全く不十分な消費増税対策

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     連日、政府の不正統計のニュースが報道されていますが、2019年10月に消費増税10%への引き上げが予定されています。こうした中で消費増税対策の内容について意見したく、今日は「全く不十分な消費増税対策」と題して論説します。

     

     2019年10月に消費増税10%への引き上げが予定されている中で、新たな問題が出てきたのが不正統計事件です。

     毎月勤労統計は、景気判断や雇用保険の保険料算出に使われる大変重要なものであるにもかかわらず、調査対象から大企業が抜け落ちていた状態を長期間放置し、2018年から勝手に統計を修正していたということで本当にひどい話です。

     

     私もGDP統計は、内閣府のホームページからCSVファイルを使い、グラフを作成していますが、そのもとになっている公表数値も、毎月勤労統計が算定データの下にもなっており、極めて重要なデータなのです。

     

     この不正統計によって雇用保険などが過少給付された人が述べ2000万人程度、金額にして総額567億円にも上るとの報道もありました。

     

     この事件は統計を軽んじる厚労省の体質というより、日本政府の体質といえるのでは?と私は考えます。

     

     日本政府の体質が変化し、統計を軽んじて派手でないものに予算を削減し、政府全体が少しずつ「これくらいは、いいんじゃね?」「この程度の数値はちょちょっと改ざんしても、まぁいっかぁー!」と品質が劣化していたのではと推察します。

     

     政府統計の不正が蔓延する日本国は、一体どうなってしまったということなのか?

     

     2018年に公表されたデータでは、実質賃金が上がっているように見えていたため、アベノミクスで日本経済が好調になっていると誤解する人が増えます。

     

     コアコアCPIやGDPデフレータといった数値がマイナスである以上、物価が上昇していないのになぜ賃金は上昇するのだろうか?という疑問を持っていたのですが、その時はサンプル変更によって賃金が上昇しているようにみえたのです。

     

    <賃金統計の推移(2018年1月〜2018年7月>

    (出典:厚生労働省の毎月均等統計調査の平成30年7月分結果速報から引用)

     

     

     上記データは1月〜7月のデータですが、サンプルを同一事業者にしますと、上記グラフの通り2018年6月のみ0.5%プラスになった以外、すべての月でマイナスです。

     

     賃金上昇環境下における経済政策と、賃金下落環境下における経済政策は、まるで異なります。日本の根幹で、こんな不正をやられているとは、開いた口がふさがらず話になりません。

     

     政府はどう対応しているか?といえば、安倍首相は陳謝し、雇用保険、労災保険で給付が少なかった人への追加給付する方針を発表しましたが、間違いがある以上、これは追加給付せざるを得ません。その一方で安倍首相は2019年10月の消費増税への理解を求めています。

     

     その消費増税については、キャッシュレス決済5%のポイント還元、住宅ローン減税の延長など、各種の消費増税対策を打ち出し、大規模な経済対策で景気悪化を防ぐとしていますが、本当にこれで大丈夫なのでしょうか?

     

     統計が不正でフェイクという状況を考える必要があるものと私は思います。不正統計は、いきなり統計が不正になるわけではなく、いろんなものが政府の中で不正化しつつあるとみるべきです。

     

     その一例がこの消費増税対策です。昨年の2018年12月20日(木)17:00〜17:40に開催された財政諮問会議で配布された資料が内閣府のHPに掲載されています。

     

     配布資料は誰もが見ることができるのですが、その資料の中で、消費増税引き上げの影響が5.2兆円に対し、受益増3.2兆円に加えて新たに2.3兆円(ポイント還元、プレミアム付商品券、住まい給付金など)を対策として盛り込むため、5.5兆円の壁で3000億円多いから十二分に乗り越えられるとの記載があります。

     

     当該本文の前に、基本的な考え方として次の3点を掲げています。

     

    ○消費税率については、法律で定められたとおり、2019年10月1日に現行の8%から10%に2%引き上げる予定

    ○前回の3%引上げ時の経験を活かし、あらゆる施策を総動員し、経済の回復基調に影響を及ぼさないよう、全力で対応

     [彁・特別の措置を講ずる2019・2020年度予算を通じて、各措置の規模・実施時期をバランスよく組み合わせ、

      全体としての財政規律を堅持

     各措置の目的を明確化

     Lね莎擇啖从儿渋げ革に資する観点も十分踏まえて対応

    〇消費税率引上げの必要性やその影響を緩和する措置などについて、国民に分かりやすい広報の実施

     

     

      安倍首相もきっと、この資料に目を通しているでしょう。年始の経団連のパーティーでも、消費増税は実施するがおつりがくるくらいの対策を打つので大丈夫!と吹聴されたと予想されます。もちろん、安倍首相もこの資料に不正があるとは思わず、この資料を見て吹聴しているに違いありません。

     

     ところがこの資料は完全に不正で、5.2兆円増税した分は、まるまる消費が減少するということは過去の統計で実証済みです。消費増税した分が、実質消費が減少するというのは理論的にも過去の実証的にもそうなっているのです。

     

    (出典:総務省の統計データを元に作成)

     

     

     5.2兆円増税すれば、5.2兆円確実に消費が減ります。増税で政府が得た5.3兆円を所得移転で配ったとしても、全額消費に使われるとは限りません。お金を配った場合、全額お金を消費に使えば、その分GDPは増えますが、絶対に全部使うとは限りません。人によってはGDPにカウントされない(=誰の所得にもならない)貯金や借金返済に回す人がいるからなのですが、これはマクロ経済を少し知っている人からすれば、常識の話です。

     

     私は財政諮問会議の配布資料でウソが書いてあるとまではいいません。5.2兆円増税するが5.5兆円配分するのは事実ですが、「だから大丈夫!」という”だから”というのは、間違っています。いわば「杉っ子は東京の出身です。だから男です。」と言っているようなものであり、東京出身には普通に女性もいるわけですから、「増税するが対策もする。”だから”大丈夫!」とはならないのです。

     

     上述のようにウソではないもののめちゃくちゃであるということを指摘しておきたいのが一つ目です。

     

     2つ目は消費税率を10%にした場合、消費が極端に減少します。財政諮問会議では全くそれが考慮されていません。5.2兆円の消費縮小の現象は消費増税以降ずっと続きます。消費税対策のポイント還元やら住まいの給付金やら、それらはすべて短期的な政策であり、期間が終われば消費縮小の現象はむき出しとなって襲ってくるわけですが、そうしたことは財政諮問会議の配布資料には一切記載されておらず、内閣府のホームページに掲載されているのです。

     

     

     

     というわけで今日は「全く不十分な消費増税対策」と題して論説しました。

     財政諮問会議の配布資料は完全にフェイクで、不正統計が元にもなっています。基本的な考え方の2つ目に「景気の回復基調・・・」という記載があります。

     不正統計の結果、実質賃金減少が事実だったとするならば、アベノミクスは全く成果が出ておらずlこの大前提も間違ったことになってしまいます。

     不正統計が先か?フェイク資料が先か?鶏と卵どっちが先かという議論もあるかもしれませんが、フェイクの資料が日常的に出されているということもまた、統計を歪めた要因の一つといえるのでは?と私は思うのです。

     

     

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