デフレギャップが埋まらないと税収は減るという事実を知らない財務官僚!

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     今日は「デフレギャップが埋まらないと税収は減るという事実を知らない財務官僚!」と題し、名目GDPと税収の関係について述べます。

     

     GDPには名目GDPと実質GDPの2種類があります。名目GDPとは金額で見たGDPです。また、単なる物価上昇分を控除して、実質的に豊かになったか?を示すことができるのが実質GDPです。

     

     例えば、給料が2倍になっても、物価が2倍になってしまっていては、物を買う個数、サービスを買う回数は増えません。この場合、豊かになっているとは言えないでしょう。単に物価の目方が変わっただけであるため、実質的に数を多く買ったわけではないために豊かさを実感できません。

     

     とはいえ、仮に給料が2倍になって物価が2倍になった場合は、税収は2倍以上増えます。なぜならば、税金は所得の金額額面によって左右されるからです。

     

     そのため、名目GDPは税収と相関関係があります。一方で実質GDPは雇用に影響します。物の個数が実質的に売れる、サービスの回数が実質的に増えるという状況の場合、忙しくなります。そのため、人を解雇しにくくなり、むしろ人を採用しようとするでしょう。

     

     こうしてみますと、名目GDPは所得と税収に関係し、実質GDPは雇用の影響に直結するといえるでしょう。

     

     医療介護費が増えるという場合、お年寄りの数が増えて実質的な需要が増加する反面、薬価基準引き下げ、医療報酬・介護報酬引き下げをすれば、名目GDPは減少していきます。名目GDPが減少しても、お年寄りの数は増えるでしょうから、忙しくなって賃金が伸び悩むということになってしまいます。

     

     逆に医療報酬・介護報酬を引き上げれば、賃金UPの原資になることから、忙しくても医療介護従事者の賃金が上がります。さらに医療法人、介護福祉法人が設備投資をすれば、生産性が高まり、ラクラクな職場環境となって、しかも一人当たりの生産性向上により賃金UPするという状況が生まれます。

     

     インフレギャップ幅が拡大する状態であれば、もっと稼げるということで、忙しさは変わらないかもしれません。とはいえ、それに見合った以上の賃金を得ることができる可能性があるわけです。

     

     賃金が増えれば、当然税収は増えます。私たちは所得から税金を払うからです。

     

     ところが財務官僚は、こうしたことを理解していないのでは?という疑義を私は持っております。即ち、「誰かの支出=誰かの所得になる」ということを財務官僚は理解していないのでは?と思うのです。誰かの支出とは、何も個人である必要がありません。「富裕層にお金を使ってもらわなければ・・・・」という発想自体、GDP3面等価の原則を理解していない人の発想です。

     

     支出は個人でなくても、企業でも政府でもいいのです。企業は個人と同様、通貨発行ができませんが、政府は通貨発行ができます。政府は基本的には経世済民を達成するためであれば、政府の負債をどれだけ増やしたとしても、何ら問題がないのです。

     

     もちろん、政府の負債がドル建てなどの外貨だった場合は、外貨で返さなければならないため、将来世代にツケを残す形になりますが、円建で通貨発行する場合は、何ら問題がありません。

     

     ところがこうしたことを理解していないために、年金・医療・介護の費用が増えるから、その分、他を削減するか、増税しなければ!と財務官僚は考えます。

     

     こうして法律で制定されたのが、財政構造改革基本法という1997年に橋本政権のときに成立した法律です。そのあと、竹中平蔵氏がプライマリーバランス黒字化目標というものを持ち込み、閣議決定されてしまいました。

     

     その結果、医療費は抑制しようとするし、何か増やすのであれば他を削減するという家計簿の発想を国家の財政運営に持ち込むことになってしまいました。

     

     小泉純一郎政権のときは、公共事業を毎年7000億規模で削減してきました。

     

     日本は災害大国です。地震だけではなく、国土の2分の1が豪雪地帯という大雪の被害に加え、台風や水害や土砂崩れなど、あらゆる災害のオンパレード国です。

     

     もし、1996年度分くらいの公共投資を維持し続けていれば、日本のGDPは今頃1500兆円程度にはなっていたことでしょう。平均年収は1500万程度にはなっていたことでしょう。

     

     誰もが普通に家を購入し、高い生産性で仕事をして高い賃金をもらうということが普通にできていたことでしょう。

     

     結果的に軍事費にもお金をたくさん使うことができて、仮想敵国中国に対する防衛費も確保できて、尖閣諸島にちょっかいを出されずに済んだかもしれません。

     

     ところが実際は、1997年に財政構造改革基本法が制定されて以来、1998年に消費増税3%→5%をはじめ、防衛費、教育費など、すべて削減してきました。科学技術予算は減少とまでいかなくても、増やしていません。結果、世界の被引用度の高い論文数のシェアで、日本は減少の一途を辿ってきました。

     

     

     下記は少し古い新聞記事ですが、日本経済新聞の記事をご紹介します。

    『2017/06/02 09:05 被引用多い論文数、国別10位に後退 科技白書で指摘

    政府は2日、2017年版の科学技術白書を閣議決定した。研究価値が高いとされる被引用件数の多い論文の国別順位で日本は10位まで下がり、基礎研究力の低下が著しいと指摘。若手研究者の雇用安定や企業の資金を大学などに呼び込む施策などを進め、研究力向上につなげる必要があると訴えた。

