大相撲初場所で優勝した栃ノ心の母国、ジョージアという国について

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     今日は大相撲初場所で、14勝1敗で見事優勝を納めた栃ノ心の母国、ジョージアという国について論説します。

     

     皆さんは、ジョージアという国が、旧ソビエト連邦共和国から独立した国であることをご存知でしたでしょうか?昔のグルジア共和国なのですが、2014年10月25日に、グルジアのマルグベラシビリ大統領と首相官邸で会談し、安倍首相が共同記者発表で「大統領から国名変更の要望をいただき、日本政府としてその方向で検討していくこととした」と述べ、「グルジア」から「ジョージア」への国名表記の変更に応じたのです。以降、グルジア共和国でなく、ジョージアと表記するようになりました。

     

     なぜ私がジョージアという国を取り上げたか?それは、ジョージアは、世界で最も人口減少のペースが早い国であるにもかかわらず、経済成長している国だからです。

     

     よく評論家や識者と呼ばれるエコノミスト、アナリストらの中に「日本は人口が減少するから経済成長ができない」と論説する人がいます。こうした論説は、読者の皆様の中にも正しいと思われる方が居られるかと思います。その方に敢えて問いたいですが、ではジョージアは、なぜ経済成長できたのでしょうか?

     

     下表は2000年〜2015年にかけて、人口減少国をペースが早い順に左から右へ並べたものです。

    (出典:IMF)

     

     上記で人口減少率の高い国の上位3か国と、先進国代表のドイツ、日本の全5か国についてみてみましょう。

     

     人口減少ハイペース順にみますと、

     ジョージア:人口減少率16.6% 平均経済成長率5.7%

     ラトビア :人口減少率14.9% 平均経済成長率4.3%

     リトアニア:人口減少率14.3% 平均経済成長率4.3%

     ドイツ  :人口減少率0.7% 平均経済成長率1.3%

     日本   :人口減少率0.1% 平均経済成長率0.8%

     

     どうでしょうか?人口減少率が最も速いスピードのジョージアですが、15年間の平均経済成長率は5.7%です。すると「それは発展途上国だから伸びしろが多いからでしょ?」という反論があるかもしれません。この人たち「知ったかさん」です。

     

     日本の高度経済成長期のとき、経済成長率は10%前後で推移していました。同じころ、日本以外の先進国は5%前後の経済成長でした。ところが、西ドイツの経済成長率は当初10%前後で、日本と同じくらいの経済成長だったのです。

     

     当時の高度経済成長期のことを、ドイツでは「経済の奇跡」、フランスでは「栄光の30年間」と呼んでいます。それでも日本の経済成長の半分の数値で、2000年〜2015年のジョージアの平均経済成長率とほぼ同じ水準の経済成長率でした。

     

     特に西ドイツは「経済の奇跡」の序盤は、経済成長率10%に近かったのですが、その後は低下して他の欧州諸国並みの5%前後にまで低下したのです。

     

     この日本と西ドイツ、他の欧州諸国との違いは、どこにあったのでしょうか?日本は戦後、何しろ本土空爆で焼け野原の状態でした。だから発展途上国と同じで伸びしろが大きかったと思われる方もいるでしょう。ところが、欧州もイギリス以外は日本並みに焼け野原状態でした。

     日本の場合は、東京大空襲や原爆投下で都市や工場を破壊されましたが、欧州は地上戦の戦場だったのです。

     

     同じように焼け野原から奇跡の経済成長をする日本と欧州諸国ですが、10%前後の高い経済成長が維持できた日本と、日本の経済成長率の半分程度しか経済成長できなかった欧州諸国には、どのような違いがあったのでしょうか?

     

     答えは簡単で、移民を受入れたか?受け入れなかったか?です。経済成長は「需要>供給」のインフレギャップ時かつ「需要−供給」の値が大きい時、即ち需要が十分にあるとき、生産性向上のための投資をして、インフレギャップを埋めた時に経済成長します。

     移民を受入れるなどの外国人労働者の投入は生産性向上ではありません。しかも、外国人労働者の投入は、ほとんどのケースで生産性向上の投資なんて成功するか不明だから面倒だけど、外国人労働者だったら安く雇えてすぐに供給力を増強できると考えて雇用するため、国民の賃金の伸びが抑制されるのです。

     

     国民の賃金の伸びが抑制されますと実質賃金の伸びも抑制し、需要が十分に膨らまないため、生産性向上が必要となる「需要ー供給」の値が大きくなりません。即ちインフレギャップの圧力が弱まります。

     

     要は移民受入は、経済成長を抑制するのです。高度経済成長期の日本は、米ソ冷戦の真っ最中で、地政学的にも周りが海に囲まれ、移民が入ってこない状態でした。それが幸いして、経営者は人を大事にせざるを得ない状況となり、雇用が安定化しました。結果的に1960年以降の高度経済成長期の完全失業率は1.5%に達したことがほとんどない状態だったのです。

     

     日本国民は生産者として企業で働き、自らの中に技術・技能・スキル・ノウハウを蓄積し、人材に育っていきました。企業は人材育成だけでなく、設備投資も積極的に行います。

     設備投資自体が消費ですので、当然消費が増えます。生産性向上した結果、一人当たりの賃金も増えます。それがまた消費拡大に繋がります。こうして高度経済成長期が長期間にわたって継続しました。

     

     話を戻して、2000年以降の日本とジョージアとの差は何か?バブル崩壊を経験していないからといえます。バブル崩壊をすると、バブル崩壊前に資産を借金で購入した人々が、一斉に借金返済し始めます。借金していない人々も将来不安で貯金を増やし始めます。借金返済と貯金増加は、消費でも投資でもないため、GDPカウントされません。即ち経済成長を抑制するのです。

     

     ジョージアもバブル崩壊すれば、借金返済と貯金増加という環境になるでしょう。その状態でジョージア政府が緊縮財政を始めたら、「はい!”デフレ国家”の出来上がり!」です。

     

     

     というわけで、今日は大相撲初場所で優勝した栃ノ心力士の出身国ジョージアという国を紹介させていただきました。2000年〜2015年の間で最も人口減少率が早いペースの国ですが、経済成長は高度経済成長期の欧州諸国と同じ5%水準を達成してきました。人口の減少と経済成長は相関関係はありません。人口が減少しても、政府や企業が投資・消費をすれば普通に経済成長します。

     日本は成熟国だからジョージアとは異なるという意見もデタラメです。何しろ日本は災害大国であるため、災害から国民の生命・財産を守るという需要は無尽蔵にあります。地震だけでなく、火山の噴火もあります。大雪豪雪もあれば、津波や大洪水も発生する。そんな災害のオンパレード国家だからこそ、需要は無尽蔵です。北朝鮮や中国に対抗するための防衛需要もあります。人口の増減が経済成長と相関関係にあると間違った認識でいると、政策を見誤るのです。

     

    〜関連記事〜

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