「日本人が中国人を安い賃金で雇う」ではなく「中国人が日本人を安い賃金で雇う」時代へ!

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     今日は、”「日本人が中国人を安い賃金で雇う」ではなく「中国人が日本人を安い賃金で雇う」時代へ!”と題して論説します。

     

     日本企業を代表するソニーやパナソニックの大卒初任給は、ここ20年間ずっと横ばいで、今も21万円台にとどまります。ところが衝撃的なことに、昨年の夏、中国大手通信機器メーカーのファーウェイ日本支社が大卒求人で「初任給40万円」と発表したのです。

     

     下記は昨年2017年に掲載された日本経済新聞社の記事です。

    『日本経済新聞 2017/09/07 華為の日本法人「新卒40万円」、理系離れを救うか

    中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の日本法人が40万円の初任給で新卒者を募集していたニュースが中国で報道された。日本人は日本企業の倍の初任給に驚かされるが、中国では逆に「日本企業の給料は低いね」といぶかる見方も出ている。日本では文系、理系にかかわらず初任給はほぼ同じだが、中国では技術者の高給が当たり前だからだ。中国流の理系学生の高給採用が根づけば理科離れがいわれる日本も変わるのだろうか… 編集委員 村山宏』

     

     ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、中国の深センで設立された民間企業で、世界170か国以上に進出し、授業員数は18万人以上に上ります。このファーウェイの日本支社の求人広告を見てみましょうということで、下記はリクナビ2018というサイトで掲載されている内容を抜粋です。

     

    (出典:リクナビ2018から抜粋)

     

     

     リクナビ2018に掲載されているのは、「給与・福利厚生(待遇)」は下の方にあるのですが、敢えて上に掲載しました。

     その「給与・福利厚生(待遇)」を見ていただけますと、お分かりの通り、大卒で40.1万円、大学院卒で43.0万円となっています。「初任給は20万円」が長年の常識になってしまった日本人にとっては、衝撃的ではないでしょうか?

     

     それ以上にショッキングなことをお伝えしますと、ファーウェイの中国本社は新卒の学生に83万円の初任給を支払っています。年収換算すると年収1000万円です。日本で大卒に募集している初任給の約2倍を払っているのです。もちろん、求められている技量の程度は同じ。中国本社と日本支社という違いとはいえ、技術者の生産性は日本は中国に比べて半分程度しかないというのでしょうか?単位労働コストが同じだとすれば、これは日本人が安く雇用されているという大変バカにされている話です。

     

     ソニーやパナソニックといった超有名で技術力がある企業の大卒の初任給が今も21万円台に留まる一方で、ファーウェイの中国本社では4倍の給料が支払われています。日本人が中国人に安い賃金で働かされる時代は、もうすぐそこまで来ているといえます。

     

     この状況を放置するとどうなるか?デフレに苦しむ日本において、賃金が伸び悩む若者は、ファーウェイをはじめとする中国系企業への就業が増えていく可能性があります。初任給で比べれば、何しろ日本の大企業の2倍であり、魅力的に映るでしょう。生きていくのに背に腹を変えられないということで、中国系企業を就職に選ぶ日本人学生を非難することは難しい。

     とはいえ、中国本社は、さらにその2倍の80万です。これは、中国人に日本人が安い賃金で働かされるということを意味することが、誰でも理解できるのではないでしょうか?

     

     では、この状況を打破するためにはどうするか?安倍総理が大企業に対して「初任給を上げてください!」と経団連企業にお願いすることでしょうか?安倍総理は、しきりにベースアップやら賃上げを大企業に要請していますが、政府自らが緊縮財政をしておいて、企業に賃上げを依頼するというのは、根本マクロ経済が理解できていないことの証左です。デフレを脱却して国民を豊かにし、国力強化のため、供給力を維持・保持させるために、政府が需要を作ることです。

     

     長期間デフレに苦しめられた日本において、需要の先行きの見通しが不明な状況で、ベースアップなどの賃上げをする経営者は少ないのは当たり前のこと。また外国人労働者を簡単に受け入れられる土壌も問題で、企業が競争の中でコストを下げて、価格面で優位に立とうとして、外国人労働者を雇ってしまえば、日本人の賃金は抑制せざるを得ません。だから外国人労働者の雇い入れを阻止して、デフレ脱却のために政府支出増が必要なわけです。

     

     政府支出増となれば、一人当たり生産性向上のための投資も行われます。結果、GDP3面等価の原則で、生産=支出=分配となり、労働分配率の問題を考えなければ、賃金は上昇せざるを得ないのです。生産性向上すれば、労働単位コストを下げることもでき、海外企業とのし烈な競争においても、おつりがくるくらい勝てます。

     

     一方で日本の企業が生産性向上のための投資(=支出)をしたくても、物・サービスが安く買われてしまうデフレ環境では、投資したくてもできず、投資は抑制されます。投資もまたGDPにカウントされますので、投資抑制は経済成長を抑制することに他なりません。

     

     ファーウェイ日本支社が40万で新卒者を募る一方、中国本社は80万。日本の大企業は20万。なぜこんなことになったか?原因は20年間デフレを放置してきたから以外に理由はありません。デフレ・インフレは貨幣現象ではなく需要の過不足現象であり、デフレは需要の不足です。

     

     なぜ需要が不足したか?は、1997年の橋本政権の構造改革基本法が制定されて以来、公共事業削減、無駄削減、消費増税3%→5%と5%→8%、ずっと需要削減政策のインフレ対策をやってきたことです。需要を削減すれば、供給>需要となります。

     例えば、医療・介護費の増大というのは、本来は需要増大ですが、医療・介護費でさえも報酬削減や自己負担率UPなど、需要を削ってきました。医療・介護費が伸びることは需要拡大で何ら問題がないのに、家計簿・企業経営の発想で財政を考えるプライマリーバランス黒字化目標を導入してしまったことで、さらに緊縮財政に拍車がかかってしまったのです。

     

     こんなことを20年間もやっているのは日本だけです。ケチケチのドイツでさえ公共事業は増やしています。中国は公共事業は1997年代と比べて8倍にも増やしています。これでは、いつの日か来るであろう日本人が中国人に安く雇われる日がくるのは必然であるといえます。

     

    <1996年と2015年比で主な国の公共投資額>

    日本:約▲56% 45兆円→20兆円と44%程度にまで削減

    米国:約△200%で約3倍

    イギリス:約△200%で約3倍

    中国:約△700%で約8倍

    ドイツ:約△30%

     

     

     というわけで、”「日本人が中国人を安い賃金で雇う」ではなく「中国人が日本人を安い賃金で雇う」時代へ!”と題し、長期間デフレ放置した結果、日本人が中国人に安い賃金で働かされようとしている現実が、すぐ目の前に来ているということをお伝えしました。

     存在しない財政問題、デフレインフレが貨幣現象であるとの誤った論説、公共事業は無駄だというウソ・デタラメの論説、日本は経済成長しないから海外の需要を取り込まなければならない・インバウンドで稼がなければならないという論説、こうしたウソ・デタラメの論説が蔓延して、日本が本当にヤバイ状況になっていっているということを、ぜひとも皆さんに知っていただきたいと思います。


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