原子力発電所の核燃料のゴミとLNT仮説について

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    JUGEMテーマ:原発

     

     今日は原発問題について述べます。

     

     私は原発推進でも何でもありませんが、電力サービスの付加価値とは、安定的な電源供給であると考えております。安定的な電源供給ができる発電所は?となれば、原子力発電所であり、火力発電所になります。

     というわけで、「なんだ!杉っ子さんは、結局原発推進じゃん!」という方もおられるかもしれませんが、この問題について、核のゴミ問題に焦点を当てて意見します。

     

     見出しは以下の通り。

    1.原子力発電所の核燃料のゴミについて

    2.放射線を過度に恐れる原因を作ったLNT仮説

    3.健康被害と認知的不協和

     

     

     

    1.原子力発電所の核燃料のゴミについて

     

     よく言われることですが、原発は核燃料のごみが出て、それが処理できないということで「トイレの無いマンション」と呼ばれることがあります。

     これは正しくありません。核燃料のごみとは、使用済み核燃料を指すと思われます。この使用済み核燃料については、再処理して、高濃度放射線廃棄物を除去して、それはガラス固化体に入れて地層処分します。残ったプルトニウムやウランは、プルサーマルで燃やし、高速増殖炉で燃やすという核燃料サイクルというのがあって、研究開発もやっています。

     その廃棄物は使用済み核燃料は、東京電力が持つ日本最大の柏崎刈羽原発で考えた場合、柏崎刈羽原発が1984年11月に運転開始してから現在まで出た使用済み核燃料の量は、およそ1,000㎥(=1,000立方メートル=10m×10m×10m)程度といわれています。

     1,000㎥という数字は、皆さんどう思われるでしょうか?しかも、この廃棄物を再処理しますと、3分の1にまで圧縮されます。実際は燃料棒なので、ぴったり10m×10m×10mとはなりませんが、体積で考えればその程度の容量です。再処理すれば3分の1になり、それを地層処分します。

     

     一方で、石炭火力は灰が出ます。石炭火力は灰を大量に出します。その大量に出た灰を再処理後の廃棄物の量で、使用済み核燃料との体積比で見ますと、原発の1000倍です。

     環境という観点でいえば、CO2を出す火力発電よりも原発の方が優れています。廃棄物の体積が多くてということであれば、やっぱり原発の方が優れています。

     また火力発電の燃料で使う原油は、本来なら他の用途に使うことができます。例えば、ガソリン、アスファルト、航空燃料、ナイロンなどなど。それをただ燃やしているのです。

     

     こうした知識を持ったうえで議論をする必要があると思いまして、安定電源供給が可能な原発の代替があればいいのですが、現時点では火力発電しか存在せず、このまま火力発電だけを稼働するよりかは、原発も稼働していた方がベターだと考えています。

     

     何しろ日本には資源がありません。火力発電で必要な原油でさえ、ペルシャ湾やマラッカ海峡や南シナ海で自由な航行ができなくなれば、原油の供給が絶たれてしまいます。

     エネルギー安全保障を強化するという目的を考えれば、原発も稼働していた方が、強化に資します。もちろん、原発もウランが必要になりますので、原発だけを稼働させて他を稼働する必要はないという考えではありません。

     安全保障を強化するというのは、供給力の多様化が基本だから。それがゆえに原発も稼働させておいた方がいいというのが私の意見です。

     

     

     

    2.放射線を過度に恐れる原因を作ったLNT仮説

     

     そもそも、原発といえば、放射線を過度に恐れる人が多いと思います。そのきっかけは、1946年にノーベル生理学・医学賞を受賞したマラー(米国:ハーマン・ジョーセフ・マラー)博士の「ショウジョウバエ」の実験が原因です。細胞が修復しない「ショウジョウバエ」を使って、X線照射を継続したところ、突然変異が発生したということで、この業績によりノーベル賞を受賞しています。

     「ショウジョウバエ」に放射線を照射して異常がないか?の実験をしたところ、二代目、三代目で異常が発生。マラーは実験に基づき、放射線の害は、その量に直線的に比例するという仮説を発表し、ICRP(国債放射線防護委員会)は、放射線は有害であるとしました。

