親日家の投資家ジム・ロジャーズ氏が指摘する日本の財政破綻に反論する!

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     私は、このところ報道される財務省の増税ラッシュに対して、大変な怒りを覚えます。このブログの読者の皆様であれば、多くの方が日本は財政破綻しないということを理解していただいていると思いますが、一般な国民は日本の財政破綻すると思い、日本の財政問題は深刻であると思っている人が多数なのでは?とも思っておりまして、そうした人たちに誤解を解かなければと思う毎日です。そんな中、今日は親日家の投資家でジム・ロジャーズ氏が、日本の財政破綻を危惧しているという記事を見つけました。この記事について取り上げたいと思います。

     

    『2017/12/20(水) 9:00配信 yahooニュース ThePage 日本は財政深刻で大惨事、ジム・ロジャーズ氏「私なら武装するか国を去る」

     「もし私が10歳の日本人ならカラシニコフ銃で武装する」。著名投資家のジム・ロジャーズ氏による過激な発言が話題となっています。同氏は投資家ですが、メディアで人気の著名人でもあり、彼の発言はかなり誇張されたものが多いという特徴があります。しかし、財政破綻によって深刻な事態になるというロジャーズ氏の指摘については、多少、気にかけておく必要がありそうです。

     ロジャーズ氏は米国のラジオ番組で、「もし私が10歳の日本人ならAK-47を購入するか、この国を去ることを選ぶだろう」と発言しました。
     AK-47というのは、一般にはカラシニコフ銃と呼ばれる旧ソ連製の自動小銃です。ロジャーズ氏はこの発言後に受けた週刊現代のインタビューにおいて、日本で騒乱が発生するというよりも、日本の財政が危機的な状況となっており、財政破綻によって大惨事が発生すると予想しています。また今の50代は逃げ切れる可能性が高いものの、若年層にとっては危機的な状況であるとも主張しています。

     同氏はかつてジョージ・ソロス氏と共にヘッジファンドを立ち上げた経験があり、著名投資家として知られています。2002年にシンガポールに家族とともに移住してからは、投資家というよりも投資に関するコメンテーターとしてメディアに出るケースが増えてきましたから、同氏の発言は話半分程度に聞いておくのが賢明といえるでしょう。
     しかしながら、日本が極めて深刻な財政問題を抱えているのは紛れもない事実です。世の中では日本の財政が破綻する・しないといった極端な議論が行われていますが、金融関係者の中で本当に日本の財政が破綻すると考えている人はほとんどいません。しかし、近い将来、日本の金利が一定レベルまで上昇すると考えている人はかなりの割合に達するはずです。
     現在、日本政府は約1000兆円の借り入れがありますが、もし金利が5%に上昇してしまうと、政府の利払い費は理論上、50兆円にもなります(国債の償還期限が異なるので、すべての金利が5%になるまでには数年の時間的猶予がある)。現時点における日本の税収は57兆円しかありませんから、税収のほとんどが利払いに消えてしまう計算となり、日本政府は事実上、予算を組めなくなってしまいます。現実には金利上昇が始まった段階で、徐々に緊縮予算を余儀なくされる結果となるでしょう。
     政府の予算が削られてしまうと、医療費の自己負担が急増したり、年金が減額されるなど、社会的混乱が予想されます。また公共事業や助成金も大幅に削減されてしまう可能性が高く、政府の支援に頼っている企業の多くは業績が悪化すると考えられます。
     ロジャーズ氏の指摘にはかなりの誇張があるにしても、財政問題を軽視することは決してよい結果をもたらしません。こうした極端な指摘にもあえて耳を傾ける姿勢も重要です。

     

     

     上記の通り、ジム・ロジャーズ氏は親日家ですが、財政破綻を危惧しているというニュース記事です。日本には財政問題がないのですが、あたかも存在するかの如く、財政危機を煽った内容になっています。突っ込みどころが多すぎる記事ですが、赤字と青字で色を付けた6つのフレーズについて、一つずつ指摘していきたいと思います。

     

     一つ目、週刊現代のインタビューで「財政破綻によって大参事が発生する」としています。

     ところが、1000兆円の債務は100%円建てであり、日本政府が財政破綻することは、「限りなく低い」とか「極めて低い」ではなく、財政破綻する確率はゼロです。また「大惨事が発生」とありますが、大惨事とは具体的にどのような大惨事なのでしょうか?大地震でも起きるのでしょうか?戦争でも起きるのでしょうか?暴動でも起きるのでしょうか?富士山の噴火でも起きるのでしょうか?

