カタルーニャ独立問題と企業の流出

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     今日は、スペイン北東部のカタルーニャ独立問題について取り上げます。この関連では、10/18にも安全保障をテーマとして「スペインのカタルーニャの独立問題について」ということで触れています。

     

     今回は、カタルーニャ州から、700社もの企業が移転流出しているという状況について触れたいと思います。

     

     きっかけは、カタルーニャ州の独立問題を契機に、スペイン中央政府との対立で経営に悪影響が出るとみられ、カタルーニャ州外への移転を決めた企業が700社を越えたとのこと。既に691社が本社の移転登記をしたとのこと。もともとカタルーニャ州は、分厚い企業集積が強みだったのですが、独立を目指す動きが原因で、逆風が一段と強まっている状況です。

     

     地元メディアによりますと、独立を問う住民投票が実施された10/9以降でおよそ700社が州外移転を決め、逆に州内に本社を移転するという企業は39社にとどまっています。

     

     このままカタルーニャ州が独立したとしても、経済的に立ち行かなくなる可能性が出てきたのです。

     

     考えてみたら、カタルーニャ州のスペインからの独立は、安全保障上の問題抜きにしても簡単ではありません。例えばEUとの関係はどうなるでしょうか?そもそもEUに残れるのか?EU圏内に居られるのか?

     

     カタルーニャ州の独立賛成派の人たちは、経済的に強い国で自分たちだけで何でもできるものと、異常に楽観視していたのではないでしょうか?

     

     確かにスペイン国内で2番目の都市で、企業の集積もあって製造業も多く強い。とはいえ、700社弱の企業が本社を州外に移転し、しかもカタルーニャ州への投資を先送りする企業も出ている状況です。

     

     スペイン中央政府は2018年のGDP成長予測を下方修正しており、この問題がスペイン国内経済に影を落としていることは明白です。

     

     結局、企業が投資するときに、まず最低限国家が安定していることが最低条件です。例えば、今のシリアに誰が投資するでしょうか?そういう混乱を招くようなことは基本的にはよくないということなのです。

     

     だからシリアの問題でいえば、ISが壊滅状態になったとしても、シリア国内では未だにアサド派と反アサド派の内戦が続いています。内戦が行われている状況で、企業活動などできるはずがありません。

     

     

     というわけで、今日はスペインのカタルーニャ州独立問題を取り上げました。安全保障を考えれば、カタルーニャ州独立は簡単な話ではありません。とはいえ、歴史的に単一民族国家ではなく、イザベル女王とフェルナンド国王が結婚して、カスティーラ王国とアラゴン王国が併合された際に、カタルーニャが併合されたという歴史を持ちます。

     だから日本国内における日本人同士のように、同朋意識を持つという発想がない人々もいるかもしれません。また同朋意識があったとしても、自由主義で自分たちの努力で経済成長したのだから、負け組の他の州を支援したくない、こんな気持ちの人々もいるかもしれません。

     いずれにしても同朋意識でお互い助け合うというナショナリズムが確立していなければ、このような事態が起こりえ、それは企業活動にとってもマイナスとなって結果国益を損なうということが、この事件でよく理解できるものと思うのです。


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