が英議会で来週承認されない場合、4月12日まで離脱日を2週間延期し、それまでに新たな計画を示すか、合意なき離脱を選ぶか決断するよう求めた。また、英議会が離脱協定案を来週承認した場合には5月22日までの延期に応じることで合意した。

     首脳会議から帰国したメイ首相は22日、議員らに対し「私は昨夜苛立ちを表明した。議員の苛立ちも理解しており、議員には厳しい仕事が待ち構えている。全員が合意できることを願っている。決断を下す時に至った」と語り、支持を訴えた。

    トゥスクEU大統領は「ブレグジットの運命は英国の手中にある。EUは最善のシナリオを願うと同時に最悪の事態に備える」とし、「希望は最後まで死なない」と述べた。

     一方、英国が離脱案を批准できず、新たな計画も提示できなければ、4月12日に「合意なく」EUを離脱すると強硬な構えを示しているフランスのマクロン大統領は「ブレグジット主導者は離脱は容易と公言していた。お見事」とし、離脱派を揶揄(やゆ)した。

     EU高官は、英国の合意なき離脱の確率が高まったとし、「EU側の準備は整っているが、延期された数週間の間に合意なき離脱シナリオに備えることになる」と語った。』

     

     

     上記の通り、英国のEU離脱問題に関するニュースです。今月12日、日本時間の3/13未明、メイ首相が取りまとめた英国のEU離脱の修正案を提出したのですが、下院議員が否決しました。

     

     そこで記事にもありますが、EUと合意した離脱協定案が来週中に承認されない場合、離脱日を3/29→4/12に2週間延期するようEU首脳が求めたとしています。

     

     なぜメイ首相が提出したEU離脱案が否決されてしまったのか?日本からみていますと、何が起きているのか?わかりにくいかと思います。

     

     そこで今日は、そもそも何が問題なのか?原点に立って考えてみたいと思います。

     

     まず2019/03/12の出来事ですが、英国の下院議会が、メイ首相が取りまとめたEU離脱の修正案の提出したところ、それが否決されました。

     3/12以前にも、すでにメイ首相がEUと取りまとめた案があったのですが、この合意案は1月に歴史的な大差で否決されました。 そこでメイ首相はEU離脱案を修正するに至りました。

     しかしながら、その修正案が2019/03/11の夜に出されたものの、翌日2019/3/12に否決したというのが、2019/03/12の出来事なのです。

     

     そもそもEU離脱即ちブレグジットとは何なのでしょうか?

     

     ブレグジットというのは英国がEUに加盟していたことで困ったことが発生していました。それは何か?といいますと、外国人移民問題です。

     外国人移民がEUの他国から、たくさん入ってくることにより、イギリス人の職業が奪われ、移民として受け入れられた外国人の賃金が安いために、英国人全体の平均賃金が下落しました。

     大量の外国人移民が流入することで、イギリス人の平均賃金が下落したということがEU加盟のデメリットだったということに気付いたのです。

     

     即ちイギリス人にとってEUの問題とは、イギリス人の給料が下がってしまうということが問題だったのです。

     

     では、「英国は外国人移民の受入れを規制すればいいじゃん!」と思われる方も居られるでしょう。

     

     誠に残念なのですが、EUに加盟している限り、外国人移民の受入れを規制することはできません。なぜならば、「人の移動の自由」は、EUの前進ともいえるEEC各国(フランス、西ドイツ、イタリア、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)が1957年に締結されたローマ条約で謳われ、EUになってからの1992年のマーストリヒト条約、1999年のアムステルダム条約を経ても「人の移動の自由」は継続されているのです。

     

     要は移民や人の移動をコントロールしているのは、英国がEUに加盟している限り、英国政府ではなくEUなのです。

     

     このことに英国そして英国国民が気付いたのです。自分のことを自分で決められなくなっているということに気付いたのです。

     

     英国国民は「英国がEUに加盟したことによって、国家主権を失っていた!」ということにようやく気付いたというより、今までそのデメリット(=国家主権を失っていること)に気付いていなかったともいえます。

     

     

     

     というわけで今日は「EU加盟のデメリット(主権を失うこと)に気付いたイギリス人」と題して論説しました。

     今日の論説の通り、ブレグジットとは英国がEUに譲ってしまった国家主権を取り戻すということを意味します。国家主権という観点で見ると、EUはグローバリズム組織であり、グローバリズム組織とは独立した国家よりもさらに上に位置する組織となります。

     そういう意味ではブレグジットとは、反グローバリズムであり、国家主権の奪還という見方もできます。そしてこれは他人事ではなく、日本も関係しています。日本も今、英国と同じ状況にあります。

     改正入国管理法により、4/1から大量の外国人労働者が入ってきますが、日本人の賃金が抑制もしくは下落することはEUを見れば確実です。それだけにとどまらず、関税をお互いにかけるのをやめるモノの移動の自由を推進するTPP、また米国から圧力を受けて締結することになるであろう日米FTAなど、こうした国際条約は国家主権の上にくるものであり、主権が奪われていくことに他なりません。

     英国と日本との違いは、日本人の多くがこうした国際条約によって主権を失うことに気付いておらず、周回遅れのグローバリズムを推進しているという事実です。

     私たちがこうしたことに気付くためには、マスコミの情報を鵜呑みにしてはいけないということを改めて認識する必要があるものと思うのです。

     

     

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