物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!

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     今日は「物価目標2%は、どの指数を使うべきか?消費者物価指数は3種類あります!」と称し、日銀の物価目標2%の物価目標について意見します。

     

     私がデフレ脱却と判断できるとする場合の判断材料は何か?といえば、下記の通りです。

     

    デフレ脱却の「定義」:「国内需要が拡大し、供給能力不足することで物価が上昇すること」=インフレギャップの状態

     

    私は上記を定義とします。そして具体的に定量数値は下記 銑の状態になっているか?を注目します。

     

    。韮庁丱妊侫譟璽拭爾プラス2%以上が継続して続いている状態であること

    ¬礁棕韮庁弌⊆村腺韮庁个いずれも上昇した形でGDPデフレーターがプラスになっていること

    (消費税を引き上げた結果、名目GDPの減少幅<実質GDPの減少幅となって、プラスになっている状態はデフレ脱却とはいわない)

    コアコアCPIで2%以上の達成が継続的にできていること

     

     

     消費者物価指数は、CPIと称されます。これは、Consumer Price Index の略称です。CPI(=消費者物価指数)には、3種類あります。

     

     CPI(総合):消費者物価指数

     コアCPI:生鮮食品を除く消費者物価指数

     コアコアCPI:除く生鮮食品・エネルギー価格の消費者物価指数

     

     CPIは総務省統計局が毎月発表していまして、日本経済新聞でもCPIについての記事が出ますが、皆さんは日銀の物価目標2%が、上記3種類のどのCPIを使っているか?ご存知でしょうか?

     

     2013年に安倍政権が誕生し、いわゆるアベノミクス第一の矢の金融緩和政策について、日銀の黒田総裁は、デフレ脱却のため、物価上昇率2%を目標として金融緩和を実施するということでしたが、このとき表明した2%の目標は、コアCPIでした。3年後の2016年1月に日銀は、物価上昇率目標について日銀版消費者物価というものを検討するとし、エネルギー価格の変動を除外する方向性の検討を行い、コアコアCPIに変えました。

     

     この変更、方向性的には正しいです。グローバルには、インフレ・デフレの最終的な判断は、「コアCPI」で測られますが、日本は鉱物性資源(原油・天然ガス)の大部分を輸入に頼っているため、海外の戦乱によって原油価格が高騰してしまった場合、エネルギー価格を含んでいる「コアCPI」が上昇してしまうのです。

     逆に原油価格が下落すれば「コアCPI」は下落します。

     

     デフレ脱却を目的として標榜するのであれば、物価上昇率目標2%は、生鮮食品の価格変動のみならず、エネルギーの価格変動を取り除いた消費者物価指数、即ち「コアコアCPI」で測られるべきです。

     

    <CPI3種類の推移:1990年〜2016年>

    (出典:総務省統計局)

     

     日本の場合、CPI(総合)とコアCPI(生鮮食品を除く)は、ほぼ同じ動きをします。(青と赤の折れ線グラフを参照)2008年を見ていただきたいのですが、コアコアCPIが0%近辺であるのに、CPIとコアCPIは1%となっています。グラフで見れば、2008年度にCPIとコアCPIが跳ね上がっているように見えます。理由は資源バブルの影響で、原油価格が高騰していた時期です。

     

     逆に2016年度は、コアコアCPIが、CPI,コアCPIを上回って推移するようになりました。なぜならば、資源バブルが崩壊して原油価格が下落基調となったからです。

     

     2016年度に物価上昇率目標2%について、コアCPI→コアコアCPIに変えたというのは、日銀が金融緩和政策が成功して2%達成したと見せるために、コアコアCPIに変更したのでは?との見方があります。

     

     この場合、今後エネルギー価格が上昇したら、今度はコアコアCPI→コアCPIへ変更するかもしれません。何しろ、安倍政権はGDPが成長しているかの如く、2016年12月にGDPの統計方法を変更しました。結果日本のGDPは500兆円→530兆円に増えたと主張しています。

     

     統計方法変更前と変更後で何が違うかといえば、研究開発費についてGDPに含めたという点です。GDPは物・サービスとお金が対価で交換されたときにカウントされるものなので、研究開発費をGDPに含めるという方向性は正しい。とはいえ、統計方法変更後でGDP推移を見れば、研究開発費が増えたわけではなく、統計方法を変えただけなので、30兆円GDPが増えたという表現は明らかに国民を騙しているわけです。端的に言えば、「アベノミクスの成果で30%GDPが増えた」という表現はイカサマです。

     

     同様にCPIについても、「コアCPIが2%に達しました。インフレ目標達成です。デフレ脱却したので増税です。」なんてやられたら、たまったものではありません。また、エネルギー価格が上昇したからといって再度、コアコアCPI→コアCPIへ戻し、「コアCPIが2%達成しました。インフレ目標達成です。だから金融引締めです。デフレ脱却したので増税です。」というのも間違っているわけです。

     

      またグラフを見れば一目瞭然ですが、コアコアCPIは2008年時点でさえ辛うじて横ばいであり、物価は全く上昇していなかった事実が確認できます。小泉政権のときをみても、コアコアCPIは0%を下回って0%近辺這っている状態であり、物価が上昇していませんでした。

     

     

     というわけで、今日は消費者物価指数について取り上げ、指標の見方、考え方についてご説明しました。デフレに苦しむ日本では、インフレ率目標は、コアコアCPIで設定するのが正しいです。しかも短期間ではなく、継続的にコアコアCPIが2%前後で推移するようになって、「初めてデフレ脱却した!」といえると私は考えます。

     また、将来原油価格が上昇した場合に、日銀が再度インフレ率の定義を変える可能性についても述べましたが、こうしたイカサマを防ぐためには、消費者物価指数の種類に関する知識を持ち、国民と政治家が共有する必要があるとも思っております。


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