安倍首相の経済アドバイザー 本田悦朗氏(駐スイス大使)「増税凍結が望ましい!」

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     今日は2017/11/9のロイター通信の記事で、本田悦朗氏がロイター通信のインタビューに応じ、ポスト黒田総裁に強い意欲を示したと報じられたニュース取り上げます。

     

     記事の概要は下記の通りです。

    『2017/11/09ロイター通信 日銀総裁に就任すれば、全力でデフレ脱却実現する=本田・駐スイス大使

    [東京 8日 ロイター] - 安倍晋三首相の経済アドバイザーとして知られる本田悦朗・駐スイス大使は8日、ロイターとのインタビューに応じ、次期日銀総裁に指名され就任が決まれば、2%の物価目標実現によるデフレ脱却を全力で実現すると述べ、ポストに強い意欲を示した。
    また、消費増税までに強じんな日本経済の実現が必要であり、拡張的な財政政策が必要であるとの見解を示した。
    <目標未達の黒田総裁、続投望ましくない>
    本田氏は、2014年4月の消費増税によってアベノミクスの効果が相殺されたとして、金融緩和と拡張的な財政支出を同時に展開しなければデフレになじんだ人々の物価観を転換することはできないと強調。
    黒田東彦総裁の大胆な金融緩和を評価しつつも「(就任して)5年目なのに物価は(生鮮・エネルギーを除く)コアコアで0.2%しか上昇していない(9月消費者物価指数)。これをどう評価するかだ」と指摘し、デフレ脱却には「人心一新が必要」と強調した。(中略)

    <理想は増税凍結望ましい>
    本田氏は、税収拡大ペースと比較して歳出拡大が緩やかであるとし現状の財政運営を「緊縮的」と表現。企業部門の貯蓄超過が解消されることを目指し、必要であれば補正予算・当初予算の編成を通じ、財政を「より拡張的」にすべきと論じた。
    2019年に予定されている消費税率の引き上げについては「理想的には凍結が望ましい」としつつ、自民党が衆院選で「引き上げを公約とした事実は重い」と指摘。
    現実的には「増税に耐えうる強じんな日本経済を作るしかない」と述べた。消費増税分は「全額社会保障に充当して欲しい」とも付け加えた。
    デフレ脱却を確実にするため「2013年に策定した政府・日銀の共同声明を書き改め、名目600兆円のGDP(国内総生産)を共通目標に掲げるのが望ましい」と指摘した。』

     

     

     本田悦朗氏の主張を整理すると以下の通りです。

    ●アベノミクスの効果が2014年4月の消費増税で相殺されてしまった

    ●金融緩和と拡張的な財政支出を同時に展開しなければデフレになじんた人々の物価観を転換することはできない

    ●黒田総裁の金融緩和策を評価するが、就任して5年目なのに物価は9月の消費者物価指数でコアコアCPIで0.2%しか上昇していない

    ●理想は増税凍結が望ましい

    ●とはいえ自民党が消費増税を公約とした事実は重く、現実的には増税に耐えうる日本経済を作ることに加え、全額社会保障に充当して欲しい

     

     

     第2次安倍政権はデフレ脱却を標榜して誕生しました。アベノミクス第一の矢で金融緩和を実行し、第二の矢で国土強靭化で政府支出を増加してデフレ脱却し、第三の矢の成長戦略(科学技術等への投資?)ということで、政策がスタートしました。

     第一の矢の金融緩和だけは、現在も継続しており、デフレが続く状況において政策的に正しいです。第二の矢の国土強靭化は、2013年度こそ、政府支出を増やした結果、名目GDPで1.9%の上昇を果たし、税収でも6.9%の上昇を果たしています。

     

     ところが、2014年4月に消費増税を実行し、かつ本予算+補正予算が2013年度を下回るという緊縮財政が始まりました。医療介護費の削減やら、公共事業(インフラ投資や教育や科学技術への支出など)の削減をし始めてしまったのです。

     

     同時に、第三の矢の成長戦略は、規制緩和を本丸とした政策となってしまい、デフレギャップの状態、即ち需要<供給の状態で規制緩和をすれば、デフレがさらに深刻化するというブレーキを踏んでしまったのです。規制緩和は供給サイドの強化に繋がることが多いため、需要<供給の状態で規制緩和を進めればデフレが深刻化するということは、少し知識を知っていれば、端からわかっていたことです。

     

     結局、金融緩和だけ継続し、第二の矢は緊縮財政に変わり、第三の矢はデフレをより深刻化する規制緩和を推進するということを5年間継続してきたわけです。本田悦朗氏のいう黒田日銀が就任して5年目なのに9月の消費者物価指数がコアコアCPIで0.2%しか上昇していないという指摘は、安倍政権にとって痛い指摘です。

     

     本田悦朗氏は、金融緩和だけではなく、積極的な財政出動も重要である旨の主張をされていますし、増税凍結が望ましいとも仰っています。私が主張してきた財政支出の増加、増税凍結(もしくは私は減税もありと思います。)を主張されている点で、本田悦朗氏のインタビューの答えは、「うん!まさにその通り!」と称賛したくなるコメントです。

     

     「消費増税をしたとして全額社会保障に充当して欲しい」と最後に希望を述べられていますが、本来は消費増税凍結もしくは減税と言いたいところ、仮に消費増税をするのであれば全額社会保障支出に充当するということも、真っ当な主張です。

     

     なぜならば、2014年4月の消費増税で、財務省は政府の負債の返済に充てた可能性が高いのです。例のプライマリーバランス黒字化やら、”いわゆる”国の借金1000兆円ということで、増税した一部を政府の負債の返済に充てた可能性があります。消費増税5%→8%のとき、3%分すべてが社会保障に使われたわけではありません。

     

     GDP3面等価の原則で考えれば、増税した税金を全額、医療でも介護でも科学技術でも教育でも防衛で核兵器作るでも将来の生産性向上のためのインフラ投資でも何でもいいのですが、消費税の税収以上に必要であれば、国債を増刷して政府が負債を増やしてそれを財源に、上述の支出をした場合、投資=消費=分配 でGDP成長(=経済成長)します。

     

     ところが、借金の返済は、お金と物の対価の交換ではないため、投資にも消費にもならない。端的に言えば誰の所得にもならないため、その分はGDPにカウントされず、所得税も法人税も消費税も取れないということになるわけです。

     

     そういう意味で、本田悦朗氏の主張する、仮に増税するとしても全額支出すべきというのは、社会福祉に限定しているとはいえ、方向性としては正しい主張だと私は思います。

     

     

     というわけで、今日は本田悦朗氏のロイター通信のインタービューでのコメントをご紹介しました。本田悦朗氏が日銀総裁となり、積極的な財政出動を政府に働きかけるとなれば、消費増税8%→10%が与えるダメージ以上に、経済成長するということはあり得ると思います。また、消費増税は景気を冷やすインフレ対策というお考えをお持ちですので、私としては正しい政策をやっていただける有望な人物と思うのです。

     黒田日銀総裁の後継者として、本田悦朗氏が就任されれば、日本は経済成長を取り戻すことができるのではないか?と思います。

     

     

    〜関連ブログ記事〜

     

    ●●物価指数について●●

    物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!

     

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    GDP3面等価の原則について(「スマートフォン製造」のシミュレーション)

     


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