     上述の仮説が、以前本ブログでも取り上げたLNT仮説((Linear Non-Threshold:しきい値なし直線)と呼ばれるものです。人間はDNAの修復機能があり、1日に何万個という細胞が入れ替わります。そのため、細胞が修復しない「ショウジョウバエ」の実験結果を人間に当てはめるのは、無理がありました。放射線でいえば、ラッキー(米国:トーマス・ラッキー)博士が、放射線ホルミシス効果を提唱した生化学者が有名です。ラッキー博士は、放射線ホルミシス効果により、適度の放射線被ばくは「人体に恩恵をもたらす」可能性があると主張しました。ラッキー博士は1919年5月15日生まれで、2014年3月17日まで生きておられ、茂木弘道氏と共同著作で、『放射能を怖がるな』を出版し、年間100ミリシーベルトが人間の健康に最も良い線量レベルであると主張されています。

     

    <「しきい値なし直線仮説」の模式図>

     

    <「しきい値なし直線仮説」と「放射線ホルミシス効果」の模式図>

     

     

     世界で医学的に健康に害があるとされているのは、瞬間100ミリシーベルト以上を浴びたときです。この場合、ガンの発生確率が1.08倍になるといわれています。因みに東日本大震災の時に菅直人政権が、福島原発の地域に避難を呼びかけた時の基準は、年間20ミリシーベルトでした。

     

     LNT仮説という言葉すら知らない人がほとんどでしょうし、なぜ”仮説”なのか?という背景も知らない人がほとんどです。そのような日本国民が多い中で、不安定電源の再生可能エネルギーを推進し、原発は止めたまま東芝が減損処理に追い込まれて経営危機となって東証2部に降格し、さらに東芝の半導体事業を売却という話。さらには、太陽光パネルに外資規制がないために、韓国や中国のメーカーがこぞって参入し、ビジネスチャンスとされているわけです。日本人は誰も得しません。太陽光に投資ができる一部の富裕層や事業者だけが金銭的メリットを享受します。その金銭的メリットの源泉は、再エネ賦課金で徴収した日本国民全員が払っているお金です。

     富裕層の日本人だけが金銭的メリットを享受するならまだしも、ファンドを使ってファンドの出し手で、外国人勢らもまた金銭的メリットを受けることになります。

     

     様々な用途に使える有益な原油をただ無益に燃やし、火力発電に過度に頼ったこの状況は、どう見てもエネルギー安全保障を弱体化させ、国益を損ねるものと考えます。

     

     

     

    3.健康被害と認知的不協和

     

     国際連合広報センターが2014年4月2日に、国連科学委員会(UNSCEAR)が、「福島での被ばくによるがんの増加は予想されない」とするレポート報告書を出したとプレスリリースしました。

     この後も、反原発や脱原発らを訴える人々の中に、「レポートは信用できない。」「いずれがん患者が増える。」「3年後にわかるさ!」などという論説者がいました。2014年となれば、2011年3月11日から見て、3年以上経過しています。そして今2017年で、レポートが出てから3年経過しています。

     ところがどうでしょうか?がん患者が激増したという話は出ておりません。3.11の福島原発事故との因果関係はないとみていいのではないでしょうか?国連科学委員会(UNSCEAR)のレポート見解は正しいと思っていいのではないでしょうか?

     

     にもかかわらず、「そのうちわかる!」「10年後にそうなる!」などと適当に根拠のない風評被害を並べたてる人がおられたとすれば、その人は認知的不協和に陥っているといえましょう。マスコミの報道や誤った情報を信じ込み、反対論が出たとしても正論が間違っていると思い続ける。挙句には「福島県民にがん患者が大量に出て欲しい!」と願っているわけです。なんとも恐ろしいことか。人間は、自分が信じていることを間違っているといわれますと、「そんなはずはない!」ということで、それが正しいとするためのロジックを考えます。これが認知的不協和というやつです。

     

     認知的不協和に陥った人は、「福島県でがん患者が増えて欲しい、それは5年後か10年後か30年後かわからないけど・・・・」

    と、ある意味がん患者が出てくる不幸を願っているわけです。

     

     

     というわけで、今日は原発問題を改めて取り上げました。東日本大震災の当時は私も福島県いわき市に住んでいまして、こうした知識が全くなかったので大変怖かったです。ですがその後にこうした知見を得ることで、恐れる必要はなかったと思ったわけです。変な話ですが、東京電力から賠償金ももらいましたが、それですら不要だったと、今では思っております。


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