     研究の各分野で被引用件数が上位10%に入る論文数から、各国のシェアを分析した文部科学省傘下の科学技術・学術政策研究所のデータを引用した。

     12〜14年の平均でみると日本のシェアは5%。トップは米国の39.5%で中国、英国、ドイツ、フランスが続いた。日本はカナダ、イタリア、オーストラリア、スペインより下の10位だった。

     日本は02〜04年にシェア7.2%で米英独に次ぐ4位だった。その後、順位を徐々に下げ、調査可能な1980年以降で初めて2桁台に落ち込んだ。

     白書では研究力が低下した原因として、雇用が不安定な若手研究者の増加や海外の研究者との連携が少ない点などを挙げた。政府の研究開発投資が伸び悩む中で、企業など外部の経営資源を活用して成果を生む「オープンイノベーション」などを大学や公的研究機関も推進する必要があると強調した。』

     

     

     上記の記事の通り、引用論文数で世界シェアが低下し、順位で上位から10位と二ケタ台にまで落ち込んだとしています。科学技術予算を増やさない緊縮財政の発想が悪いのはもちろんですが、規制緩和で非正規雇用の若手研究者が増加したということも凋落の一因です。何しろ、非正規社員なんてのは限られた業種でしかなかったのですが、今は普通に非正規雇用の若者が大勢います。科学・化学においても、非正規雇用の研究者が増大しているのです。

     

     京都大学の山中教授のSTAP細胞の研究チームも、多くが非正規雇用で、そうした非正規雇用の職員が、研究成果を短期で出さなければならないとするプレッシャーから、不正してしまうという問題も発生しました。

     

     もちろん許される行為ではないとはいえ、短期的に研究成果を求めるという仕組み自体に問題があるというのが、真の問題ではないでしょうか?

     

     こうして発展途上国化するだけではなく、非正規雇用で賃金が抑制されれば、当然税収も減ります。名目GDPは給与額面に近いため、税収は減るのです。その結果、赤字国債を発行せざるを得ません。

     

     「赤字国債を発行すると借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが生じます。

     

     デフレギャップが生じると、所得が伸び悩み、非正規雇用が増え、消費が伸び悩み、名目GDPが伸び悩みます。すると税収が減少するため、赤字国債を発行せざるを得なくなります。

     

     すると「赤字国債をまた発行したから借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが生じます。

     

     デフレギャップが生じると、所得が伸び悩み、非正規雇用が増え、消費が伸び悩み、名目GDPが伸び悩みます。すると税収が減少するため、赤字国債を発行せざるを得なくなります。

     

     すると「赤字国債をまたまた発行したから借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが生じます。

     

     デフレギャップが生じると、所得が伸び悩み、非正規雇用が増え、消費が伸び悩み、名目GDPが伸び悩みます。すると税収が減少するため、赤字国債を発行せざるを得なくなります。

     

     すると「赤字国債をまたまたまた発行したから借金が増えて大変だぁー!将来世代にツケを残すぅー!緊縮財政だぁー!」となって公共事業を削減すれば、需要削減となってデフレギャップが・・・・・・・

     

     こうして負のスパイラルが止められないわけです。

     

     

     財務官僚がプライマリーバランス黒字化が正しいと思い込んでいる以上、日本はデフレ脱却できないでしょう。

     プライマリーバランス黒字化目標を破棄しない限り、日本は発展途上国と化していくことも止められないでしょう。

     

     プライマリーバランス黒字化目標というのが、いつから出てきたのか?それは小泉政権のときに竹中平蔵氏が持ち込み、閣議決定されてしまったのです。その時以来、我が国の財政は常にプライマリーバランス黒字化目標に縛られ、足枷となってしまったのです。

     

     プライマリーバランス黒字化目標が是とする発想の言論人には、名目GDPと税収が相関関係があるという真実を知らないでしょう。だから家計簿と同じように、何かを増やせば何かを削る。結果、GDPが成長せず、経済成長できず、税収が伸び悩むということも知らないわけです。

     

     

     というわけで、今日は財務省職員が、名目GDPと税収に相関関係があることを知らないのでは?と推察し、論説しました。1997年に制定された橋本内閣における構造改革基本法が施行されたから、日本のデフレが始まりました。1995年村山内閣のとき、武村正義元大蔵大臣が「財政破綻」を宣言しているのですが、この宣言も意味不明です。その後、1997年に構造改革基本法が制定され、基礎的財政収支の赤字は毎年3%未満にすること、社会保障費はできる限り抑制すること、公共投資は前年比で93%以下とすること、科学技術予算は1997年度予算の105%を上回ってはいけないなどなど。

     このようなことをやっていくうちに、他国は経済成長し、日本だけ立ち遅れるどころか発展途上国化していきます。特に中国が経済成長すれば、たいへん厄介なことに領土侵犯やら軍事攻撃ですらあり得るわけです。

     まだ見ぬ私たちの子供・孫の世代にツケを残すというのは、このような日本を引き継いでしまうことこそがツケを残すということにならないでしょうか?その崖っぷちにいるのが今の日本であり、凋落がさらに進むか否か?は、今年6月の財政骨太方針でプライマリーバランス黒字化目標が破棄されること、この1点に尽きるのです。


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