     大地震も戦争も暴動も富士山の噴火も、日本の財政状況や起こりえない財政破綻とは全く関係なく発生し得ます。大惨事の具体的な説明をしていただきたいです。大体この手の論説は、抽象的なことしか言いません。

     

     二つ目、「50代は逃げ切れる可能性が高いが、若年層にとっては危機的な状況です。」としています。

     これは消費増税を大幅UPさせる必要があって(私は不必要という立場です)、その頃、高齢者は亡くなって生きていないが、若い人は生きているから大変な状況を生き抜かなければならない!みたいな論調でしょうか?そもそも、消費増税なんてしなくても、税収は名目GDPと連動します。需要削減につながる消費増税をする方が税収は減収します。名目GDPを増やせば税収は増え、税収弾性値によって名目GDPの伸び率以上に税収は増収します。逆に消費増税などの緊縮政策によって名目GDPが減少すれば、税収弾性値は逆効果で名目GDPの減少率以上に税収は減収します。

     

     三つ目、「日本が極めて深刻な財政問題を抱えているのは紛れもない事実です。(中略)しかし、近い将来、日本の金利が一定レベルまで上昇すると考えている人はかなりの割合に達するはずです。」としています。

     この記者は、紛れもない事実として「日本が極めて深刻な財政問題を抱えている」と言っていますが、何もわかっていない記者です。日本には財政問題が存在しないということが真実です。嘘つきのデタラメですね。

     また「近い将来、日本の金利が一定レベルまで上昇すると考えている人は相当いるはず!」と言っていますが、確かに日本の金利上昇を予測している人はいるでしょう。とはいえ、金利が上昇するということはどういうことか?資金需要があるときです。それは投資しても儲かると判断される環境の場合、企業は預金したり利益繰延で生命保険やオペレーティングリースなどの金融商品で内部留保するのではなく、普通に投資します。その投資したいという経営者が増え、投資額が多くなった場合、金額的にも大きな規模の投資が多数増えた場合、名目的にも実質的にも資金需要が増えた場合に初めて金利は上昇します。

     おそらくこの記者は、財政の信認云々とか言う論説を信じ込んでいるのでしょう。なぜ日本の長期金利が右肩下がりなのか?について、プロセスを理解していないのでしょう。そして銀行のビジネスモデルを理解していないのでしょう。

     

     四つ目、「現在、日本政府は約1000兆円の借り入れがありますが、もし金利が5%に上昇してしまうと、政府の利払い費は理論上、50兆円にもなります(国債の償還期限が異なるので、すべての金利が5%になるまでには数年の時間的猶予がある)。現時点における日本の税収は57兆円しかありませんから、税収のほとんどが利払いに消えてしまう計算となり、日本政府は事実上、予算を組めなくなってしまいます。(後略)」としています。

     財政破綻論者がよくいう話です。日本政府の負債1000兆円は円建。円の通貨発行権を持つ日本銀行は、日本政府の子会社です。日本銀行はJASDAQに店頭公開されている株式会社組織であり、その55%を日本政府が株式を保有しています。即ち、日銀と日本政府は親子関係にあるため、連結決算で親子間の借入は相殺されます。だから1000兆円の借金は返済不要です。返済する必要がないので、そのまま放置して問題ありません。

     また、返済しなくても日銀が国債を買い取るということも可能です。これは、日銀がいつでもできます。で、実際にアベノミクス第一の矢の金融緩和政策は、日銀が市中(MUFG、SMBC、みずほ、地銀、信金信組など)から国債を買い取り、一方で日銀当座預金を増やすという方法で通貨発行をしています。

     既に日銀の買い取り額は400兆円に達しており、実質的には借金は600兆円程度に減っています。もちろん、この600兆円は返済してもいいですし、親子間取引なので返済しなくてもOKです。

