三菱UFJ銀行と三井住友銀行がATMを相互解放へ!

0

    JUGEMテーマ:銀行

    JUGEMテーマ:ネット銀行・ネットバンク

     

     今日は「三菱UFJ銀行と三井住友銀行がATMを相互解放へ!」と題して論説します。

     

     下記は読売新聞の記事です。

    『読売新聞 2018/11/08 09:08 ATM相互開放で手数料「無料」・・・メガ銀同士初

     三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、駅など店舗外に設置している現金自動預け払い機(ATM)を相互に開放することを決めた。2019年前半にも、両行の預金者が利用する場合に、手数料を原則、無料にする。メガバンク同士の相互開放は初めて。計2300か所以上のATMが対象になる見通しで、両行の預金者にとって利便性が高まる。

     現在は、他行のATMを使って口座から現金を引き出すと、平日の日中は、108円の手数料がかかる。両行の預金者が相手先のATMを使った場合、自行の口座からの預金引き出しと同様に無料になる。夜間や休日に預金を引き出す手数料(216円)については、減らす方向で検討している。振り込みはこれまでと同じく、手数料がかかる。通帳の記帳は相手先のATMではできない。

     人口減に加え、インターネットバンキングや、現金を使わずに買い物をするキャッシュレス決済の増加により、預金者が銀行のATMを利用する機会は減っている。

     このため、両行は、ATMを相互開放する一方で、近隣にあるATMを減らし、コスト削減も進める。両行が駅やショッピングセンター内など店舗外のATMを設置している拠点の計2900か所程度のうち、500〜600か所について廃止する計画だ。(後略)』

     

     上記の通り、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の2行が、2019年度前半にもATMを相互開放するというニュースです。稼働率の低下という中で、経費削減意向もあり、その中で預金者の利便性を維持向上させるためにATMの相互開放に踏み切ったとしています。

     

     マイナス金利が続き、銀行経営も大変なことになっているということがこのニュースで理解できるかと思います。結局これもデフレを放置していることが原因です。

     

     そもそも銀行のビジネスモデルとは、どういうものでしょうか?

     

    <信用創造の仕組み>

     

     お金を預かってそのお金を貸し付けて利息で儲けます。というよりもお金を預からなくても、信用創造機能により、法定準備率を下限とする最低限の日銀当座預金を準備すれば、それ以上のお金を貸し出すことが可能です。

     

     例えば法定準備率が1%だったとした場合、日銀当座預金に10兆円の残高を預けることが可能であるとすれば、1000兆円貸し出すことができます。9990兆円は、預金を集めなくても貸し出しが可能です。バンクは信用創造機能があるからできますが、ノンバンクは信用創造機能がないため、商工ローンや消費者金融やリース会社や保険会社は、そうしたことはできません。あくまでもお金を銀行から借りたり社債で借りたり、保険料などの名目でお金を集め、そうやって調達したお金に利子を乗せて貸し出すのがノンバンクですが、銀行は記帳するだけで貸し出すことが可能です。

     

     お金を創り出せる機能を持つ銀行といえども、預金者には利息を付ける必要があります。そのため、預金ばかりが集まって借りてくれる人がいないと、銀行は倒産してしまいます。消費者金融なんかと異なり、銀行というと聞こえはいいかもしれませんが、信用創造機能という機能を持つか持たないか?という点を除けば、借りてくれる人がいないと倒産するという点でみれば、ビジネスモデルは消費者金融と変わりありません。

     

     それでは、銀行からお金を借りようとするときはどういうときでしょうか?

     

     民間企業がお金を借りたいと思うときとは、新しい店を作る、新しい工場を作る、新しい技術開発をする、そういう時に1億とか100億とかお金を借りて資金を調達し、その資金を投下してビジネスを展開して儲かったお金で銀行に借りたお金を返してもらうというのが、銀行のビジネスモデルです。

     

     デフレがずっと続いているため、民間企業は投資しても、モノ・サービスを値下げしないと売れないというデフレであるため、民間企業が投資をしないで、内部留保してしまうのです。

     

     民間企業は預金を増やすことはあっても、お金を借りるということがありません。銀行としては貸し付ける先がないのです。

     

     そんな状況で今の銀行はどうやって稼いでいるのでしょうか?

     

    <日銀当座預金とマイナス金利のイメージ>

     

     上図は日銀当座預金のイメージ図です。

     本来の日銀当座預金は、金利が付きません。そのため銀行は、法定準備率よりも多く預けることは通常ではあり得ません。デフレが長期にわたって続くため、貸出先がないにもかかわらず預金が集まってしまうため、仕方なく法定準備率以上の日銀当座預金を預けることになりました。この法定準備率を超える日銀当座預金は超過準備と呼ばれて、ブタ積み預金とも呼ばれました。何しろ利息が付かず収益を生み出さない預金だったからです。

     

     ところがこのブタ積み預金に、2008年10月から0.1%の金利が付与されることになりました。ある意味で銀行経営への補助金といってもいいでしょう。何もせずとも0.1%の金利が入ってくるからです。

     

     デフレを20年間放置してきたことで、今の銀行は日銀当座預金の超過準備に対する0.1%の補助金で経営が成り立っているというわけで、これもまたある意味で異常なのですが、銀行マンの努力不足というには無理があります。むしろ政府の無策を批判すべきです。

     

     こうした中、ATMの稼働率低下もあるので、他行と相互ATM解放すれば経費削減ができる!という判断が働いたかもしれません。しかしながらこうしたコスト削減だけでは、売上を伸ばすことはできないので、銀行経営の本質的な解決策とは言い難いといえます。

     

     

     というわけで今日は「三菱UFJ銀行と三井住友銀行がATMを相互解放へ!」と題して論説しました。

     銀行は資本主義の肺・心臓のようなものであるのですが、お金を借りる人がいないため、肺・心臓が止まっている状態ともいえます。いわば日本は資本主義が成立していないのです。資本主義とは借金を増やして経済成長していくのですが、政府が緊縮財政を継続する限り、民間がお金を借りてもビジネスが失敗する確率が高く、資金需要がないということになるわけです。

     だから目先の利益を確保するためにATMの相互開放という話が出たのでしょうが、一刻も早く銀行がビジネスを展開できるようにするため、デフレ脱却を果たさないと、日本の銀行経営はメガバンクでさえもおかしくなってしまうという、そういう問題であることを改めて皆様にもご認識いただきたいと思います。

     

     

    〜関連記事〜

    日銀が保有する国債は、地球が崩壊して滅亡するまで放置でOK!

    借入金の否定=資本主義の否定(信用創造機能とは何か?)

    国債は何兆円まで発行できるのか?(管理通貨制度について学ぼう!)


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    3031     
    << December 2018 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    • 英語教育について(トランプ大統領の演説を誤訳したNHK)
      永井津記夫 (12/07)
    • ハロウィーンは日本のお祭りとは違います!
      ユーロン (11/12)
    • オプジーボが医療財政の大きな負担であるため保険の適用外にしたいと思っている財務省
      SSST. (10/13)
    • サムスン電子について
      故人凍死家 (09/26)
    • 財務省の役人は、なぜ緊縮財政なのか?
      吉住公洋 (09/26)
    • 生乳流通改革という欺瞞と、イギリスのミルク・マーケティング・ボード
      富山の大学生 (06/05)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      師子乃 (10/02)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      mikky (12/01)

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM