2017年は穀物生産が過去最高のロシア、輸出拡大を狙うもインフラ整備が足かせに!

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     今日は、日本経済新聞の記事の見出しをそのまま表題にしました。「2017年は穀物生産が過去最高のロシア、輸出拡大を狙うもインフラ整備が足枷に!」と題し、インフラがどれだけ重要であるかを、ロシアの事例で改めて論じたいと思います。

     

     下記は2016/12/26に報道されたロシアの穀物生産が過去最高になったとする日本経済新聞の記事です。

    『2017/12/26 22:30 ロシア穀物生産、過去最高 輸出拡大狙うも、インフラ整備が足かせに

    【モスクワ=小川知世】ロシアの2017年の穀物生産が1億3000万トンに達し、過去最高を記録した。小麦などの収穫増を受けてプーチン政権は輸出拡大を急ぐが、港湾や内陸輸送網の整備が追いつかずに足かせとなっている。輸出できない余剰穀物が国内で積み上がり、18年以降は生産量も減少に転じる見通し。世界の穀物市場で存在感が増すなか、穀物輸出の拡大がロシア経済の浮沈の鍵を握る。

    「歴史的収穫量だった。輝かしい実績だ」。プーチン大統領は12月中旬の年次記者会見で、農業分野の成長をこう自賛した。ロシア連邦統計局によると、同国の17年の穀物生産は16年比11%増の1億3410万トン(速報値)に達し、過去最高だった1978年の1億2700万トンを上回った。好天が続いたことや、生産技術の向上が寄与したとみられる。

     国連食糧農業機関(FAO)によると、16年の穀物生産でロシアは中国、米国、インドに次ぐ世界4位。世界の穀物市場で存在感を増す。今穀物年度(17年7月〜18年6月)の輸出量は前年同期比3割増の4500万トンを見込む。国内の余剰穀物を輸出に向け始めた00年代初期に比べて数十倍に拡大。輸出先もアフリカやアジアなど100カ国超と急速に広がっている。

     政府は輸出拡大に向けたインフラ整備を急いでいる。既存の港に穀物輸送用エレベーターを設置するなど輸出能力の増強を支援。輸出促進のため、10月には一部地域向けに国内港湾から輸出する穀物の鉄道輸送料金を1割引き下げた。極東や中国との国境地域では、国営企業などが穀物用ターミナルを建設中だ。

     ただ、こうした取り組みは生産拡大に追いついていない。建設中のターミナルの本格稼働は20年以降になる見通し。農業調査会社「ソブエコン」のアンドレイ・シゾフ氏は「輸出能力はほぼ限界。インフラ面の制約がなければ、年6000万〜7000万トン規模の輸出が可能だった」とみる。

     輸出面の制約は国内市場にも悪影響を及ぼしている。「輸出に回せない余剰穀物が増え、国内価格はさらに下落している」(ロシア穀物連盟)。収益悪化により、一部地域で採算が取れない生産者も出ている。減産に動く生産者も多く、農業省によると、18年の穀物生産量は1億1000万トンと3年ぶりに減少に転じる見込みだ。(後略)』

     

     

     ロシアの穀物生産について、2017年は天候に恵まれ、1億3000万トンに達して過去最高だったとするニュースです。1億3000万トンというのは、日本のコメの生産の15倍くらいに相当します。生産量でみれば、確かにすごいことですが、日本の国土面積と比べれば、ロシアは圧倒的に広いので比較は難しいかもしれません。

     

     異常気象や干ばつがなかったことが幸いし、小麦など穀物の収穫増を受けて、プーチン政権は輸出拡大を急ごうとしていますが、港湾と内陸輸送網の整備が追い付かず、足かせになっていると記事では論じています。

     輸出できない余剰穀物が国内に積み上がり、ロシア国内では穀物の国内価格が下がってしまっているとの指摘もされています。結果、減産に動く生産者もいるということで、2018年度の穀物生産量は3年ぶりに減少に転じる見込みとのこと。

     

     この話、笑い事ではありませんが、インフラがどれだけ大事か?がわかる事例です。消費される商圏までインフラが整備されないと、せっかく作ってもこうなってしまいます。たいへんもったいない話です。もちろん、政府が値段を下げない状態で買い上げ、生産量を維持するという政策もありますが、余ってもイイから農家に作っていただき、値下がりしないよう政府が高い値段で買い上げて、他国に輸出するのがベストです。ロシア国内の食料安全保障と防衛安全保障の強化に資するものです。

     

     日本は島国で周辺が港ですが、ロシアは広大な大陸があり、日本よりも内陸輸送網の整備は広大となるでしょう。また輸出しようとするならば、港湾を整備し、貯蓄施設や穀物エレベーターなどのインフラ整備も必要です。

     

    <いるま野 農業協同組合のカントリーエレベーターの外観と仕組み>

    (出典:NHK「カントリーエレベーターのしくみ」から)

     

     

     というわけで、食料安全保障や国力で考えた場合、ロシアのニュースのように、穀物がたくさん作ることができるという供給力は大事なのですが、どれだけ供給力があったとしても、インフラがなければ消費地に運ぶことができません。

     日本とロシアでは面積が違うとはいえ、日本国内では太平洋側と日本海側では、新幹線や高速道路の整備状況や港湾整備が遅れており、そうしたインフラが遅れている日本海側では、消費地に農産物を届けるにも太平洋側と比べて時間がかかってしまうのです。

     九州でも東九州エリアは、インフラが不十分なため、宮崎産のマンゴーとか痛むのが早い農産物など、高速道路網の整備されていれば、博多の市場に届けることができます。宮崎空港から空輸で築地に運ぶとしても、航空貨物は輸送量も限られます。

     ロシアの日本経済新聞の記事は、インフラがどれだけ大事か?国力と関わるか?がよくわかるニュースだと思い、皆様にご紹介しました。


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