     また国債のほとんどが固定金利であることから、一応、借り換えのリファイナンスまでに時間がかかるので、「国債の償還期限が異なるので、すべての金利が5%になるまでには数年の時間的猶予がある」としていますが、100歩譲っていきなり5%の金利費用が増えたとして、そもそもこの5%とやらの金利費用は、日本政府が子会社の日銀に払っているもの。しかも、日銀は決算のときに、国庫支出金として日本政府に戻しています。つまり、日本政府と日本銀行の中で利息を払って戻しているというオペレーションをしているのです。財源が赤字国債だろうが建設国債だろうが税金がもとになっていようが、日本政府が日銀に払った金利を、日銀が国庫支出金として日本政府に戻しているのです。

     「57兆円の税収のほとんどが利払いで消える」という論説は、ミクロ経済学の「予算制約式」の考え方がもとになっていますが、そもそも日本政府は通貨発行権を持つため、家計や企業経営と異なるのでミクロ経済学の「予算制約式」を当てはめる必要がありません。

     

     五つ目、「政府の予算が削られてしまうと、医療費の自己負担が急増したり、年金が減額されるなど、社会的混乱が予想されます。」としています。

     なんで政府の予算を削減しなければならないのでしょうか?政府は利益追求を目的とした組織でなく、経世済民のためならば何をやっても許されます。普通に赤字国債を発行して医療費の自己負担が増えないようにすればいいですし、年金が減額されないように赤字国債を発行すればよいわけです。

     政府の支援に頼っている企業とは、公共事業費の恩恵を受ける企業を意味するものと思われますが、公共事業は利益追求の企業だけではリスクが高すぎるものの、国家の安全保障や国力強化のための生産性向上のために必要な投資事業であるため、そもそも政府が公共事業を削減する必要がありません。日本は世界的にも災害オンパレード国家のため、災害安全保障や防衛安全保障や食料安全保障など、需要は無限にあります。とはいえ、安全保障は利益追求の企業では投資資金のねん出は困難なので、政府が公共事業として支出を継続するのです。

     結局、プライマリーバランス黒字化を是とする考え方がもとになっているため、支出を削減しなければならないと思うから、そうした支出に頼った企業の業績は悪化する!との主張です。しかしながら、プライマリーバランス黒字化なんてそもそも不要。むしろプライマリーバランスが黒字になった方が国力は弱体化し、最終的にはアイルランドやアイスランドのように財政破綻することもあります。

     

     六つ目、「ロジャーズ氏の指摘にはかなりの誇張があるにしても、財政問題を軽視することは決してよい結果をもたらしません。こうした極端な指摘にもあえて耳を傾ける姿勢も重要です。」と締めくくっています。

     財政破綻を煽っているわけですが、日本は財政破綻する確率はゼロですので、軽視も重視もありません。ロジャーズ氏の指摘にはかなり誇張があるというより、100%円建国債で、300兆円を超える純資産を持つ世界一金持ち国家であるという事実を知らないのでしょう。もしくはプライマリーバランス黒字化を是とするような、家計簿の発想・企業経営の発想で国家財政を考えるという間違った愚かな考え方があるからこそ、ジム・ロジャーズ氏は誇張して指摘するのでしょう。全くの誤解であって、耳を傾けて聞くことが重要なのではなく、ロジャーズ氏に間違っていると指摘することが大切です。

     

     

     というわけで、今日は親日家で投資家のジム・ロジャーズ氏が、「日本は財政破綻で国家が大惨事となって、それに備えるためにカラシニコフ銃を装備する」という意見に反論させていただきました。カラシニコフ銃という殺傷力のある銃を装備する意味があるのか?財政破綻論者の意見は、たいへん滑稽です。

     ジム・ロジャーズ氏は、「私なら日本を去る」と言っていますが、こうした意見に賛同される富裕層の日本人の方、グローバリズムを是とする日本人の方、もし居られましたら、「どうぞどうぞ日本を去ってください!」と言いたいです。

     日本には財政問題が存在しないということを理解したとき、ジム・ロジャーズ氏、そしてこの記事を取り上げた記者の意見が、いかに滑稽でバカ・アホ・ウソツキなのか?が理解できるでしょう。あまりにもアホらしくて嘲笑したくなる記事だったため、突っ込んでみました。

     

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