消費税増税した場合、個人消費は一時的に落ち込んでも、翌年以降V字回復するというのはウソです!

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     安倍政権は消費増税10%に意欲を示し、財源の使途について国民に信を問いたいとして、衆議院議員の解散に踏み切りました。今日はこの問題について触れたく、GDPデフレータについて考えます。

     

     消費増税5%→8%実施後、実質GDPで民間最終消費支出は激減しました。

     

    2014年第1Q( 1月〜 3月):前期比△2.5%(★)

    2014年第2Q( 4月〜 6月):前期比▲5.0%(★)

    2014年第3Q( 7月〜 9月):前期比△0.3%

    2014年第4Q(10月〜12月):前期比△0.6%

    2015年第1Q( 1月〜 3月):前期比△0.5%

    2015年第2Q( 4月〜 6月):前期比▲0.4%

    2015年第3Q( 7月〜 9月):前期比△0.6%

    2015年第4Q(10月〜12月):前期比▲0.6%

     

    下記は、実質GDPの推移について、2013年第4Qを100とした場合、前期比を指数化したグラフです。

     

     2014年第1Qは、駆け込み需要で前期比を大きく上回って△2.5%となったわけですが、第2Qは▲5.0%と大幅減です。

    実質GDPの前期比の推移ですので、2013年12月に1000個パンを買っていたが、消費税増税直後とその後のパンを買った個数は次の通りになったといえます。

     

    ●2014年1月〜3月は1025個

    ●2014年4月〜6月は974個

    ●2014年7月〜9月は978個

    ●2014年10月〜12月は984個

    ●2015年1月〜3月は988個

    ●2015年4月〜6月は984個

    ●2015年7月〜9月は988個

    ●2015年10月〜12月は981個

    (以下同様)

    ●2017年1月〜3月は993個

     

     つまりV字回復はできていないのです。実質GDPは前年同期比でなく、前期比でみれば明らかにV字回復できておらず、L字に近い推移です。

     このように、消費増税をしたとしても、消費の落ち込みは一時的でV字回復するなどと言っていた学者たちは、安倍政権を騙したともいえます。

     

     私は何が何でも消費増税が反対であるとは言いません。物価上昇率が、GDPデフレータベースで2%超を安定的に推移している状況であれば問題ないのですが、GDPデフレータベースで4%〜5%とでもなれば、「需要>供給」のインフレギャップが大きく健全でないと考え、需要を削減するために消費増税や無駄削減することは正しいと思っています。

     

     とはいえ、実際のGDPデフレータの推移は下記の通り、プラスになったのは、リーマンショックと消費増税5%→8%実施したときだけです。

     

     リーマンショックのときにプラスになる理由は、世界的に不景気になって物を買わなくなるため、輸入が激減することでGDPデフレータはプラスになります。何しろ、GDPデフレータ=名目GDP÷実質GDPであり、輸入はGDPの控除項目です。世界的に不景気となれば、誰も物を買わない即ち輸入金額(名目GDP)ではなく輸入数量(実質GDP)の減少が顕著となることから、実質GDPの減少幅>名目GDPの減少幅となることで、GDPデフレータはプラスになってしまうのです。

     

     消費増税のときにプラスになる理由は、名目GDPを強制的に引き上がることで物価が上昇する一方で、物の購入数量、サービスを受ける稼働回数を減らすという実質GDPの減少によって、GDPデフレータがプラスになります。

     

     GDPデフレータがプラスになったからといって、景気回復したとならないのは、GDPデフレータの算出の仕組みが、GDPデフレータ=名目GDP÷実質GDPだからです。

     

     

     というわけで、消費増税しても消費が落ち込むのは一時的であるという主張に反対したく、GDPデフレータを中心に説明しました。安倍政権は現在の状況は、デフレから脱却できたと思っているのでしょうか?そもそもインフレ、デフレについて正しい認識を持っていなければ、正しく判断することはできません。またGDPデフレータという指標のクセを知らないと、これまた正しい判断ができなくなってしまうわけです。

     私は消費増税が常に反対であるとは思いません。健全なインフレ率を超える経済状況であれば、例えばインフレ率が4%とか5%とかという状況であれば、消費増税してもいいと思いますし、無駄削減で政府支出減をすることも有効な経済政策になるからです。

     とはいえ、まだ物価上昇率2%に程遠く、GDPデフレータがプラスマイナス0をへばり付いている以上、消費増税は実質消費を減少させてデフレ脱却から遠のくことにつながるため、反対しています。

     皆さんも、こうした経済指標について読みこなせるようにしていただき、誰が正しいことを言っているのか?見極められるようになるべきです。

     残念ながら、現時点で正しい分析ができている政治家は、ほとんどいないと思います。ですが、論戦で正しいことを言い始める政治家が現れるかもしれません。そのときは、その候補者を応援したいと私は思います。


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