英国メイ政権が関税同盟維持をEUに提案

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    JUGEMテーマ:通商政策

     

     今日は、掲題について意見したく、8/15のブルームバーグ記事「英がEUとの関税協定提案−離脱後に移行期間、通商協定締結を準備も」について意見します。

     

     記事の概要は以下の通りです。

    『Bloomberg News 2017年8月16日 11:06 JST 英がEUとの関税協定提案−離脱後に移行期間、通商協定締結を準備も

    メイ政権はEUとの離脱交渉が近く再開されるのに先立ち、2019年3月に予定する離脱後の移行期間を通じて、関税同盟のメンバーに近いEUとの関係を維持したい意向を表明。輸出業者のために関税がなく、官僚主義的な手続きの負担の少ないEUとの通商を確保する今回の提案について、業界ロビー団体は歓迎の意を示した。

      英国のEU離脱担当省はまた、移行期間を他の諸国との通商協定締結の準備に充てたい意向を明らかにした。関税同盟に正式に加入すればできない動きであり、EU当局は英国による「いいとこ取り」をけん制している。(後略)』

     

     イギリス政府がEU離脱を決めたことを報道されてから、日時が経過しました。来る2019年3月末の離脱後を見据えて、EU諸国との貿易関係についての交渉指針を発表したというニュースです。

     

     2019年3月末に離脱後、一時的にEUの関税同盟を新たに緊密な関係を築くとして、実質的に関税同盟を維持して利益を得て、自分のものにする移行期間を設ける考えです。

     

     この実質的にEU諸国と関税同盟を維持したいというイギリスの意向は、EU側に通じるのでしょうか?

     ドイツとフランスは、イギリスに対して貿易黒字であるため、関税を設けるよりも、関税条件を今と同じルールを維持した方が、得です。

     

     イギリスは、シュンゲン協定締結国ではありませんが、移民の入国を制限したり、EUで余計な法律を押し付けられる状況を打開して、イギリス国民のための国家になるためにはEUを離脱するのが一番ということで、ブレグジットを強行しました。この動き自体は、法律は自国民で制定し、他国に法律を押し付けるいわれはないとする意味で、主権を取り戻したといえます。

     

     ただ、イギリスは経済についてはEUと連携を取りたいとしており、ドイツ・フランスとは、今のところ関税協定は維持した方が得策と考えていると思われます。

     

     とはいえ、このやり方をドイツ・フランスは認めないかもしれません。なぜならば、シュンゲン協定締結国の他の欧州国で、ポーランドやブルガリアなど、ダブリン協定と合わせて移民・難民が押し寄せてくる現状を良く思っておらず、ポーランドでいえば、国境警備を強化するなどしています。

     

     ベルリンの壁が崩壊して、東欧諸国はEU諸国内で相対的に安い人件費の自国民が、ドイツやフランスやイギリスに出稼ぎに行くということで、メリットが多かったのですが、シリアやイラクの難民は、さすがに想定外だったと思うのです。

     

     そうした東欧諸国から見れば、イギリスと同様に移民・難民の受入義務やら、法律を押し付けられるといった不満を抱えている可能性があり、イギリスのEU離脱の立ち回りを見て、「こんな風にやれば、EUから離脱できるんだ!」と、イギリスを離脱の前例として真似しようとする可能性があるのです。

     

     

     というわけで、今日は英国メイ首相の今後のEU諸国との関係で、関税同盟維持を提案したニュースを取り上げました。EUは、やがて崩壊に向かうのでは?と私は思います。多文化主義を認めている以上、言語が同一化できず、難民・移民が押し寄せて、自国が自国でなくなってしまうということになるからです。回避するためには、EU離脱しか選択肢はなく、時間の経過とともにそうした問題が噴出して、やがてEUは崩壊すると私は予測しています。


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