地震・津波・洪水・土砂災害・高潮の中でも一番怖いのは高潮です!

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     台風21号と北海道地震で被害に遭われた皆様には、お見舞い申し上げます。

     

     台風21号が西日本を通過して、北海道にも爪痕を残しましたが、今日は猛威を振るった台風21号で関西国際空港を襲った高潮について述べたいと思います。

     

     各警察署によれば、大阪府、滋賀県、愛知県、三重県で11名が死亡し、住宅被害は大阪をはじめ17府県で合わせて300棟以上が一部損壊や床下浸水などの被害を被ったと報じられています。

     

     テレビ映像で衝撃だったのは、高潮被害による冠水で、連絡橋のタンカーが衝突したシーンです。

     

    <連絡橋にタンカーが衝突>

    (出典:時事通信社)

     

     

     この連絡橋は、関西国際空港と対岸を結ぶ唯一の連絡橋なのですが、この衝突事故により、関空の利用客ら約8,000人が一時孤立しました。

     

     簡単にトラックが倒れ、屋根が飛び、ベランダごと飛んでいくほど強風だったのが今回の台風21号ですが、高潮による恐怖というものをまざまざと見せつけたといえます。

     

     地震や津波や洪水被害というのは、報道された映像をみれば、その恐ろしさは理解できるでしょうが、高潮の恐ろしさはイメージが難しいと思われます。

     

     ある人によれば、”高潮(たかしお)”という名前が悪いのでは?と指摘する人もいます。高いところで塩を撒くのか?イメージがしにくいのです。

     

     過去、日本人の命を一番多く失わせた自然災害は高潮だったという説があります。時は江戸時代で、1856年(安政3年)8月に起きた「安政3年の大風災」と呼ばれる出来事です。これは猛烈な台風が江戸城のすぐ西を通り、江戸一帯を暴風と高潮が襲ったもので、「安政江戸地震(1855年11月)」からようやく立ち上がった江戸の町を破壊しつくしたとされています。

     

     「安政江戸地震」は、1855年11月11日(安政2年10月2日)に発生し、マグニチュード6.9〜7.4で、江戸で震度6を記録した直下型地震です。そのあと1年後の8月に「安政3年の大風災」で巨大台風が江戸を襲い、高潮で水位がものすごく上がって海面がずっと上昇し、江戸の町にゆっくりと大量の水が流れ込んで、10万人の人々が命を落としたとされています。

     

     このように高潮は、めちゃくちゃに怖い災害です。

     

     土木学会の試算によれば、経済被害で一番被害が大きいのは南海トラフ地震で1400兆円。次いで首都直下型地震が750兆円。洪水が60兆円ほどで、例えば東京都内の荒川が決壊すると60兆円とのシミュレーションが試算されています。その一方で高潮は100兆円を超えるとのこと。つまり高潮は、超巨大洪水の2倍弱の経済被害をもたらすのです。

     

     今回被害が出た大阪は確かに大変な被害だったのですが、もっと被害が大きくなる可能性もありました。

     

     高潮被害は津波と似ているのです。いわばバキュームカーのように低気圧が海面を吸い上げて海面が高くなります。あと50僉60儚ぬ未高かったとしても不思議ではありません。例えば1週間ずれて同じような感じの台風21号が来た場合、1m以上潮位が高くなる可能性は十分にあります。

     

     今回の高潮の潮位は329僂畔麁擦気譴討い泙垢、防潮堤は3mでした。この防潮堤は高潮対策のための防潮堤で、それを超えてきたのです。

     

     津波対策堤防も防潮堤といっていますが、大阪の場合は津波よりも高潮になる可能性が高い箇所がたくさんあると言われています。大阪府の防潮堤は、ある意味で高潮対策のための投資といえるでしょう。

     

     台風21号の大阪上陸は9/4(火)AM2:00でしたが、満潮時刻はAM5:10です。満潮時間と上陸時間がずれたことで、何十センチか低くなったと考えられます。

     

     また台風21号は955hPa(ヘクトパスカル)で上陸しましたが、1961年(昭和36年)9月16日に第二室戸台風では925hPa(ヘクトパスカル)で大阪に上陸しました。


     もし低気圧が第二室戸台風レベルにまで低下した状態で大阪に上陸した場合、30僂らい潮位が高くなった可能性があります。

     

     一番恐ろしいシナリオは大潮の満潮です。半月に1回ほど、太陽と月と地球が一直線に並び、太陽と月の引力と地球が回転して遠心力が加わった「起潮力」が最大になり、地球表面の海水面の満潮と干潮の差が大きくなる時期を大潮と言いますが、もし大潮の満潮と台風上陸が重なっていたら、40僉50僂蝋發なった可能性があるのです。

     

     さらに台風21号は速度が早かったことも幸いです。大阪上空に滞在する時間が短かったから、この程度の被害で済んだともいえるのです。なぜならば台風は自転車を運転する速度でゆっくり進むといわれています。もし、自転車の速度のようにゆっくり台風が来た場合、バキュームカーで海面をずっと吸い上げている状態なので、風がずっと吹き続けるだけでも潮位が高くなります。

     

     こうしたことを考えますと、普通に潮位があと1m高い状態となり、大阪で数時間も潮位が高い状態が続くとなれば、水が”ずぶずぶ”と大阪市内に入ってきて、最悪の状態になっていたことも想定されるのです。

     

     大阪は海抜ゼロメートル地帯が広がっているため、海から水がずぶずぶ入ってしまえば、湖のようになってしまうのです。東京も海抜ゼロ地帯がありますが、地形的には大阪の方が高潮の被害がひどくなるということが想定できます。もし、悪条件が重なって大阪がそうなっていたら、100兆円超の被害があったかもしれません。その可能性があったのが、今回の台風21号だったといえるでしょう。

     

     

     というわけで、今日は「地震・津波・洪水・土砂災害・高潮の中でも一番怖いのは高潮です!」と題し、高潮の恐ろしさをお伝えしました。今回のこうした経験を将来世代に向けて活かさなければならないことは明らかです。

     そしてその方策とは、躊躇なく国債を発行して財源を確保し、速やかに国土強靭化を進めることです。今年は大阪北部地震では配管の損傷やブロック塀問題、西日本豪雨では治水・治山事業の大切さ、台風21号では防波堤・防潮堤の大切さ、こうしたことの必要性を十分に認識する人々が増えたのではないでしょうか?

     自然災害オンパレードの日本に住む私たち日本人が税金を納めるのは、政府内で国家でお金を貯めるために税金を納めているのではありません。お金をいくら貯めても、何ら国力の増強にもなりませんし、多くの日本国民の生命と財産を守ることができません。

     もし、この経験をしてもなお、日本には存在しない財政問題におびえて「国債発行によるスピーディーな財政出動での国土強靭化の必要性」を理解できない政治家や公務員は、一刻も早くその職を辞していただきたいと私は思うのです。

     

     

    〜関連記事〜

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