ベトナムで2月開催予定の米朝首脳会談について

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     今日は「ベトナムで2月開催予定の米朝首脳会談について」と題して論説します。

     

     下記は朝日新聞の記事です。

    『朝日新聞 2019/02/09 09:55

     トランプ米大統領は8日夜、自身のツイッターに投稿し、今月27、28両日に予定されている米朝首脳会談の開催都市がベトナムの首都ハノイに決まったと明らかにした。米国のビーガン北朝鮮政策特別代表が6〜8日に平壌に入り、北朝鮮の金赫哲(キムヒョクチョル)・元駐スペイン大使と最終調整していた。

     トランプ氏はビーガン、赫哲両氏の会談を「とても生産的な会談だった」と指摘。金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長との2回目の会談に向け、「金委員長と会談し、平和を前進させることを楽しみにしている!」とツイートした。

     「北朝鮮は金正恩氏のリーダーシップのもと、素晴らしい経済大国となるだろう」とも投稿。かつてミサイル実験を繰り返す正恩氏を「ロケットマン」と非難したが、この日は「北朝鮮は違うロケットに、すなわち経済のロケットになるだろう!」と持ち上げた。

     米政府関係者によると、米政府はベトナム中部のダナンで開催することを要望。一方、北朝鮮側は米朝首脳会談と同時にベトナム首脳らとの会談も希望し、会談場所として都合の良いハノイでの開催を求めていた。トランプ氏は米朝首脳会談の実現を強く希望し、米側が北朝鮮側の意向を尊重してハノイでの開催を決定したとみられる。

     一方、米国務省は8日、ビーガン氏と赫哲氏の実務協議について発表し、両者が米朝首脳会談前に改めて協議することで合意したと明らかにした。完全な非核化や米朝関係の転換、朝鮮半島の恒久的平和の確立についても協議したという。

     ビーガン氏は9日、ソウルで康京和(カンギョンファ)外相や李度勲(イドフン)朝鮮半島平和交渉本部長と会談し、赫哲氏との協議の内容を共有した。

     韓国側によると、ビーガン氏は「シンガポール(での1回目の米朝首脳会談の)合意の履行や米朝の信頼関係を進展させる交渉の過程で、韓国と一層緊密に協議していきたい」と述べた。その後、訪韓中の外務省の金杉憲治アジア大洋州局長と会談した。(ワシントン=園田耕司、ソウル=武田肇)』

     

     

     朝日新聞の記事に記載の通り、米中首脳会談が今月2/27〜2/28にかけて行われることになりました。日本としては、決裂するのか否か?が大事といえます。なぜならば、もし決裂すれば、Jアラートが何回も鳴り響く状態に戻るということになるからです。

     

     Jアラートが何回も鳴り響く状態に戻ることは、現時点では否定できません。決裂しないのでは?という意見が多いと思われますが、このような交渉ごとはどうなるか?わからないものです。

     

     その次に多くの人々が思っていることとは、何らかの前進があるだろう!ということですが、前進とは何か?といえば、朝鮮半島の「非核化」です。

     

     ところが実際は非核化といっても、日本に対する核兵器が残存するということが明らかな格好で妥結が行われるかどうか?という懸念があり、おそらくそうなる可能性が高いと私は思っております。

     

     米国のトランプ大統領は、自国に届くICBMだけは許さないというスタンスと思われますが、民主主義の欠陥、民主主義の弊害があって、トランプ大統領自身の選挙もあるため、非核化はどうでもよく、和平を締結したという実績をアピールして得票数を伸ばしたいと考えている可能性もあります。

     

     権威主義国家(独裁国家)の場合は、民衆の声など聞かなくてもよいのですが、米国は民主主義国家であるため、そうした妥協を考えてしまうということがあり得ます。そのような民主主義の弊害があって米国側が妥協する可能性が高くなっているかもしれません。

     

     そうなると北朝鮮の核兵器が日本列島に向けられ続けるという脅威を除去できるか否か?は、ほぼ絶望的になってしまうという意味で、私は米国側の対応に注目しているのです。

     

     

     一方で先月末に次のような報道もありました。下記は産経新聞の記事です。

    『産経新聞 2019/01/31 10:40 安保理報告 北朝鮮、中国への漁業権の売却も横行 制裁破り続く 韓国は石油移転届け出ず

    【ニューヨーク=上塚真由】国連安全保障理事会で北朝鮮制裁決議の履行状況を監視する専門家パネルの調査で、北朝鮮が外貨稼ぎのため、昨年1〜11月に少なくとも15隻の中国漁船に対し、漁業権を売却していたことが判明した。国連外交筋が明らかにした。専門家パネルは、北朝鮮による制裁破りの新たな手口として警戒を呼びかけている。

