安倍政権が犯した最悪の間違い!=デフレに関する認識の誤り

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    【1】日銀が銀行から国債買取ができなくなる日が近づいている!
     株式投資(特に日本株)をされている皆様、2年後に要注意です。預金取扱機関の国債保有残高は20163月末で230兆円しかありません。物価上昇を果たせず、このまま年に80兆円ペースで量的緩和の国債買取を続けた場合、3年もちません。

     今後2年少しこのまま国債買取を続けた場合、買う国債がなくなってしまい、量的緩和ができなくなります。量的緩和ができなくなると何が起きるか?一気に円高日本株大暴落というシナリオが現実味を帯びてきます。2015115日に発生したスイスフランショックと似たシナリオの日本発金融危機が起きる可能性が高いです。

     このシナリオを回避するためには、建設国債を増刷して新幹線整備・港湾整備に充てる、赤字国債を発行して増加が見込まれる医療費・介護費の充実させる等して物価を引き上げることです。
     国債が増刷されれば、金融緩和を継続できます。政府支出が増えて物価上昇すれば、通貨が切り下がり円安になるため、急激な円高日本株暴落というシナリオの発生確率は低くなります。

    【2】安倍政権の犯した認識誤りによりデフレに後戻りへ
     20121216日の総選挙において、安倍自民党が圧倒的勝利を収め公明党との連立で衆議院の3分の2を確保し、結果的にデフレ脱却を目指す「金融政策」「財政政策」「成長戦略」の、いわゆるアベノミクス三本の矢が始まったわけですが、あれから3年半が経過しているものの、いまだに日本経済はデフレから脱却できていません。

     総務省が2016729日に発表した6月の全国消費者物価指数は、値動きの大きな生鮮食品を除く総合(コアCPI)が、前年同月に比べ▲0.5%です。日本銀行の金融政策(量的緩和)の影響で、日本のマネタリーベースは、20167月時点で404兆円に達し、黒田日銀発足時と比較して、250兆円の増加です。
     日本銀行は、2013年春以降、250兆円の日本円を新たに発行しましたが、インフレ率は目標の2%に達するどころか▲0.5%。コアコアCPI(食料(種類を除く)及びエネルギーを除く総合消費者物価指数)も0.4%に伸び幅が下がってきています。

     なぜ250兆円ものお金を発行したにもかかわらず、インフレ率がマイナスなのか?理由は、デフレーションが「貨幣現象」ではなく、「総需要の不足」であるためです。

    このブログをご覧になられる方の中にも、「デフレは貨幣現象。日銀が金融緩和を拡大すれば、インフレになる」といった主張を信じている人が少なくないと思います。
     しかしながら、日本銀行がお金を発行しただけで、インフレになるわけがありません。インフレ率とは、物・サービスという「付加価値」の価格の上昇率であり、物・サービスの価格が上昇するためには、物・サービスが沢山買われなければなりません。

     日本銀行が1000兆円のお金を発行しようとも、物・サービスの購入が減れば、物価は下がります。よく考えれば当たり前の話だと思いますが、安倍政権は見事に間違えました。アベノミクス第二の矢である「財政政策」を2014年度以降に緊縮に転じ、消費税増税を実施し、政府自らも支出を削減したのです。
     デフレは貨幣現象ではなく、総需要(物・サービス)の不足であるため、政府自らも支出削減(医療費・介護費・公共事業削減、PFI・コンセッション方式推進等)して物価上昇するほうが無理な話です。

    【3】御用学者の言説を信じ込んだ安倍政権の失敗
     問題は、安倍政権が消費税を増税し、緊縮財政を強行した結果、日本の再デフレ化を引き起こしてしまったことに尽きます。

     2016129日、日本銀行は国内銀行が日銀に保有する当座預金(日銀当座預金)の一部に、マイナス金利をかける決定を下した。銀行を「追い詰める」ことで、民間への貸し出しを増やし、消費や投資(=総需要)を拡大することでデフレ脱却を果たそうという思惑だったのでしょうが、見当外れもいいところ。
     銀行の貸出態度は、既に中小企業に対してまで「バブル期並」に緩和されていて、銀行は民間への融資を絞っているわけではありません。我々民間が借りる気がないのです。理由は、デフレ継続では、物・サービスを値下げしないと売れないため儲かりにくい、賃金伸び悩み・雇用不安定のため住宅ローンを借りてまでして家を買えない、からです。

     デフレは貨幣現象ではありません。日銀の金融緩和のみで解消できる経済現象ではありません。それにもかかわらず、一部のブレーンや学者(伊藤元重東大名誉教授など)の言説を信じ込み、「デフレは貨幣現象」という前提で緊縮財政を強行し、デフレ脱却に失敗しました。
     ところが我が国には、いまだに「日銀の金融政策拡大が必要」などと主張する人が少なくありません。彼らには、ぜひとも250兆円もの日本円を新たに発行したにもかかわらず、なぜインフレ率が▲0.5%という惨状なのか?論理的に説明していただきたいと思います。


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