仮想通貨の暴落で理解できる「バブルの崩壊→デフレ化」へのプロセスとGDP

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     今日は、仮想通貨暴落について取り上げ、バブル崩壊→デフレ化のプロセスに触れ、デフレ・インフレという物価現象やGDPとの関係について論説したいと思います。

     

     私は、仕組みのわからない投資対象には投資しません。ところが、法貨でない仮想通貨が基軸通貨を駆逐するというような論説が蔓延り、私の周りでも直接ではありませんが、私の会社の同僚の友人がビットコインで数百万儲かったという話も間接的に接しておりました。

     

     そのビットコインも12月に、1BTCが200万超を超える値段を付けて以来、価格が下がり、100万水準まで値下がりました。今年に入り、韓国などで規制強化のニュース、中国ではビットコインを採掘するマイニング業者への規制など、仮想通貨市場においてネガティブなニュースとして報道され、ビットコインも値下がりしました。

     

     そして1/26のNHKニュースです。

    『NHK 1月26日 23時46分 仮想通貨取引所コインチェック 不正アクセスで580億円相当流出

     インターネット上の仮想通貨を取り扱う国内の大手取引所「コインチェック」は、26日未明に外部からの不正なアクセスによって580億円相当の仮想通貨が流出したことを明らかにしました。流出したのは顧客が預けていた資産で、会社は金融庁や警視庁に報告するとともに補償などを検討するとしています。

     

     因みに、ビットコインの売買は、「資産の購入」に該当します。そのため、1ビットコインを10万円で購入した人が、20倍の200万円で売れたとしても、GDPは増えません。厳密には取引所の手数料は所得になります。

     これは株式購入も同じです。例えば、トヨタ自動車の株を5000円で100株買った人が、8000円で100株売却して、30万円儲かったとしても、GDPは増えないのです。

     GDPは、物・サービスがお金を対価として交換されたときに初めてカウントされます。株式購入でいえば、証券会社の手数料が、証券仲介サービスとして所得になります。とはいえ、5000円の100株買い対しての手数料は、最も手数料が高い野村證券で6,500円。8000円の100株売りに対する手数料は、同じ野村證券で10,400円です。

     これが、ネット証券の楽天証券などを使いますと、買い・売り手数料は往復で1000円ちょっとです。

     

     2017年1月に10万円前後で売買されていたビットコインが、なぜ1年足らずの2017年12月に200万円まで急激に上昇したか?「もっと価格が上昇するはず!」と思い込んだ人々が、預金を取り崩したり、信用取引(借り入れたお金で取引をすること)を使って、「資産」の値上がり益を目的に買い込んだからです。

     先述した通り、仮想通貨の実需は、海外送金以外には、保有する実需はないでしょう。それ以外に買う目的があるとすれば、キャピタルゲイン狙い以外ありません。

     

     ビットコインを信用取引で買って大きく値下がりした人は、既に追証が発生している人もいるでしょう。その追証を払って損失確定できればまだいいです。信用取引ではなく借入で調達して買った場合は、信用取引と異なるため、追証などの強制決済とならず、売れないでそのまま保有し続けるという人もいるかもしれません。この場合、何が起きるか?家計をバランスシートになぞらえた場合、ビットコインという資産の現在価値が暴落しているにもかかわらず、反対側でビットコインを買うために借り入れた負債は減らないのです。

     

     借り入れたお金で、値上がり目的に資産を購入した後、何らかの原因でバブルが崩壊すると、購入した資産が値下がりする。この場合、借入した人々は「借金返済」をし始めるため、消費を減らします。

     

     このときの借金の返済は、GDPにカウントされません。また消費を減らすとなれば、GDP3面等価の原則により、消費=生産=所得なので、借金の返済という行為は、GDPの伸びを抑制する要因となるのです。

     

     「借金の返済」と「支出の削減」の組み合わせ、これはGDPのカウントに貢献しない、即ち経済成長に全く貢献しないのです。家計や企業が、借入を返済して経費削減をする中で、政府までもが緊縮財政をするということになりますと、GDPは増えるどころか、減るしかないのです。

     

     「あれ?杉っ子さんはGDPが減るというけど、GDPは500兆円で横ばいになっているのでは?減っていないのでは?」と思われる方がいると思います。そう、確かにGDPは500兆円で横ばいです。

     

     輸出関連企業が頑張っているから?というのも違います。日本は、韓国やドイツやスイスと異なり、米国と同様の国内需要国です。輸出でGDPが伸びるといっても、せいぜい1%〜2%程度です。もともと純輸出で見た場合で15%前後しかありません。圧倒的に多いのは国内の消費です。

     

     国内の消費には、政府消費最終支出というのがあり、いわゆる医療費・介護費の財政補てんなども含まれます。日本は少子高齢化社会で、高齢化の進行によって医療費・介護費が増大しており、その消費が日本の経済を支えているのです。

     

     ところが、この伸び率を抑制しようとしています。伸び率を抑制させるということは、支出を抑えるということですが、GDP3面等価の原則で、「支出(=消費)」=「生産」=「分配(=所得)」となり、GDPの伸びを抑制・削減するということになるのです。

     

     今回のビットコインの暴落で、バランスシートの毀損(資産が減少・滅失しても負債は減少しない)→借金返済の激増→消費の減少(=需要の縮小)というデフレに至るプロセスが理解できるのでは?と考えます。

     

     また、デフレやインフレという物価変動現象が、「貨幣現象」だといっているアナリスト・エコノミスト・経済学者がいかに無知か?日銀の岩田規久男総裁でさえ、デフレは貨幣現象といっていました。具体的には物価目標2%を日銀が強くコミットメントすることで、フィッシャー方程式「実質金利=名目金利ー期待インフレ率」で、実質金利が下がり、投資と消費が増えると、学者の立場で主張していたのです。

     

     

     というわけで、今日は巷で騒がれている仮想通貨について取り上げ、GDPとの関係やデフレ化のプロセスについてご説明いたしました。デフレとは総需要(個人消費+設備投資+政府支出+純輸出)の不足という経済現象であることを理解すれば、おのずといま日本に必要なのは政府支出増であることが理解できると思うのです。

     純輸出を増やすという考え方もありますが、この場合は外需依存となります。外需は他国が法律や規制で一気に需要がなくなることがあり得るため、好ましくありません。具体的には関税の引上げだったり、中国が中国共産党の一声で、台湾や韓国への旅行を規制するなど、海外需要に頼るということはそういうことです。

     自国の需要は自国で法整備や予算化すれば需要を作れます。とはいえ、バブル崩壊→デフレ化というプロセスを経た場合、個人が消費を増やす、企業が設備投資を増やすということは、難しい。それは1997年以降の橋本政権の緊縮財政以降の失われた20年が何よりも物語っています。

     家計分野はローンを繰り上げ返済しながら買い物も節約して貯蓄に励み、企業は銀行借入を返済して内部留保の蓄積に励む。こうした行為は、誰の所得にもならず、GDPが増えません。結果、GDPが増えない以上、税収も増えません。デフレ環境において、GDPを増やす、経済成長させる、税収を増やす、そのために日本に必要なのは政府支出増、これ以外に方法は存在しないのです。

     

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