     専門家パネルは過去1年間の制裁の履行状況の報告書を近くまとめ、公表する予定だ。

     国連外交筋によると、北朝鮮の漁業免許を所持する中国漁船は、日本海や東シナ海などで確認された。漁業関係者の証言では、北朝鮮近海で約200隻の中国漁船が操業し、免許は月5万元(約81万円)で売られているという。中国漁船が北朝鮮の国旗を掲げて偽装工作を行っている実態も確認された。漁業権の販売・移転は2017年12月に採択された安保理決議で禁止されている。

     海上で違法に石油精製品などの積み荷を移し替える「瀬取り」についても、船体を偽装するなど手口を巧妙化させて継続していると指摘。専門家パネルの調査では昨年2月以降、少なくとも50隻の船舶と160の企業が関与したことが分かったという。

     また、韓国による制裁違反も新たに判明。北朝鮮・開城に昨年開設された南北共同連絡事務所で使う石油精製品を国連安保理に届けずに北朝鮮に持ち込んでいた。韓国側は専門家パネルの調査に対し、約340トンを運び込み、使用しなかった約4トンだけを持ち帰ったことを認めたという。安保理決議では北朝鮮への石油精製品移転を報告するよう加盟国に義務付けている。

     専門家パネルは、北朝鮮は核・ミサイル開発計画を継続していると分析した。衛星画像から、北朝鮮の寧辺(ニョンビョン)の核施設で昨年2〜11月に新たな施設や水路の建設が確認され、同6月中旬には稼働していることを示す排水作業も行われたとしている。』

     

     

     上記産経新聞の記事は、北朝鮮が新たな経済制裁逃れということで、中国に漁業権を売却しているという記事です。

     

     国連安全保障理事会で対北朝鮮制裁決議の履行状況を監視する対北朝鮮専門委員会の専門家パネルの調査で、北朝鮮が制裁対象となっている漁業権を中国の漁業者に売却して制裁逃れをしていました。これは漁業権売却で外貨獲得を図る北朝鮮当局と、漁業拡大ができる中国の漁業者の思惑が一致したことが背景といわれています。

     

     3月報告予定の報告書によれば、2018年1月〜11月に、日本海や東シナ海で北朝鮮の漁業免許を持つ中国漁船15隻以上を確認し、漁業免許価格は約81万円などと証言したとしています。

     

     さらに他紙では、韓国の国家情報院によれば、北朝鮮が2016年に平年の3倍にも上る1500隻の中国漁船に漁業権を売却して32億円を得たと報道されていることに加え、北朝鮮の住民は、漁業権販売、漁獲量の減少に不満を抱いているという話も出ています。

     

     32億円という金額は大したことない感じる人もいるかもしれませんが、私はこの問題は深刻な問題であると考えます。

     

     なぜならばベトナムで開催される米中首脳会談において、日本は米国側に属します。私たち日本人からすれば、当然交渉を有利に進めて欲しいですし、有利に持ち込みたいわけです。理由は言うまでもなく「非核化」していただき、米国向けのICBMを廃棄するのみならず、日本に届く短距離ミサイルも破棄して欲しいからです。Jアラートが鳴り響く状態を終わりにして欲しいからです。

     

     ところが大統領選挙を控えて実績のアピールを急ぐトランプ大統領が、中距離短距離のミサイル廃棄まで金正恩委員長と決めきれるのか?というと、大変微妙な話で米国の交渉が成功して日本への攻撃力を排除するまで交渉を持ち込むには、経済制裁に対して北朝鮮がどれだけ困っているか?によります。

     

     北朝鮮が経済制裁でものすごい困っていれば、トランプ大統領のいうことを聞くでしょうが、あまり困っていなければ言うことを聞かないでしょう。

     

     本来ならば、米国に向けられたICBMですら排除されるか?わからない話です。なぜならば核兵器は一旦廃棄しても、技術者らが核兵器の作り方を覚えている以上、一旦廃棄するふりをして、数年後に再び核兵器を作ることができるからです。

     

     そういう意味でいえば、核兵器を廃絶したいというのは、頭の中がお花畑な発想であって、技術的な問題として基本的に不可能な話です。

     

     それでも核兵器を廃棄したいと思っている状況で、ICBMですらわからない中で、ほとんど絶望的に難しいのが日本に到達する中距離短距離の核兵器ミサイルです。

     

     日本の国益を考え、米国の交渉によって日本に到達する核兵器を完全に廃棄しなければと思うのなら、米国に対しては妥協されては困る、絶対に妥協してはいけない!と、米国のトランプ大統領に圧力をかけなければいけない状況です。

     

     そうした状況の中で、北朝鮮側の漁業権売却という制裁逃れを中国が許していたとするならば、日本にとっては大変困る話です。

     

     

     というわけで今日は「ベトナムで2月開催予定の米朝首脳会談について」と題して論説しました。

     米朝首脳会談を控え、核兵器問題がどうなるのか?注目していますが、ベトナム開催以前に発覚した漁業権売却の制裁逃れ問題は、決して些細な話ではありません。

     日本政府も中国に対してきちっと抗議すべきであると私は思うのです。

     

     

     

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