大阪北部地震で浮き彫りになった水道管の老朽化について

0

    JUGEMテーマ:公共事業の経済効果

    JUGEMテーマ:防災

    JUGEMテーマ:安全保障

    JUGEMテーマ:水道

     

     今日は「大阪北部地震で浮き彫りになった水道管の老朽化について」と題して論説します。

     

     水道管が老朽化しているということは、今に始まったことではありません。インフラの老朽化問題といえば、橋が渡れなさそうになって落ちかかっているとか、中央自動車道の笹子トンネルの痛ましいトンネル事故など、橋やトンネルが危ないとされてきました。

     

     実は専門家の間では、水道管の老朽化についても、「地震が発生したら、とんでもないことが起きるだろう!」と明確に知れ渡っていた問題です。

     

     どのくらいひどい状況かといえば、老朽化して耐震性が低いものが非常に多く、大阪で7000舛らいで、これは全国で最悪の数字といわれており、全水道管に占める30%程度に該当するとのことです。

     

     大阪では、かなりの部分が老朽化が進行していたため、耐震性を高めなければならない状況だったのですが、耐震化しているのは数割程度で、まだたくさん残っており、年間で1%〜2%ずつくらいしか耐震性強化の改善がなされていないのが実態です。

     

     なぜ、老朽化した水道管の耐震性強化が進まないのか?といえば、プライマリーバランス黒字化目標を定める財務省が原因です。国債増刷=悪、政府支出拡大=悪、というわけで支出削減を是と考え、国家財政に最も権限を持つ財務省がお金を出さないからというのが原因です。

     

     人口が密集して水道管が張り巡らされている都市部では、影響を受ける人が多いにもかかわらず、プライマリーバランス黒字化目標があるために財政支出を増やすことをしないのです。

     

     今回の大阪北部地震で、改めてこの課題が浮き彫りになっているといえるでしょう。地方自治体の水道事業は、財政難が理由で耐震性に備えた水道管に置き換える更新工事が進んでいないという課題です。

     

     気象庁は、大阪北部地震が南海トラフ地震への影響について、現時点では考えにくいとしていますが、近い将来発生すると予想される南海トラフ地震、首都直下型地震についてはどうか?といえば、気象庁が主張したいのは、今回の地震がきっかけになって南海トラフ地震が発生することはないということです。

     

     南海トラフ地震は、前兆の地震が起きるといわれています。即ち、南海トラフ地震という非常に大きな地震が発生する場合は、その前兆として内陸部の地震がたくさん発生し、そのうちの一つが大阪北部地震といえる可能性は高いかもしれません。

     

     また科学的には、どの断層がずれたのか?ということも重要で、大阪府では上町断層、生駒断層、有馬−高槻断層の3つのうちのどれか?と言われていますが、ずれていない残りの2つにおいて、確実にその断層を起点とする地震が起きる確率が着実に上昇したといえるでしょう。

     

     特に上町断層は、大阪都心部の中心の真下にある断層であるため、上町断層を起点とした地震が発生した場合は、とんでもない被害が発生すると予想され、被害の悲惨さは今回の大阪北部地震の比ではないでしょう。

     

     そういう意味で気象庁が南海トラフ地震を誘発するわけではないとしても、油断はできず、南海トラフ地震以外の地震が起きる可能性もあるということを感じ取らなければなりません。

     

     では、安全保障の観点から、私たちはどうすればいいのでしょうか?

     

     例えば、南海トラフ地震であれば、津波対策が必要です。試算によれば大津波で1200兆円の国民所得が失われるとされています。これに対応するためには、防波堤・防潮堤を作る必要があります。

     

     インフラといった公共的なものについて耐震性の強化を図り、命の道といわれる高速道路、被災地における高速道路整備を速やかに行う。これらを粛々と速やかに行えば、1200兆円のうち30%は防げるといわれています。さらに民間企業の防災対策を合わせれば、被害想定額の半分くらいにまで、被害を抑えることができるのではないか?といわれているのです。

     

     

     というわけで、今日は大阪北部地震をきっかけに浮き彫りになった水道管の老朽化問題について取り上げました。安全保障をおろそかにして政府がお金を貯めこむということは、本当に愚かしいこと。江戸時代で享保の改革では、徳川吉宗が緊縮する一方、第7代尾張藩主の徳川宗治は、積極的に財政出動し、結果的に尾張藩の経済は活性化したという歴史があります。

     マクロ経済的にいえば、「需要>供給」というインフレギャップが生じている状態であれば、緊縮財政、政府支出削減は1つの選択肢です。財務省職員がインフレギャップが生じていようとデフレギャップが生じていようと関係なく、家計簿の発想でお金を貯めこむことが正しい、支出を増やすのは悪という発想であるため、いつまで経っても景気が良くならず、安全保障のための支出も増やせず、結果的に災害が発生しても国民を守れないという状況になっているのです。

     事実、大阪北部地震に限らず、九州・西日本での豪雨災害でも、多くの人々が命を落としています。これらはすべて、緊縮財政で「政府の負債が1000兆円超えるから財政破綻する!」とか、「公共事業は無駄だ!」などと主張してきた有識者らの責任であると、私は思うのです。


    コメント
    コメントする








       

    calendar

    S M T W T F S
          1
    2345678
    9101112131415
    16171819202122
    23242526272829
    30      
    << September 2018 >>

    スポンサーリンク

    ブログ村

    ブログランキング・にほんブログ村へ
    にほんブログ村

    recent comment

    • 生乳流通改革という欺瞞と、イギリスのミルク・マーケティング・ボード
      富山の大学生 (06/05)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      師子乃 (10/02)
    • オランダ人の物理学者、ヘイケ・カメルリング・オネス
      mikky (12/01)

    profile

    search this site.

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM