米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?

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    JUGEMテーマ:通商政策

     

     今日は、「米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは?」と題し、論説します。

     

     下記は朝日新聞の記事です。

     

    『朝日新聞 2018/07/11 13:17

    [ワシントン/北京 11日 ロイター] - トランプ米政権は10日、追加で2000億ドル相当の中国製品に10%の関税を適用する方針を明らかにし、新たな対象品目リストを公表した。

     発表を受け、中国株を中心に世界的に株価が下落。中国商務省の李成鋼次官補は11日、米国による追加の関税適用方針について、世界貿易機関(WTO)体制に打撃を与え、グローバル化を損なうものだと警告した。

     米株価指数先物もアジア時間で下落。オフショア人民元の軟調につれてオンショア人民元も下げている。

     リストには、食品やたばこ、石炭、化学品、鉄鋼、アルミニウムのほか、タイヤ、家具、ハンドバッグ、ペットフード、カーペット、自転車、スキー板、トイレットペーパーなど数千項目及ぶ消費財が含まれた。

     ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は「トランプ政権は1年以上にわたり中国に対し、不当な慣行をやめて市場を開放し、真の市場競争に参加するよう忍耐強く求めてきた」とし、「しかし、中国は米国の正当な懸念に対処するどころか、米国製品への報復措置に乗り出した。こうした行動に正当化の余地はない」と述べた。

     米政府は先週、340億ドル相当の中国製品に対し25%の関税を発動し、中国も直ちに同規模の関税措置で対抗した。また、トランプ大統領は最終的に5000億ドル余りに相当する中国製品に関税を課す可能性があると警告していた。

     新たなリストでは、先週発動された25%関税よりも多くの消費財が対象に挙げられており、消費者と小売業者への直接的な影響が大きいとみられる。

     トランプ政権の新たな関税リスト公表を受け、一部の経済団体や有力議員からは強い批判が出ている。

     上院財政委員会のハッチ委員長(共和党)は「無謀な措置に見え、的を絞ったアプローチではない」と述べた。

     また、米商工会議所は「単純に言って、関税は税金だ」とし、追加で2000億ドル相当の製品に税金を課せば、米国の家庭や農家、労働者、雇用主のコスト上昇につながるほか、報復関税を招き、米労働者にとって一段の痛手になると警告した。

     小売業リーダーズ協会(RILA)も「大統領は『中国に最大の打撃をもたらし、米消費者への痛手は最小にする』という約束を破った」と批判した。

     米当局者によると、新たな関税リストは2カ月間のパブリックコメント募集期間を経て最終決定される。

     中国の政府系英字紙チャイナ・デイリーは社説で、中国には、米国と同じ手段を用いて対抗する以外の選択肢はないと主張。「国内企業のコスト負担を最小限に抑え、世界の投資家に中国経済をさらに開放するための適切な措置を講じる一方で、断固として対抗する必要がある」と論じた。

     オックスフォード・エコノミクスのアジア経済部門トップ、Louis Kuijs氏は、中国は米国の今回の措置を強く非難するとみられるが、中国の政策対応は当面限定される可能性が高いと指摘。その理由として、報復手段が限られていること、追加関税導入に向けた米政府の手続きがまだ初期段階にあることを挙げた。』

     

     

     上記は米国が中国への制裁関税の対象に、新たに年間2000億ドル分の中国製品を加える方針を示したニュースですが、中国総務省は、報復措置を公表する意向を示しています。

     

     米国が「関税を高くするぞ!」とやれば、中国も報復する。中国は、そうせざるを得ないでしょう。

     

     グローバリズムの行き着く果てが、こうした報復合戦といえます。もし、グローバリズムの度合いが強くなければ、このような争いは発生しなかったか、激しくぶつかることはなかったと思います。

     

     両国が依存度を高めてしまっているために、米国国内では米国人労働者が不利益を被っているため、中間選挙のためにこうした措置を取らざるを得ません。グローバリゼーションは必然的にこうした事態を招きます。

     

     もう1つ注目すべきことは、リーマンショックから10年が経過しようとしておりまして、次のリーマンショックなるものがいつ来るか?と言われています。

     

     世界的に景気が良く、中国人や米国人の民間の負債が増えている状況で株価が高いという状況は、大恐慌が起きる典型的な構造です。政府の負債が増えならまだしも、民間の負債が増えて株価が高くて景気が良いというのは、負債でレバレッジを効かせて、株を買う、土地を買うという投機的な側面が強い可能性があるからです。

     

     投機とは、ビットコインもそうですが、上がると思うから買うということで、値段が吊り上がっていきます。もちろん、政府支出増によって需要が喚起されて、企業の利益が伸び、一株当たり利益の上昇を伴って株価が上昇しているならば、地に足がついた株価上昇といえるので問題ないでしょう。

     

     とはいえ、外需に依存しあう状況ですと、米中の貿易戦争における関税報復合戦だけでなく、輸出入禁止措置などによって一方的に供給・需要が削減されるということもあるわけで、油断できないのです。

     

     こうした大恐慌が起きる構造にある状況で、次の一押しは何かといえば、物価上昇で消費が縮小して、一気にバブル崩壊につながるというシナリオです。

     関税引き上げは、物価上昇します。原油高騰と合わせ、巨大経済大国の関税引き上げ競争が物価を押し上げて、消費が委縮することで、世界恐慌が起きる一歩前では?とみることもできるのです。

     

     世界恐慌が起きたとき、一番被害の度合いが小さい国とは、どういう国でしょうか?

     

     それは、いかに外需に頼らず、内需で経済成長する国家になっているか否か?にかかっています。国内需要の割合が大きければ大きいほど、世界恐慌による経済のダメージは小さくなります。何しろ、需要も供給も自国内に頼っているというのであれば、景気後退やデフレ脱却をすることが、自国の政策次第でなんとでも可能です。

     

     

     

     というわけで、今日は「米中貿易戦争の報復関税合戦の行き着くところは、新たなリーマンショックの予兆か?」と題し、私見を述べさせていただきました。

     株式投資をやっている方、引き続き要注意です。何しろ、日本国内では国債が尽きて金融緩和終了→超円高→株価大暴落というシナリオもあるからです。

     こうしたシナリオを回避するためには、外需に頼らない内需中心の経済政策が打たれるべきなのですが、安倍政権は内需中心ではなく、インバウンドなどの外需中心の経済政策をやっていますので、安心して株式投資ができるという状況ではないと、私は考えてります。


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