配当を増やすことは滅びの道!株式の持ち合いを復活させ、グローバル投資家を規制すべき!

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     インドネシアから帰国後、体調を崩してしまいました。東南アジア旅行の際は、食事に気を遣うものの、どうしてもお腹を壊してしまうことがあります。今日から、また記事を連載掲載しますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

     

     今日は「配当を増やすことは滅びの道!株式の持ち合いを復活させ、グローバル投資家を規制すべき!」と題し、企業が配当を増やしていることについて、意見したいと思います。

     

     下記は日本経済新聞の記事です。

    『2017年12月8日(金) 日本経済新聞 朝刊

    好業績を裏づけに上場企業の配当が増えている。2017年度の配当総額は前年度比7%増の12兆8000億円と最高を更新する見通しだ。だが純利益に対する配当の比率を示す配当性向は3割強と過去5年はほぼ横ばいで推移し、欧米企業に見劣りする。個々の企業の配当性向も3割前後に集中し、それぞれの個性が見えづらい。投資か分配か。日本企業はどっちつかずの横並びの配当を脱し、余る資金の最適な使い道を探る局面に来ている。(中略)

     

    2017年12月8日(金) 配当性向

    株主への利益配分示す
     企業が最終的なもうけから、どのくらいの額を配当に回したかを示す。配当支払額を純利益で割って求める。配当性向が高いほど株主への利益配分が厚いといえ、投資家が重視する指標の一つだ。トヨタ自動車は2017年3月期の純利益1兆8311億円のうち6275億円を配当に回し、配当性向は34%だった。日本の上場企業の配当性向は過去5年間は30%前後で横ばい。利益じたいが伸びているため、配当性向が変わらなくても配当額は増えている。
     日本の上場企業は配当方針として「配当性向30%」と掲げている場合が多い。13日に新規上場予定で佐川急便を傘下に持つSGホールディングスも上場後の配当性向の目標を30%とした。多くの日本企業が目安として掲げる30%だが、その根拠は明確ではない。
     配当を払った後の残りは自己資本に積み上がるため、配当性向の低さは自己資本利益率(ROE)の低下要因になる。カーシェアリングを手掛けるパーク24は「必要性の低いお金はため込まない」(西川光一社長)として60%以上の配当性向を維持。ROEは20%前後と8%台の上場企業平均を上回る。』

     

     記事に記載の通り、上場企業の業績がイイということで、上場企業の配当が増えています。2017年度の配当総額は、前年比7%増、12兆8000億円ということで過去最高を更新しています。

     私も日本の株式を2018/1/7時点で、31銘柄保有していまして、配当が増えているということを実感しているのですが、長期的に企業を応援したい私からすれば、配当なんて増やしていただかなくていいと考えておりまして、非常に複雑です。実際に無配当の企業も2銘柄(サイバーダイン「証券コード7779」とJIG−SAW「証券コード3914」)を保有しています。

     

     そもそも、これ株式投資家が潤っているとも言えますが、グローバル株主が潤っていると言っても過言ではありません。東京証券取引所の売買主体の60%超は外国人投資家です。(関連ブログ:「株価の上昇が安倍政権の成果だ!」に対する反論 )

     

     記事に配当性向というキーワードがありますが、配当性向=1株当り配当/1株当り利益 です。配当が多ければ多いほど、配当性向は高くなります。日本経済新聞の記事によれば、日本の上場企業の配当性向は30%強で過去5年でずっと横ばいであり、欧米企業に比べて見劣りするとしています。これは、配当性向をもっと上げるべき!という主張です。

     

     そして、記事では、2017年12月に上場した佐川急便こと、SGホールディングスとパーク24の2社を比較し、パーク24が「必要性の低いお金を貯め込まない」というコメントを取り上げて、配当性向30%程度のSGホールディングスに対して、あたかも配当性向60%以上を維持しているパーク24の方がROE20%以上で経営が優れているような印象操作をしています。

     ROEが高いことを称賛していること自体に、私は反対の立場でもあります。理由は以前に「信越化学工業(株) (証券コード:4063)について ”祝!上場来高値更新”」という記事の中で、信越化学工業(株)を取り上げ、「2.アナリストらが指摘するROEを改善すべきに対する反論 」「3.ROEを絶対視することの愚かさ」で論説しています。

     

     要は配当性向が低いことは悪のような記事の書きぶりについて、私は激しく反論したい。端的にいえば、人件費を削減し、投資を減らせば、配当性向を上げることはできます。自社株買いをして、その分をそっくりそのまま借入金を増やせば、ROEを引き上げることは簡単です。

     

    <イメージ図 

     

     上記は、資産1000の会社が、当期利益500で、配当性向20%とした企業の決算後の貸借対照表のイメージです。

    配当性向20%で、ROE42%です。

     仮に、自己資本800のうち300を自社株買いをして消却し、その分をそのまま銀行借入もしくは社債発行して資金調達した場合は、下記のイメージとなります。

     

