リニア中央新幹線問題、ゼネコン4社が受注調整して何が悪いのか?(談合を合法化する制度改革をすべき!)

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     今日は昨年12月に報道されたリニア中央新幹線のゼネコン4社談合について触れます。私は、談合を合法すべきという立場です。

     談合の何が悪いのでしょう?受注側が儲けて何が悪いのでしょう?受注側が儲けるとしても、その余裕の分でメンテナンスで何かあった際に無理が効いたり、安全面で万全な体制を構築することができます。利益がカツカツもしくは利益が出ませんなんて状況では、そのような余裕はないでしょう。

     利益を十分に出せばこそ、下請けにも余裕をもって発注ができます。一般競争入札でとにかく値段が安いのが正しいという考えでは、利益がカツカツとなり、下請けにも余裕がなく、安全面で将来、大規模なトラブルになる可能性があります。

     今日は、談合を悪とする考え方についての問題点を指摘したいと思います。

     

     下記は時事通信の記事です。

    『時事通信 2017/12/18 11:40 大手ゼネコン4社談合か=リニア入札、鹿島、清水も捜索−独禁法違反容疑・東京地検

     リニア中央新幹線の関連工事の入札をめぐり大手ゼネコンが談合をしていた疑いが強まったとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は18日、独禁法違反(不当な取引制限)容疑で鹿島と清水建設の本社(いずれも東京)を家宅捜索した。大成建設と大林組(同)も近く捜索し、不正の全容解明を進める。
    巨大プロジェクトを舞台とした入札不正は、「スーパーゼネコン」と呼ばれる国内有数の企業による大型談合事件に発展した。
    特捜部は既に、他社に入札から降りるよう働き掛けたとして大林組を偽計業務妨害容疑で家宅捜索。押収した資料の分析や各社担当者らの事情聴取の結果、他の大手3社も関与した談合が行われたと判断したもようだ。
    関係者によると、4社の担当者らはJR東海が事業主体となっているリニア中央新幹線の関連工事の入札について事前に話し合うなどし、正当な競争をしなかった疑いが持たれている。
    JR東海は2015年8月以降、駅やトンネル、非常口の建設など計22件の工事をゼネコン各社と契約。スーパーゼネコンと呼ばれる大手4社は、それぞれ共同企業体(JV)を組み、大林組が4件、鹿島が3件、大成建設が4件、清水建設が4件を受注し、全体の7割を占めている。』

     

     

     記事の通り、大林組など、大手ゼネコン4社の担当者がリニア中央新幹線のルートが正式決定された2011年頃から、既に将来発注される工事について4社で受注調整することで合意していた疑いがあるとのこと。

     

     私はあえて言いたい!これの何が問題なんでしょうか?9兆円のプロジェクトで、しかも10年以上にわたる長期工事です。ゼネコン各社は、当然それに備えた供給能力の拡大を迫られます。そうしないと工事ができません。だから、事前にゼネコンが相談しあい、「当社は、ここをやります。貴社は、そこをやってください。」とし、「それに備えて設備投資や人材投資をやってください!」と調整することに、何が問題があるのでしょうか?

     

     談合は、私は先人の知恵だと思います。法律的に悪だからというのであれば、合法化すべきです。法律があっても運営が緩い法律なんていくらでもあります。公共事業の談合については、かつてがそうだったとは言いませんが、運営を厳しくする背景は、緊縮財政で無駄を削減すべきで、「イイものを安く提供するべき!」みたいな考えが蔓延ってるからです。

     

     「イイものを安く!」とは、家電製品のCMでよく使われます。ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラなど、こうした家電量販店は、大量販売というバイイングパワーで、街の電気屋さんの仕入れコストより低く仕入れ、結果的に街の電気屋さんが次々廃業していき、シャッター商店街の原因の一つになったと考えられます。

     

     私の小学校の同級生では、商店街でお父さんが電気屋さんで、その息子という同級生がいましたが、今は電気屋は廃業しています。30年位前の話です。

     

     で、結果どうなったか?といえば、家電量販店って安売りを競っており、まさにデフレ促進の一躍を担ったともいえるのです。家電製品の価格の下落は、すさまじい。テレビにしてもPCにしても最新のスペックの物でも、2~3年経過すると、半分くらいの値段で買えるなんてことが普通なわけです。

     

     さて、家電製品は、まだデフレで賃金が伸び悩む消費者にとってはありがたいことですが、公共性の高い鉄道、しかも高速鉄道で値段を安くすべきというのは、皆さんはどう思うでしょうか?

