「規制は悪」で「自由が正しい」という人は、リビアに行きましょう!(ドイツとリビアのグローバリズム)

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     規制緩和や規制強化について、皆さんはどのように思うでしょうか?読者の皆さんは、規制緩和について私が反対論者なのでは?と思われる方がいるかもしれません。私は規制緩和についてイデオロギー的に反対することはありません。生産年齢人口減少を解決するために生産性向上の技術開発を実用する際に遭遇する規制については、緩和は賛成です。逆に単に自由貿易を促進させ、値段を下げるだけの方向に働く規制緩和についてはデフレ環境では反対です。インフレ環境の場合は賛成することもあり得ます。

     私のように、規制緩和や規制強化というテーマ一つとっても、なぜ私がこのような意見を持っているか?といえば、経済=経世済民であり、政府は国民が生活しやすくなるのであれば何をやってもイイという考え方の立場だからです。

     この発想には、財政黒字化のために増税するとかプライマリーバランス黒字化のために支出削減するとか造成するとかいう発想は存在しないのです。

     

     前置き長くなりましたが、今日は規制緩和をテーマとして、ドイツとリビアについて取り上げたく思います。

     

     

     9月に実施されたドイツの総選挙ですが、その後、連立政権の交渉が決裂し、長期政権を築いたメルケル首相が窮地に陥っています。連立政権が組めないとなると、緑の党と組んで少数与党で政権運営する、もしくは再選挙しかありません。

     どちらにしても、安定的な政権運営の維持ができる可能性はゼロに近い状況です。

     

     9月の総選挙でAfd(ドイツのための選択肢)が94議席を獲得して大躍進し、いきなり第3党になりました。代わりに与党のCDU(キリスト教民主同盟)、CSU(キリスト教社会同盟)が議席を減らしてしまったため、自由民主党と緑の党との連立交渉をしたのです。

     自由民主党と緑の党は水と油の関係で、連立を組むことはあり得ません。自由民主党は規制緩和・民営化の企業寄りの政党で、緑の党は真逆の左翼系。日本でいえば、自民党と共産党が連立を組むようなもんです。

     特に移民問題について、緑の党は移民に対して寛容な姿勢である一方、自由民主党は逆の発想なのです。結果的にCDUCSU、自由民主党、緑の党という連立は最初から無理があったのでした。

     

     メルケル首相は、本当ならば社民党を連立に加えたいと考えておりますが、社民党自体が連立に参加しないという方針です。シュタイマイヤーという大統領が、新政権形成の努力をして欲しい旨を表明しましたが、メルケル首相としては、少数与党でいくのか?再選挙するのか?という選択肢しかない状況です。

     

     ドイツの移民問題と少し地理的に離れますが、北アフリカのリビアは無政府状態となっています。このリビアという国は、ある意味で、究極のグローバリズムといえます。政府の規制が一切なくなってしまっています。なぜならば、リビア国内で内戦が起き、政府が秩序維持のために、規制を強化する、新たに規制するといった行動がとれない状況だからです。

     

     結果的にリビアで何が起きているか?アフリカ人が続々とリビアに北上し、自由に密航ブローカーと交渉して続々と地中海を航行してイタリアに渡るというビジネスが勃興しているのです。政府が規制なしで人の移動の自由を認めるというのは、グローバリズムが描く理想の一つです。その結果、リビアでは奴隷交易が行われているのが実態です。アフリカ人が捕まり、奴隷としてアフリカ人に売られるという状況になっているのです。自由なので何でもありな結果といえます。

     

     政府の規制緩和推進について、冒頭で申し上げた通り、私はイデオロギー的に反対するつもりはありません。とはいえ、規制緩和を究極に進めていくと、今のリビアと同じ状況になります。人間の人権が守られず、全部お金、ビジネスの商品として人間が扱われます。

     

     日本では人権があるかのようにみえますが、派遣法改正という規制緩和により、非正規雇用の労働者が増えています。正社員は人件費ですが、派遣社員は物件費であり、まさに人をビジネスの商品として扱っているのです。

     

     リビアは完全な自由な国で、何をやっても自由ですが、結果はすべて自己責任です。リビアの密航ブローカーは、移民難民を一人当たり日本円で20万円を受け取って、イタリアに送り出しています。20万円といえば、アフリカ人にとって、かなり高い金額です。

     

     とはいえ、ゴムボートで沈んでも生命の補償はありません。なぜならば、自己責任だから。かつて西アフリカからアフリカ人が大量に米国大陸に奴隷として売られた歴史がありましたが、それと同じなのが今のリビアといえます。

     

     

     というわけで、今日は規制緩和について取り上げ、ドイツとリビアで起きている事象を紹介しました。グローバリズムが素晴らしいという識者、例えば竹中平蔵がその筆頭と思いますが、行き過ぎたグローバリズムは問題があると私は考えます。すべて規制する、すべて自由にするという両極端な話ではなく、日本国民が暮らしやすい環境となるようにするため、規制と自由のどのあたりに位置を置くのがベター・ベストなのか?という議論を、政治家らがしていただきたいと思うのです。

     私は、規制緩和は正しく、規制強化が悪ということを言いたいわけではありません。そうした極論を論説で、自由が素晴らしいというのであれば、一度リビアにでも行ってみてはいかがでしょうか?と言いたくなるのです。


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