    <イメージ図◆

     上記の通り、ROEを向上しようとするのであれば、自社株買いして償却すれば、ROEの分母の自己資本を減らせます。さらに配当性向を引き上げれば、剰余金が少なくなるので、自己資本への積み上げが減って、これまたROEを引き上げることになります。

     

     上記ケーススタディでは、当期利益500でしたが、仮に人件費50UPして、設備投資50UPした場合、当期利益400です。厳密には、設備投資は定率法・定額法を選択して減価償却しますので、費用50UPとはなりませんが、話を簡単にするために50全額一括償却したと考えれば、当期利益400となります。

     

     そうすると、ROEの分子を構成する配当の原資が少なくなるため、配当性向を一定にすれば配当は少なくなります。とはいえ、その分、人材への投資として能力開発・人材育成に投資している、生産性向上のための設備投資をしている、ということになるわけで、当然投資はすぐに結果が出るものではありませんが、中長期的に投資の成果が出て、かつ十分に長期に渡って名目需要・実質需要が伸びれば、この会社はめちゃくちゃ儲かり続けることになるのでしょう。

     

     私は、「配当金を出すな!」とか「配当性向を引き下げろ!」というつもりはありません。大企業がグローバル株主の顔色をうかがい、そこで従業員として働く日本人を軽視していませんか?という問題提起です。

     以前、会社といえば株主と従業員のものというイメージがあったと思います。今はどうでしょうか?株主のものとなっていないでしょうか?

     

     R(投資によるリターン)>G(働くことによって得られる賃金)の場合、格差拡大が続くと、経済学者のトマ・ピケティが指摘しています。まさにその通りで、政府がそれなりの政策を打たない場合、給料は微増、下手すれば横ばいか微減です。総務省の公表データでみれば、実質賃金はマイナスが続く一方で、反対側で配当が7%も増えているわけです。

     

     当然、賃金を上げるためには、経営者に安心感を与える必要があります。この安心感とは、「仕事がある」「値下げしなくても物・サービスが売れる」という実質需要・名目需要に対する安心感です。

     

     経営上の不安の人手不足は、人口構造の問題で、生産年齢人口減少だから人手不足の環境には間違いなくなっています。あとは、日本政府が長期的に財政拡大します!というコミットメントをすれば、景気は良くならざるを得ません。

     

     株式投資をやっている私がこんなことをいうのも変ですが、グローバル株主に対して規制すべきでは?と考えます。例えば、キャピタルゲインには90%課税するとか、全然ありです。そういう規制をかけないために、グローバル株主に翻弄されて、人件費を引き下げ、投資を厳選して削減するなんてことを企業がやっている。こんなことをやっていては、最終的に企業の競争力は間違いなくグローバルで弱体化します。だいたい投資を厳選するとか、聞こえはいいですが、株式投資でもそうなんですけど、すぐに上がる株だけを選んで投資しろ!と言っているようなもんで、そんなことは私はもちろんですが、プロの機関投資家でさえ不可能です。

     

     私は、企業の中長期的な成長を応援する!という気持ちがあるから、配当がない会社でも応援しようと思うわけです。にもかかわらず、短期的な目先のことしか考えない投資家ばかりだと、人材は育たず、技術投資は削減され、設備投資もやらない。どうやって生産性を高めるのでしょうか?短期目線でしか見られないグローバル投資家を大切にするという発想は、長期的に企業の生産能力を落としていくことになり、まさに滅びの道といえます。

     

     もともと日本は逆でした。株式の持ち合いをして、モノ言う株主なんてのはいませんでした。ところがモノ言う株主というのが称賛され、「株主と対話ができる会社」が伸びるなどと、スチューワードシップコードの導入なんてのも始まっています。

     

     私は企業の株式の持ち合いを復活させ、日本の技術を海外に流出させずに守るため、また技術・ノウハウを将来世代に継承させるための投資資金を十分に蓄えられるようにするため、短期的目線で配当だけを要求する外国資本を排除すべきではないか?と思うのです。

     もしグローバル株主を気にしなければ、人材投資・技術投資にもっとふんだんにお金を使うことができます。間違いなく高度経済成長ができます。

     

     

     というわけで、今日は「配当を増やすことは滅びの道!株式の持ち合いを復活させ、グローバル投資家を規制すべき!」と題して意見しました。規制緩和すべき!という論説が蔓延って以来、持ち合い株式は解消すべき!とか、買収防衛策は経営の緊張感を失くす!とか、抽象的なスローガンがトレンドとなっています。だいたい経営の緊張感って何でしょうか?そういう抽象的な理由で、中長期的に企業を成長させていくという環境が壊されてしまったと考えます。そのため、改めて株式の持ち合いを復活させ、買収防衛策も認め、グローバル株主に対する規制を強化すべきでは?と考えます。

     そうすることで、日本は再び技術分野で世界の覇権を取り続けることができ、多くの日本国民が豊かさを取り戻すことができるものと思うのです。


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