     

     リニア中央新幹線について、談合が法律的に悪だとして、競争は必要だとして価格競争し、一般競争入札をやって入札させる。確かに安く受発注できるかもしれませんが、安全面で不安を抱えるリニア中央新幹線ができるでいいのでしょうか?私はリニア中央新幹線が「イイものを安く!」という発想で、貧相に建造することには反対です。技術・ノウハウを十分に蓄積できるよう高い値段で、そしてより安全にお金をかけていただき、建造していただきたいと思うのです。

     

     そもそも、リニア中央新幹線は、JR東海という民間会社が発注した工事です。もちろん財政投融資という国のお金が投入されますが、財政投融資は、国から見れば貸付金で、JR東海にとっては単なる借金で、JR東海は国に返済しなければなりません。別に国の公共事業でやっているわけではないのに、なぜこのような話になるのか?私には疑問です。

     

     公共事業の場合は、政府のお金となるため、談合が悪とする考え方が理解できなくもありません。それでも、供給能力を保持するために、談合を認めるという考え方があってもいい。とはいえ、本件はJR東海という民間会社の案件です。何が悪いのか?不明です。

     

     4社で受注調整された金額は「不正な値段」と言いたいのかもしれませんが、それでは安ければいいのでしょうか?適正な金額と聞こえ良くいいますが、そもそもこれだけの工事をすぐにできるものではありません。

     

     一般競争入札となれば、ゼネコン側からみれば、取れるか取れないかわからないということになります。それで、このような巨大プロジェクトを一般競争入札で行い、受注してしまったとしても、受注後から準備しても間に合いません。受注できなかった場合は、せっかく準備したものが無駄になります。だから一般競争入札となれば普通は準備しません。だから事前に調整する必要があるわけです。

     

     今回の工事では22件が発注されて、4社の共同体が7割近くにあたる15件を、4社の共同企業体が3〜4件ずつほぼ均等に受注していたとされていますが、多分事前に話し合って決めていたと考えられます。

     

     もし、これを事前に4社で受注調整したとして、例えばA社が「当社(=A社)は〇〇のエリアを担当しますので、それに向けて設備投資や人材投資をして準備しておきます!」と数年前から準備し、その後、一般競争入札で、安値で落札したA社以外のゼネコンが〇〇のエリアを受注するとなれば、事前に準備して落札できなかったA社は、はっきり言ってつぶれます。

     

     談合のメリットは、このように供給力を保持しつつ、調整4社で技術やノウハウを切磋琢磨して、高品質の技術サービスの開発ができる点です。これは供給力の強化で、国力強化につながるのです。

     

     本来、ゼネコンの大手の会社が集まって話をすることは、全く問題ありません。独占禁止法という問題があっても、そのくらいの巨大プロジェクトで、絶対に失敗できない事業かつ品質が低下するのも問題であり、高品質で安全が保たれることこそ重要ではないですか?という話が完全に抜けています。リニア中央新幹線といえば、まず安全が第一です。

     

     

     というわけで、今日はリニア中央新幹線の談合問題について触れました。TVなんかの取り上げ方でいえば、例えば日本テレビのニュースZEROのニュースキャスター村尾伸尚氏がリニア談合報道について、「私たちの税金が無駄遣いされる!」と言っていました。税金が無駄遣いというのは、極めてオカシイ。民間会社で財政投融資は貸付金であるということを理解しているのか?疑わざるを得ません。マスコミというのは、所詮この程度の連中です。発注主のJR東海は、2027年開業まで時間がないと言っており、混迷を極めることになるでしょう。だいたいJR東海は、本件4社調整について、ゼネコンに対して不満を言っているわけではありません。むしろJR東海側は費用よりも工期を気にしています。

     そもそも、私たちの先祖は、最初の東京オリンピックで、世界銀行(IMF)からドルでお金を借り、東海道新幹線を作りました。わずか5〜6年で作っています。本来ならば、東京オリンピック招致が決定した2013年9月7日以降、速やかにリニア中央新幹線を作るよう準備すべきでした。6年以上の時間があったのです。

     南海トラフ地震で東海道新幹線が不通になった場合のバックアップにもなりますし、名古屋⇔東京圏が30分で結ばれるとなれば、巨大な経済圏が誕生して商圏が広がるというメリットと、生産性向上のメリットと、メリット尽くしなのです。かつては国鉄だったから予算を付ければOKでした。

     JR東海だったとしても、政府支出で建設国債を発行して、政治家に口出しさせないからお金は出すので2020年までに開通させて欲しいと迫る方法もあったと考えます。ところが、プライマリーバランス黒字化目標が正しいとなれば、こうした発想も出てこないでしょう。家計簿発想で国家を考えることで思考停止し、政府支出増で建設国債を発行するなんて発想が出てこなくなってしまうのです。

     これだけの巨大プロジェクトであるリニア中央新幹線についていえば、独占禁止法適用外とする制度のもと、政府が関与して高品質の安全性の高いものを早急に建造させるべきでは?と思うのです。デフレ脱却にもつながりますし、将来世代への素晴らしい贈り物になるはずです。

     

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